画像は2021年1月28日午前5時撮影
カープグッズ欲しさにマツダスタジアム正面また野宿テント、80万人PCR検査の広島は感染拡大防止集中対策中なのに…コロナ禍2年目公式戦チケット発売方法など課題山積
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マツダスタジアム正面にまたテントが現れた。ひろスポ!広スタ特命取材班では過去、長きに渡って幾度となくマツダスタジアム“テント村”の持つ多くの問題点を取り上げてきた。
しかし例えひと張りとはいえ、野宿テントを関係各署が見過ごす実態の闇は深い。
こうした行為はもちろん公の施設であるマツダスタジアムにおいて許されない。加えて広島県は新型コロナ感染拡大防止集中対策期間となっている。
80万人PCR検査などで全国的にも知れ渡ることになった広島ではコロナ対策として…
・外出機会の削減(日常生活上必要な買い物などを含めて外出機会を半分に削減
20時以降の外出は更に削減)
・出勤者割合を7割削減を目標として実施(20時以降の勤務を抑制)
…などを県民に求めている。
それなのに1月27日、カープグッズを紹介した新たなカタログがマツダスタジアム正面入り口に並べられると、ほどなくテントが張られ、やがてその後ろに敷物が並ぶ、といういつもの光景が出来上がった。
その数はまだ少ないが、数が問題なのではない。カープグッズ販売開始は1月30日朝だ。このままでいいはずもない。
その行為自体が問題であり、それを見過ごしてきたカープ球団、広島市、マツダスタジアムを管轄する県警広島南署のありようについても以前からひろスポ!では紹介してきたが一時期を除いては同じことが繰り返されている。
昨年のマツダスタジアム公式戦チケット発売においても、コロナ感染拡大の予想に耳を貸さず、全公式戦チケットを「密」の中で販売したカープ球団は、けっきょく全チケットの払い戻しをすることとなった。
そして振り回されるだけ振り回された挙句、多くのファンがマツダスタジアムでの観戦を諦めた。「年間指定席」およそ8000人の観戦を球団が最優先したからだ。
さらに、過去のテント村問題でも見られたとおり、その場その場での小手先の対応がやがて諸課題を内包しつつ、2019年2月、マツダスタジアム周辺に数万のファンが殺到して都市機能を危険にさらす「5万人クライシス」のような大騒動を引き起こす。
“この調子”でいけば、また今年のマツダスタジアム公式戦チケット販売もファンに大きな負荷をかけるものになることが懸念され、関係者の真なる「カープファンファースト」の発想が求められるだろう。コロナ禍においては、そこがいっそう大事になる。
ひろスタ特命取材班