画像は雨のマツダスタジアム、5日の両軍スタメン、広島は開幕からショートの小園に替えて上本を起用
6月5日 ●2-5オリックス マツダスタジアム
通算58試合28勝28敗2分け、首位ヤクルトに最大7・5差、2位巨人に3・5差の3位
交流戦12試合3勝9敗で単独最下位のまま
13時30分開始・3時間18分、30,377人
相手先発 宮城〇6回7安打2失点
本塁打 −
抹消 大瀬良、西川
一番センター野間
二番セカンド菊池涼
三番ライト中村奨成
四番ファーストマクブルーム
五番サード坂倉
六番キャッチャー曾澤
七番レフト堂林
八番ショート上本
九番ピッチャーアンダーソン6回82球3安打1失点(自責1)
塹江●(17試合2勝2敗)
ケムナ
ターリー
薮田
チケット完売のマツダスタジアムにありがちな、雨予報強行プレーボール。何度も砂を入れながらの3時間18分の末、スタンドを埋めたカープファンには涙雨…
雨天で「また、うてんかった」のは広島の方。そして2対1で迎えた七回の守りで二番手塹江の連続四球あり、扇の要曾澤のバント処理一塁悪送球ありでミスミス無死満塁のピンチを招くと、3番手ケムナも踏ん張りきれず代打安達に2点二塁打されて勝ち越しされ、さらに二死二、三塁で福田にはスクイズを決められ、宗の内野安打でこの回4点目を失ってトドメを指された。
広島は福岡PayPayドームでソフトバンクに完敗続きの3連敗。だが今回は地元マツダスタジアムで3連敗。いったいどうなっているのか?
その訳を探っていくと、オリックス中嶋監督の両脇を固めている水本ヘッドコーチ、梵打撃コーチの存在に行き当たる?
ともにマツダスタジアムとカープナインのことは知り尽くしている。ふたりにとっては第2の本拠地…マツダスタジアム。
水本ヘッドは1994年から98年まで広島を指揮した三村敏之監督の下で大いに鍛えられ、その野球観を持って広島時代の終盤は二軍監督として若手を育てた。
梵打撃コーチも内角のさばき抜群の打撃と好守で広島の顔として活躍。43盗塁で盗塁王のタイトルも一度。しかも2014、15年には選手会長も務めている。
長らくカープファンの声援を受け戦ってきたふたりだったが、広島に別れを告げるそのタイミングでは会見する機会すら与えてもらえず、ファンに感謝の言葉を述べることなしに赤いユニホームから別のユニホームに着替えることになった。
この日、カープポンチョの赤一色に染まったスタンド(オリックスファンは狭いビジターパフォーマンスに密集状態)を見上げるふたりが、次々と勝負手を打ってきた、と考えた方が合点がいく。
その結果が広島の対オリックス戦12連敗(前半6連敗は緒方監督当時、後半6連敗が佐々岡監督)で、とうとう広島は交流戦前に6あった貯金を食いつぶした。
広島は交流戦12試合で未だ3勝止まり、勝率は・250。
その3勝は遠藤、床田、九里と裏ローテの3人についており、頼みの大瀬良と森下が2戦2敗。特に大瀬良はリーグワーストタイの8本塁打で全部右打者。交流戦でもソフトバンクグラシアルとオリックス伏見に手痛い一発を許している。
先発陣とともに打撃陣も交流戦前の段階ではセ界トップクラスと言われていたが、12試合中、実に10試合が3点以下。
さらに言えばオリックス3連戦での得点は第1戦が田嶋から1点、第2戦が山本由から2点、この日が雨で足元を気にし続けた宮城から2点のみ。3試合延べ9人のブルペン陣からは1点も取れていない。
話をまとめると、12試合で本塁打ゼロはもちろん12球団最低で、22得点、61失点、防御率4・71もすべてワースト。交流戦前、1・5差だった首位ヤクルトのセンター背中は”ミルミル”視界から消えつつある…
マツダスタジアムクラスターに沈んだ昨季の交流戦成績は3勝12敗3分け、勝率・200。残すは楽天、西武とのロード6連戦。6連勝なら交流戦勝率5割!(ひろスポ!田辺一球)