画像は矢野雅哉
8月9日 〇6-3阪神(京セラドーム大阪)
広島 012 100 110 ・6
阪神 000 010 020 ・3
広島通算97試合52勝40敗5分け(首位キープ、2位巨人に2差))
18時2分開始・3時間39分、36,139人
相手先発 ●村上5回6安打4失点
広島本塁打 -
阪神本塁打 -
広島登録抹消 △森
広島スタメン
一番センター秋山
二番ライト野間
三番サード小園
四番レフト末包
五番キャッチャー坂倉
六番セカンド菊池
七番ショート矢野
八番ファースト林
九番ピッチャー森(1試合1勝)5回79球3安打1失点(自責0)
H黒原
島内
コルニエル
S栗林(48試合4敗32S)
「絶対に一軍に這い上がってやるんだという気持ちを持って日々、過ごしていたので…強い気持ちというのが一番だと思います」
敵地でマイクを向けられた森はその思いを素直に口にした。今季初登板で5回3安打1失点、自責は0。6対3快勝ゲームで、責任回数をきっちりと投げ切り1年ぶりの勝利を手にした。
開幕を二軍で迎えた左腕はローテーション投手としてウエスタン・リーグ15試合に先発、チーム最多の89回を投げて奪った三振の数86はリーグ最多。「強気で攻めていこうと思った」と地道に下でやってきたことを敵地、京セラドーム大阪のマウンドで表現できた。
打線も早めにそんな森を援護した。今季、早くも7度目の対戦となる村上から二回、相手のミスに乗じて先制すると、続く三回にも坂倉の適時打などで2点を加え、さらに四回にも秋山のタイムリーでリードを4点に広げた。
終わってみれば秋山、野間、小園、末包、坂倉の上位5人に打点1がつくバランスの良さ、だった。
中でも坂倉。5打数5安打で10打席連続出塁、8打数連続ヒットと手のつけられない状況になりつつある。
極度の打撃不振のまま前半戦を終え、その時点で打率・203、4本塁打18打点。新井監督から「前半戦苦しんだぶん、成長できるから…」の言葉をかけられた。
シーズンは長いようで短い。そして考えようによっては短いようで、長い。その発想は二軍での鍛錬の日々をプラスに替えた森とも通じるものがある。
迎えたマイナビオールスターゲーム2024第2戦。神宮球場のバックスクリーンに球宴では57年ぶりとなるセ・リーグ初の満塁弾を打ち込んだ。それに加えて巨人・丸ら錚々たる左打者と話をする中で、もう一度自身の打撃スタイルを見つめ直すことができた。
例えば軸足への体重の乗せ方。左足を挙げてボールを呼び込む打ち方だから、そこが相手投手との間合いの作り方では肝になる。行き着いた結論は無理に軸足に乗せるのではなく、流れの中で自然な感じで…
7月26日付の中国新聞「山崎隆造ワイドアングル」コラムの中では「攻めの鍵握る坂倉」の見出しのそばに「連動性意識した打撃を」とあった。上下半身の「連動性」が夏の盛りを迎えていい感じになってきた。
もうひとり。この日で29試合続けてショートでスタメン出場した矢野もまた4月23日付の同コラムがその躍進ぶりを予想していた。
この日は七番。二回の第1打席では中前打で村上攻略の足掛かりを作った。四回の第2打席は11球目で四球を選び先頭打者出塁。4点目のホームを踏んだ。六回の第3打席は二番手の伊藤から中前打。八回の第4打席は三番手の漆原からも中前打してここでも先頭で塁に出てホームに還ってきた。
秋山も猛打賞で計16安打!東京ドームで戸郷に5安打完封されても移動日なしで即、反発!6、7月にはともにチーム打率2割1分台で散々「打てない」と酷評されてきた打線が確実に振れ始めている。