画像は石原、曾澤、そして坂倉
7月11日 〇19-4中日 ナゴヤドーム
通算7勝9敗1分け(中日を抜き返して首位巨人に3差の4位に浮上)
18時開始・3時間51分、4,962人(制限付き入場開始)
相手先発 勝野2回3分の0、8安打6失点(自責6)
本塁打 ピレラ3号①
一番レフトピレラ
二番セカンド菊池涼
三番センター西川
四番ライト鈴木誠
五番ファースト松山
六番キャッチャー曾澤
七番サード堂林
八番ショート田中
九番ピッチャー床田〇(3試合1勝1敗)6回114球8安打3失点(自責3)
薮田
島内
D・ジョンソン
広島は、前夜のサヨナラ負けの借りをお釣りが戻ってくるくらいの猛攻で返した。
21安打19得点。三回には11安打を集めて9点を奪いイッキに試合を決めた。
中日先発の勝野がいいボールを持ちながら自滅した感もあるが、前日スタメンを外れて完全休養した西川、松山、田中広が”定位置”に戻った打線は面白いように繋がった。
ピレラは先頭打者初球ホームランを含む5打数2安打2打点。
菊池は5打数3安打4打点。
松山は4打数2安打1打点。
田中広は5打数2安打2打点。
六番に入った堂林は6打数4安打2打点で打率4割1分8厘として打率1位をキープした。
だが、この日一番の活躍を見せたのは坂倉だろう。開幕から2試合、スタメンマスクをかぶったがいずれも遠藤が先発した日だった。今回はなかなか調子の上がってこない床田をリードすることになった。首脳陣のいろいろな意図が見てとれる。
やはり調子がイマイチだった床田は六回まで。そのあと薮田、島内、来日初登板のD・ジョンソンのボールも受けた。打つ方では5打数4安打打点5。安打はいずれもタイムリーになった。
坂倉は緒方前監督からも高い評価を受けていた。キャンプ恒例のロングティでは緒方前監督自ら上げるトスを歯を食いしばって振り抜いた。
その打撃を生かすために、途中から外野手としての練習にも時間を割くようになった。
坂倉は入団当初から捕手に、そしてリードにこだわりを見せていた。ぜんぜん一軍からお呼びがかからなくても「一軍の配球パターン」を研究。自慢のバットとリード面での成長を武器にレギュラーへ…そういう意味では外野手兼任が遠回りになった可能性もある。
佐々岡監督と、現役時代にバッテリーも組んだ倉バッテリーコーチらが下した結論は坂倉の「捕手選任」体制の確立だった。
その判断が坂倉の存在感を徐々に大きなものにしつつある。
二回の第1打席で四球を選んだ坂倉は、三回の第2打席、3連打による無死満塁の場面で高めの球にうまくバットをかぶせて右前打にした。この回、2度目の打席が回ってくると二番手の三ツ間からもまた一、二塁間を破るタイムリー。
七回には左腕の橋本からも中前に弾き返し、八回にも鈴木博から左中間二塁打を放った。
ヒーローインタビューでの表情にほとんど笑顔が見られなかったのは、こんなことぐらいで喜んではいられない、ということなのだろう。
経験を積まないと、捕手というポジションでの成長はない。今季、スタメンマスクの回数をどれがけ増やすことができるか?それにはケガや故障とは無縁のコンディションをキープしつつ、バットでも結果を出し続けることが大事になる。(ひろスポ!田辺一球)