画像は「マスク売り切れ」が続く沖縄のコンビニの様子
日に日に新型コロナウイルスが自分たちの身近になっている現実がある。
沖縄県では2月19日、那覇市に住む60代の男性タクシー乗務員の感染が明らかにされた。「陽性とわかった」この日にいきなり「集中治療室」に入っている。これが新型肺炎の恐ろしさ、だ。
この乗務員は2月1日にダイヤモンド・プリンセスの乗客を乗せたと話している。14日に沖縄県初の感染者として発表された女性タクシー運転手もやはり、ダイヤモンド・プリンセスの乗客を乗せていた。
ダイヤモンド・プリンセスを下船した乗客が沖縄でどんな動きをしたか。
続いてその乗客に接した人々が今までどんな範囲で動いたか。
これがビジュアル化されたなら、一躍有名になった感染症専門医の岩田健太郎神戸大教授の言う「レッドゾーン」「グリーンゾーン」もわかるが、そんな便利なモノは存在しない。
新型コロナウイルスは9日間くらいは感染力をキープする、という話もある。きょうは2月20日。沖縄で一人目の感染が判明してからまだ一週間も経っていない。
二人目の感染者は那覇市在住。那覇市内のどこをどう動いていたのか?
タクシー運転者だからコンビニには行くだろう。そこでコーヒーを頼めば、あの”ボタン”を押さないといけない。自動ドアにも触っただろう。トイレに行けばそこでもいろいろ触る。立ち読みすれば本もそうなる。
もしパチンコ店に行っていれば最悪だ(もちろん仮の話、である)。ジャラジャラと出玉にも触るし、触るものはたくさんある
病院もそう。そこで医者や看護師に感染させる恐れが生じる。
沖縄に点在するプロ野球キャンプ地への足は公共交通機関のほか、タクシー、レンタカー。報道陣もファンも活発に動き回る。
目には見えない「レッドゾーン」が拡散する。
実は、ひろスポ!沖縄取材班の知りえた情報の中に「コロナの疑いのある患者が琉球大病院に入院していて、陰性のため17日に退院した」というのがあった。
この話は、メディアからはスルーされている。
だが、今、日本中のそれぞれの町では同じようなことがたくさん起こっているはずだ。
タクシーに乗って、球場へ…
そんな日常が、突然、非日常にすり替わる。
コザしんきんスタジアムとその周辺では、2月20日の朝確認した時点で、初めてウイルス感染注意を呼び掛けるポスター提示など、新型コロナウイルス対策に関する動きが見られた。
コザしんきんスタジアムに張 り出された対コロナ注意喚起の表示
また「お知らせ」として「風邪、インフルエンザなどの感染予防のため、握手、ハイタッチなどの接触行為は禁止させていただきます」の告知が出された。
だが、東京マラソンにしても南城市の琉球GCで開催される女子ゴルフ開幕戦にしても一般参加取りやめ、無観客試合など「非日常」の動きに急速にシフトしつつある。
プロ野球はこれから本番へと向かい、2020明治安田生命Jリーグ、J1は2月21日に開幕する。国内スポーツと新型コロナウイルスの戦いも本番、ということになる。