昨夏ベスト16の観音に五回コールド負けの竹原「本気で勝ちに行った」から悔いなし…迫田穆成監督の下、1年生部員らで来夏こそ勝つ！

2020年07月12日: 編集部

画像はコールド負けを喫した竹原、３年生は迫田穆成と最後のミーティング

夏季広島県高校野球大会（広島県高校野球連盟主催）の第２日が７月12日、県内６会場で行われた。

昨夏ベスト16の崇徳、広島国際学院、市立呉、広島工、観音はいずれも勝ち上がった。

やまみ三原市民球場の第１試合では竹原が観音に０対８で五回コールド負けした。

竹原は”名将”迫田穆成監督の下でこの日のために鍛えてきた３年生６人を含む16人で大会に臨んだ。ただ、大会直前の大雨で、JRがストップするなど最終調整のための大事な時間もうまく作れなかったため１年生の藤井を「小学生の時以来」というキャッチャーに前日コンバートするなど”応急処置”を施しての本番となった。

投手は２年生の中本を先発させ、０対４となった四回には３年の尾崎、そして２年の中島を投入したが、勢いづく観音の打線を止めることはできなかった。

ただ、迫田穆成監督は３年生にとって最後の舞台であるこの日、同時に”仕込み”も行った。もうひとり１年生の吉本陸翔をスタメンに起用して、打っても五番、六番に組み込んだ。ふたりは、広島市内の実家を離れ、竹原市内で寮生活をしながら野球と勉強漬けの毎日を送っている。

観音の主戦、松山は球に力があり竹原が放ったヒットは２本止まり。だが、その１本は左打席の吉本陸翔が引っ張って右前に弾き返したもの。３年生の背中を見て成長してきた１、２年生が来年の夏には逞しく成長した姿を見せてくれそうだ。

迫田穆成の話
ウイルスの影響はすごく大きかったですね。練習もですし、練習試合も新庄と総合技術さんとだけ。それで悪いところだけ出して試合に臨むかっこうに…（振り返ってみると）勝てる相手には勝てるようになって、そこで進歩が止まったようにも思います。ただ１、２年生にはいい経験になったでしょう。

吉本陸翔選手の話
こういう大会ができて僕は良かったです。３年生のみんなもいい経験になったと思います。できれば野球を続けて大学に行きたいので…僕はキャッチーもやる（この日はファースト）ので、監督さんにスローイングを教えてもらったのですが、実際、教えてもらったらすごく球が伸びてびっくりしています。

藤井選手の話
自分は小学６年の時だけキャッチャーでした。だからきょうはピッチャーが気持ち良く投げられたらいいな、と…。盗塁阻止とかはできないかもしれないけど思い切りプレーすると決めていました。最近の人は体が大きくて力で野球をする傾向にありますが、自分たちはこれかたも頭で、考える野球で勝っていきたいと思っています。

平重主将の話
自分は１年の時には楽しく野球をできればいいかかなと入部したのですが、迫田さんが（昨年６月から）指導に来られるようになり、熱心な方だったので本気で頑張る気になりました。きょうは、みんな本気で勝つ思いでやったんですどコールド負け。すごく悔しいですけど悔いはありません。一度、甲子園も広島大会もなしと聞かされ、そこからまたこういう形で試合ができるようになりました。どこの高校も自由にやれない中、迫田さんは練習をやろう、やろうと…技術面もそれ以外も考え方など教えてもらいました。今後の自分の生活に生かしていきたいと思います。

７月12日の結果

１回戦

広島県総合グランド野球場
基町11－７呉高専

東広島アクアスタジアム
西条農14－０呉工業（五回コールド）
崇徳10－２賀茂（五回コールド）
広島国際学院18－０大柿（五回コールド）

鶴岡一人記念球場
市立呉５－４広
高陽東11－０呉三津田（五回コールド）
呉港７－０宮島工（五回コールド）

エブリイ福山市民球場
上下９－０黒瀬（五回コールド）
福山工９－０広島中等教育

２回戦

広島県総合グランド野球場
瀬戸内10－１呉商（五回コールド）

三次きんさいスタジアム
如水館５－０庄原実
山陽14－７三次
広島工９－７修道

やまみ三原市民球場
観音８－０竹原（五回コールド）
戸手７－１呉宮原
美鈴が丘８－６忠海

エブリイ福山市民球場
府中４－３舟入