田中聡(たなか・さとし)専門学校・美術予備校で講師をするかたわら、広島を中心にイラストレーターとしても活動中。カープやサンフレッチェのイラストを中心に、日々のあれこれをブログに掲載しています。tnksts.jugem.jp
「Aクラスを目指すことはやめてもらいたい」
「優勝を目指す、勝つことしか考えていません」
5年前のオフ、背番号77のユニホームに袖を通した野村新監督の第一声がそれでした。
しかし、就任1年目は58勝84敗2分。理想と現実のギャップはすさまじいものでした。
そこから「勝率5割の壁」や「交流戦の壁」など幾多の試練を乗り越えて野村カープは今、昨年に続いて日本一を狙える位置につけています。23年ぶりの優勝と19年ぶりの2位を逃し、さらに辞任を明らかにした野村監督の最後の挑戦です。
しかし日本列島を目指して非常に勢力の強い台風が北上してくるなど、相変わらず”天”からは試練を与え続けられています。
きょう午後2時、甲子園プレーボール。クライマックスシリーズ、ファーストステージ。この初戦を落とすと野村監督とナインはいきなり崖っぷちに追い込まれることになります。
第2戦以降の日程が予定通り消化できない場合、シリーズは打ち切りとなり、仮に1勝1敗でもレギュラーシーズン上位の阪神に軍配が上がります。
要するに野村カープは1敗も許されない状況下にある、というわけです。第1戦がすべてとなる可能性さえある、日本一へと続くコイの道。
1年ぶりに真っ赤に染まる甲子園、レフトスタンドと全国のカープファンの声援を追い風にして…