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2023年11月26日
編集部

ひろスポ!だから書く!旧広島市民球場→マツダスタジアムから15年、エディオンスタジアム広島→エディオンピースウイング広島…で目指すは平均入場者数2万6000人クリア!

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エディオンピースウイング広島
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画像は12月28日の完成と広島市への引き渡しに向け日没後も工事が続くエディオンピースウイング広島

 

 

この記事は田辺一球|noteを流用しています。

 

 

広島サッカーの新たな時代の幕開け―

この日の朝刊各紙は、紙面やネット上でエディオンスタジアム広島でのサンフレッチェ広島ホーム最終戦の様子について詳しく報じた。

地元の中国新聞は当然ながら「エディオンスタジアム、J1・広島が最終戦に快勝で30年の歴史に“有終の美”…会長は“ありがとう”と感極まる」(読売新聞見出し)など、ひとつの歴史の終わりにスポットが当てられた。

 

 

この読売新聞記事にある「会長」とはサンフレッチェ広島の久保允誉(くぼ・まさたか)会長を指す。

サンフレッチェ広島は1992年、マツダSCを母体として誕生した。以来、マツダが中心となって経営し、選手を補強し、組織を深化させJリーグという新たな国内プロスポーツの舞台で戦ってきた。が、クラブ経営は何度も行き詰った。

クラブ誕生から6年間でクラブの累積赤字は8億円に達した。地元広島の企業の中からマツダに替わる運営母体が現れなければクラブは消滅…

「火中の栗を拾う」気持ちで手を差し伸べたのが今のエディオンを率いる、広島生まれ、紙屋町・基町育ちの久保允誉会長だった。1998年、マツダに代わりエディオンの前身だったデオデオがクラブの筆頭株主になった。

 

 

エディオンは、今広島で日々ニュースを提供している新スタジアム建設においても計画段階から大きな役割を果たし、建設費用も負担した。今後は施設運営面でも主導的役割を果たす。故に新スタジアムの呼称もエディオンピースウイング広島、だ。

サンフレッチェ広島がその指定管理者となり、新スタジアムを運営する。カープがマツダスタジアムをオペレートしているのと同じ体制になる。

久保允誉会長はその総仕上げの第一段階として今年9月、サンフレッチェ広島を子会社化した。保有株式は「持ち分法適用会社」に相当する46.96%から「連結子会社」となる76.1%に上昇した。第三者割当増資の大半にあたる約15億円を引き受けた久保允誉会長は、その資金を新スタジアム運営費にも充てる。

 

 

サンフレッチェ広島の23年1月期決算は最終損益が5億6000万円の赤字だった。この数字はJ1の18クラブの中でワースト3だ。

Jリーグ誕生時のオリジナル10、イコール最初の10クラブの中で2022年度、J1に所属したのは7クラブ。その中で見てもサンフレッチェ広島の売上高は「最下位」…

浦和レッズ     81億2700万円
横浜F・マリノス  64億8100万円
鹿島アントラーズ  61億1600万円
名古屋グランパス  60億9100万円
ガンバ大阪     59億6900万円
清水エスパルス   50億8700万円
サンフレッチェ広島 40億1700万円

だが2023年度のサンフレッチェ広島の売上高は前年度よりも確実に上向くだろう。

コロナ禍に見舞われる以前の2019年、サンフレッチェ広島のJ1リーグ戦の平均入場者数は1万3886人だった。

エディオンスタジアム広島に別れを告げた24日の今季ホーム最終戦では2万9097人が集結した。シーズンホームゲームは計17試合。合計入場者数は27万4170人で1試合平均1万6128人。2019年比での伸び率はJ1トップ水準にある。

 

 

 

同じような現象は2008年に”今は亡き”初代の広島市民球場でも見られた。

2006年5月、就任1年目で市民球場の一塁ベースをグラウンドに投げたマーティ・ブラウン監督は、長期低迷するカープにフラストレーションばかりが蓄積していたカープファンの心に火をつけた。

就任3年目の2008年は「市民球場ラストイヤー」。新井貴浩と黒田博樹が抜けたチームの四番を栗原健太が打ち、マエケンが一軍デビューした。

6月18日の日本ハム戦。プロ2年目、先発3度目で七回まで無安打ピッチング、プロ初勝利を挙げたヒーローはお立ち台で言った。

「初めまして!前田健太です!」

9月28日、レギュラーシーズン最終戦。実数発表になって以来最多の3万609人がスタンドを埋め、マエケンの1号ソロと栗原健太の21号2ランでヤクルトに快勝!チームは3位のまま初のクライマックス・シリーズ進出へ向け遠征に出たが、その5試合目、シーズン142試合目でBクラス確定となった。

 

 

2005年、山本浩二第二次政権の最終年に「球界再編の嵐」に見舞われたプロ野球は、入場者の実質数発表に切り替えた。この時のカープは105万119人で全12球団の最底水準にあった。

2006年 100万9481人
2007年 112万9061人
2008年 139万680人

そして「新球場」マツダスタジアム元年…
2009年 187万3046人

2005年の105万119人は1試合平均では1万4385人。今季のエディオンスタジアム広島での1試合平均は前出のとおり1万6128人だから当時のカープを上回っている。

マツダスタジアム元年の1試合平均は2万6015人。

エディオンピースウイング広島元年はこの数字を上回ることが目標となる。

数字だけではない。

マツダスタジアムは当初、市民に約束されたように「365日賑わう広島の新たな舞台装置」にはなっていない。

JR広島駅とマツダスタジアムを結ぶ通称カープロードではコンビニや一部飲食店が売上減少などを理由に撤退した。建設前に言われてきたことと実際のマツダスタジアム周辺の今とでは状況が大きく異なる。

「新サッカースタジアム」は「新球場」と同じ轍を踏んではいけない。

街中と世界に広く開かれ、真の「365日賑わう広島の新たな舞台装置」となるべくその義務を果たさなければならない。それは簡単なことでは…ない。(ひろスポ!広島スポーツ取材班&田辺一球)

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