度会への頭部死球は黒原の準備不足、変化球攻めされた田村も沈黙…で広島開幕２連敗

2024年03月30日: 編集部

画像は横浜スタジアムスコアボード、間違いなく横浜進化！しています（ひろスポ！取材班撮影）

３月30日　●１－６DeNA（横浜スタジアム）
広島　０００　０００　００１・１
DeNA １３０　０２０　０００・６
広島通算２試合２敗
14時１分開始・２時間43分、33,337人（横浜スタジアム最多連日の更新）
相手先発　〇平良８回２/３、４安打１失点
広島本塁打　－
DeNA本塁打　度会２号２ラン

広島スタメン
一番センター野間
二番セカンド菊池
三番ショート小園
四番キャッチャー坂倉
五番レフト秋山翔吾
六番サードレイノルズ
七番ライト田村
八番ファーストシャイナー
九番ピッチャー●黒原０/３、０安打１失点（自責１）
河野
大道
塹江
益田
中崎

コンディション不良の森下に代わって開幕２戦目の先発マウンドを託された黒原。しかしその立ち上がりに投じた3球目が先頭・度会のヘルメットを直撃して危険球退場となった。

黒原はルーキーイヤーの２０２２年５月４日、巨人戦（マツダスタジアム）で救援した際、吉川尚の左肩にぶつけて、ネットで誹謗中傷される騒ぎに巻き込まれた。

その日がプロ入り12戦目だったが、以後、一度も二軍戦すら投げることなくシーズンを終えた。

２０２３年は、３度の先発を含む５試合に投げたが未勝利。「栄光の背番号24」をつける２０２１年のドラ１左腕にとって今季はまさに勝負の年…

開幕ローテ入りを目指してきた黒原は…

２月17日、コザしんきんスタジアムでのロッテとの練習試合で３回２安打無失点

２月23日、Agreスタジアム北谷での中日とのオープン戦で３回２安打無失点

３月３日、倉敷マスカットスタジアムでの楽天とのオープン戦で４回２安打無失点

…と結果を出した。

スポーツ紙はさっそく「10イニング連続無失点で開幕ローテ入りにまた一歩前進」などを書いた。

しかし新井監督は「もう少しみんなで争ってもらいたい」として、以後黒原はずっと二軍調整だった。

あの新井監督が慎重姿勢を貫いたのには訳がある。黒原には取り組むべき課題が残されていた。

３月17日のウエスタン・リーグ、阪神戦（鳴尾浜）に先発した黒原は５回２安打４三振でここでも無失点。上々の”開幕”を迎えたように見えた。だが、実際にそうではなかった。

２年前に吉川尚に死球を与えたのは、あの日２安打１四球で追い詰められたから。大事なところで”制御回路”が機能不全を起こす。それはもう”資質”なのだろうか？それを乗り越えるためのキャンプ、オープン戦だったはずで、本番に備える準備がけっきょくできていなかったことになる。

度会は幸いにしてそのまま一塁走者として戻ってきたが、広島バッテリーの方はこの１球によって機能不全を起こしたまま失点を重ねていく。

緊急登板となった二番手・河野は３回を投げて３失点。初回に度合に許した二盗が余計で四番・牧に先制適時打された。二回には先発の平良にも適時打され、続く度会にも左前打されるとオースティンには右中間に弾き返された。

そんな調子で三番手の大道は度合に２試合連発となる２号２ランを許し、度会封じのために送り込まれた四番手の塹江も一塁線を抜かれ（二塁打）、八回の中崎も中前打された。

ぶつけられてもホームベースから離れることなく、しかも踏み込んでくるのが度会流のようだ。内角球を使いづらい状況下で河野はカーブを流され、大道は自慢の低目真っすぐを打たれ、塹江はスライダーを3球続けて空振りのあと合わされ、中崎はここでも真っすぐを叩かれた。

どんなシチュエーションにも対応してくる、度会は開幕に向けてよほどいい準備をしてきたのだろう。

対照的に開幕ムードに沈んでいるのが田村。メディアに大きく取り上げられ意気揚々と迎えた二十歳の若ゴイだったが、初戦の４打席連続三振に続いてこのは二直、一ゴロ、空振り三振。平良－山本のバッテリーは３打席全10球とも真っすぐを投げてこなかった。シンカーが５球、スライダーが４球、カットボールが１球…

田村の打撃は、オープン戦ラスト、ソフトバンク３連戦で11タコに終わった時点ですでにおかしかった。その前のベルーナドームでボーからライトポール際に３号ソロを放ったのが最後。引っ張りでスタンドに運んだばっかりに形を崩す、というのはよくある話ではあるが、果たして…（ひろスポ！取材班＆田辺一球）

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