画像中央、黒のジャケットが小谷野拓夢監督
福山シティFCの小谷野拓夢監督(24)の契約満了による退任が11月21日、発表された。
Jリーグ昇格を目指して走ってきた福山シティFCは新たな局面を迎えることになる。
福山シティFCは運営法人の名称が「一般社団法人福山シティクラブ」に変更された2019年11月に“新体制”への移行を模索する中で、2020年1月に北陸大学(金沢市)に在学中だった小谷野拓夢監督に白羽の矢を立てた。新監督の就任と同時にクラブでは地域貢献への具体策やJリーグ昇格へのロードマップをより明確にしていった。
コロナ禍に見舞われた2020年シーズンに県リーグ1部全勝優勝を果たしたチームはしかし、レギュレーション変更により中国リーグ昇格とはならず、1年足踏みすることになったが、天皇杯では初出場にしてベスト8に入り、一躍注目される存在となった。
仕切り直しとなった2021年シーズンも県リーグ1部優勝、中国地域県リーグ決勝大会でもBブロックで優勝して中国リーグ昇格を果たした。2年連続出場となった天皇杯は2回戦でJ1の清水エスパルに惜敗した。
小谷野体制3年目の今季は「JFL昇格」「天皇杯でJリーグクラブを2度撃破」「全国社会人サッカー選手権大会で日本一」と3つの目標を掲げてチームを始動した。
結果は中国リーグ15勝2分け1敗優勝のあとJFL昇格を目指した全国地域サッカーチャンピオンズリーグの1次ラウンドで敗退…。3年連続出場の天皇杯は2回戦敗退、全国社会人サッカー選手権大会は本戦の1回戦敗退だった。
チャンピオンズリーグの1次ラウンド敗退が決まった11月13日、小谷野拓夢監督はTwitterでこうコメントした。
「結果は予選ラウンド敗退となってしまったんですけど、今年1年この大会に向けて全員で取り組んできて、そこに向けて本当にいいチーム作りができていたと思いますし、自分たちのサッカーをしっかり磨くことができていたんですけど、結果がついてこずに悔しい形で終わることになりました。ほんとにここまでこれたのも、多くのファンサポーターやスポンサーの方々や応援してくれる人、支えてくれる人がいたから、僕たちはこうして戦えていると今回も実感したので、今シーズンはこれで終わりますが、またそれぞれ頑張っていけたらと思います。本当に1年間ありがとうございました」