画像はブースターで埋まった広島グリーンアリーナで最終クォーター、最後まで戦況を見守る野将太ヘッドコーチ(左)、田方慎哉アシスタントコーチ(中)、朝山正悟主将(右)
尺野将太ヘッドコーチ率いる広島ドラゴンフライズは2月27日、広島市中区の広島グリーンアリーナで初開催となるB1・千葉ジェッツ戦に臨み88-110で敗れた。
広島ドラゴンフライズ後援会のサポートゲームとなったこの記念すべき日に集まったブースターの数、3,119人。
シーズン途中でのヘッドコーチ交代から新体制で練習をスタートさせたのが2月18日。わずかの準備期間で東地区で宇都宮ブレックスと熾烈な首位争いを展開中の千葉ジェッツ相手に第1クォーター、13-24と押し込まれた広島ドラゴンフライズはしかし第2クォーターで22-27と司令塔・富樫勇樹を中心に多彩な攻撃力を発揮するB1トップクラスのオフェンスに必死の抵抗を見せた。
第3クォーターも25-31で食い下がり、第4クォーターもスタンドからの歓声を背に最後までゴールを狙いとうとう28-28でフィニッシュ!
かつて、広島ドラゴンフライズ初代ヘッドコーチ佐古賢一氏の下でアシスタントコーチを務めた経験のある千葉ジェッツ・大野ヘッドコーチが試合後の会見で「後半の53失点を反省」するほどの勢いを見せた。
第1クォーター、盛り上がるベンチ
戦況を見守る尺野将太ヘッドコーチ
ジャンプショットを狙う富樫勇樹
第3クォーター、終了前に80失点…
富樫勇樹らのマークをかわしてシュートを打つ田中成也
…とはいえ、第4クォーターではもう富樫勇樹も得点源のセバスチャン・サイズもコートに立たなかった。
この二人の第3クォーターまでを振り返ると…
第1クォーター
富樫 6点(3ポイント2/3成功)
サイズ 6点(2ポイント3/3成功)
第2クォーター
富樫 6点(2ポイント3/3成功)
サイズ 6点(2ポイント3/5成功)
第3クォーター
富樫 8点(3ポイント2/4成功、2ポイント1/2成功)
サイズ 14点(フリースロー8/8成功、2ポイント3/5成功)
…という具合にアウトサイドとインサイドからまんべんなく得点している。これがB1トップクラスの実力だろう。
ゲーム途中から富樫勇樹が決めるとスタンドから感嘆する声も上がり、110失点は広島ドラゴンフライズのワースト記録となった。
2015-16シーズン、広島ドラゴンフライズをB1昇格まであと一歩、というとことまで導いたシャノン・ショーターがアイザイア・マーフィーのマークを振り切る、第4クォーターフルタイム出場で6得点…
B1第24節GAME1
広島ドラゴンフライズ88-110 千葉ジェッツ
1Q:13-24
2Q:22-27
3Q:25-31
4Q:28-28
会場:広島グリーンアリーナ
人数:3,119人
おりづる賞:トーマス・ケネディ
【スターター】
広島:トーマス・ケネディ、朝山正悟、岡本飛竜、アイザイア・マーフィー、グレゴリー・エチェニケ
千葉:ジョシュ・ダンカン、富樫勇樹、佐藤卓磨、セバスチャン・サイズ、原修太
【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
トーマス・ケネディ 29点
グレゴリー・エチェニケ 22点
朝山正悟 7点
岡本飛竜 7点
◆リバウンド
トーマス・ケネディ 7リバウンド
グレゴリー・エチェニケ 6リバウンド
◆アシスト
古野拓巳 7アシスト
トーマス・ケネディ 6アシスト
◆出場タイム
トーマス・ケネディ31:47
朝山正悟18:17
岡本飛竜17:00
アイザイア・マーフィー18:41
グレゴリー・エチェニケ29:59
田渡 凌 14:13
田中成也15:24
荒尾岳6:23
古野拓巳13:00
佐土原遼13:59
谷口大智 15:15
森山修斗6:03
千葉ジェッツ
◆得点
セバスチャン・サイズ 26点
富樫勇樹 20点
ギャビン・エドワーズ 18点
◆リバウンド
セバスチャン・サイズ 11リバウンド
ジョシュ・ダンカン 10リバウンド◆アシスト
富樫勇樹 8アシスト
シャノン・ショーター 6アシスト
広島ドラゴンフライズ・尺野将太ヘッドコーチ
就任して初めての試合で、練習も少ない中でどれだけチャレンジできるかが大事だと思っていた。第1クォーターは少し点数を取られたが、第2クォーター以降は5点差でついていけたり、クォーターだけで見るとある程度試合ができる力があることを選手は証明してくれた。
ケネディが今日、シュートが当たっていたりと色んな要因はあると思うが、下を向く戦いではなかったと思う。まだまだ修正点はだくさんあるが、今後試合を続ける中で、自分たちのいいところを表現していきたい。(今後対戦する中で)力のあるチームはたくさんあるので、どれだけ個にならずにチームで戦えるかを、残りの22試合も引き続きコートで表現していきたい。
広島ドラゴンフライズ・朝山正悟主将
結果として、点差もつけられた中で負けてしまったが、これまでとは自分たちの中では違うところを表現したつもり。それが少しでも伝わった試合だと思いたい。プロ選手である以上、当然勝ちを求められると思うが、いま自分たちはここから新たに一つずつ積み上げていく状況。いろんな試練があった中、誰一人として下を向かずやってこれたと思う。これからもそうしていきたいと思っている。だから今日の試合は非常に悔しく、やはり千葉は強いチームだと感じたが、自分たちがやるべきことをやって負けた試合だと言える内容だった。
広島ドラゴンフライズ・岡本飛竜
やることを徹底的している千葉のプレーを肌で感じた。富樫選手に好きにピック&ロールを使われ、シュートを決められてしまった。そこは自分が責任をもって明日、リベンジしたい。
千葉ジェッツ・大野篤史ヘッドコーチ
(試合の)終わり方を含め、後半で53失点してしまい、守備にかなりのトラブルがある。それがマインドのせいなのか、点数を取れている(状況の)せいなのか分からないが、しっかり修正しないとこの先苦しいと思う。