画像は広島のキャンプ地で菊池涼と談笑する稲葉監督
侍ジャパンの稲葉篤紀監督が6月16日午前11時ごろ都内のホテルで会見に臨み、東京オリンピックメンバー24名を発表した。
広島からは2019年11月のプレミア12優勝メンバーに名を連ねた鈴木誠也、菊池涼介、曾澤翼に加えて昨季のセ・リーグ新人王の森下暢仁と今季、広島の守護神として傑出した実績を積み上げつつあるドラ1右腕の栗林良吏が選ばれた。1球団5名は最多。セは巨人3名、首位を快走中の阪神は2名、ヤクルト2名、DeNAと中日が各1名。パ・リーグはソフトバンクの3名が最多。楽天、オリックス、西武が各2名、日本ハムが1名。
プレミア12メンバー24名中、14名が”続投”。特に野手は13名中10名とシビアな国際大会での優勝経験が優先されたかっこう。繋がりを大事にする稲葉監督の狙いがうかがえる。
トップチーム初選出は投手5名、野手1名。
「目標は金メダル」(稲葉監督)と話す稲葉監督は会見の中でそれぞれの選手の選考理由もコメントした。
プレミア21より4名減の少ない枠の中で捕手は2名限定。交流戦で打ちまくった西武森友哉は選外だった。前日15日の西武戦(マツダ)で左足を痛めた曾澤翼の今後が気がかり。
外野手では村上宗隆が唯一の新顔になった。現在のNPB成績と五輪の大舞台でのパフォーマンスの出来不出来は別モノだが、稲葉監督はセ最多20本塁打に加え同じく最多53四球の選球眼も評価したのだろう。16本塁打の阪神佐藤輝明は選ばれなかった。
また5月になって左ハムストリングス肉離れから復帰した西武山川穂高や、打点リーグトップの巨人岡本和真も選ばれなかった。山川は森とともにプレミア12代表入りをコンディション不良を理由に辞退している。
内野手はプレミア12メンバーの中からソフトバンク松田宣浩と、4月に左腓骨を骨折した西武外崎修汰が外れた。
投手陣でプレミア12メンバーはオリックス山本由伸、DeNA山崎康晃、中日大野雄大、巨人中川皓太の4人だけ。
「投手陣を引っ張って行って欲しい」(稲葉監督)という巨人菅野智之とオリンピック唯一の経験者(2008年北京大会)の楽天田中将大に加えて、青柳晃洋と岩崎優の阪神勢と広島勢ふたり、さらには開幕から33試合無失点記録を継続中の西武平良海馬が稲葉ジャパン新メンバーとなった。
24選手は次のとおり(プはプレミア12メンバー、初は初選出)
投手
菅野智之(巨人)
青柳晃洋(阪神)初
岩崎優(阪神)初
森下暢仁(広島)初
山本由伸(オリックス)プ
田中将大(楽天)
山﨑康晃(DeNA)プ
栗林良吏(広島)初
大野雄大(中日)プ
中川皓太(巨人)プ
平良海馬(西武)初
捕手
甲斐拓也(ソフトバンク)プ
會澤 翼(広島)プ
内野手
山田哲人(ヤクルト)プ
源田壮亮(西武)プ
浅村栄斗(楽天)プ
菊池涼介(広島)プ
坂本勇人(巨人)プ
村上宗隆(ヤクルト)
外野手
近藤健介(日本ハム)プ
柳田悠岐(ソフトバンク)
栗原陵矢(ソフトバンク)初
吉田正尚(オリックス)プ
鈴木誠也(広島)プ
東京オリンピックには日本、アメリカ、韓国、メキシコ、イスラエルと、今月行われる最終予選を勝ち抜いた1チームの計6チームが出場。日本の初戦は7月28日、福島県営あづま球場である。(ひろスポ!広島スポーツ100年取材班)