画像は甲子園球場
阪神-広島24回戦(甲子園球場、9月14日午後2時開始予定)
9月戦線で首位から2位、2位から3位へとイッキに後退した広島は、前夜(13日)の完敗ショックも癒えぬまま敵地デーゲームでリーグ防御率2位の才木浩人攻略、という最大の難関に挑む。
プレーオフを想定した場合、戸郷翔征・菅野智之の巨人勢同様、前夜の高橋遥人以上に才木浩人は脅威となる。
なんせ広島打線の打球は右腕の前ではまともに外野まで飛ばない…
相手の持ち球スライダーとフォーク、そして快速球をどう打つか?きょうもし負けて4位のDeNAが勝てば両者はゲーム差なしの「毛差」となり、あす15日からのDeNA2連戦(マツダスタジアム)でBクラス転落の危機に直面する。
以下、きょうのカープはたぶんこうなる…|田辺一球|note の記事を転載する。(記事内で選手などの呼称は独自)
予告先発は広島が森(1勝1敗)、阪神が才木(12勝3敗)
<残り19試合となって新井カープの優勝へ向けた戦いは幕引きとなった。指揮官の言う通り「チャンス」は終わるまでずっとある。しかし可能性は、といえばもう5パーセントもないだろう。>
前日(13日)のこのチャンネルの書き出しにそう書いた。その後、たまたま知人から「ネットに上位球団の優勝、2位、3位確率が乗った記事がネットにあるんだけど、カープは何パーセントだと思うか?」と聞かれたので「5パー」と即答したら「6パーセントです…」とビックリされた!?
どうやら人工知能や、ややこしい計算とは無縁のこのチャンネルの弾き出す数値もけっこういけてるようだ。
ではきょうの時点ではどうか?もう誰が考えてもカープ優勝は諦め、可能性はゼロだろう。これほどイッキに急降下するケースも珍しい。そのワケはすでに説明したところではあるが…補強しない球団側の責任…
8月31日に首位に浮上した新井カープは、その時点で今季最多タイの貯金14。昨季は9月に貯金15までいったのであとちょっとだった。そのタイミングでカープOB会長の大野豊さんは「まだいろいろなことがあるでしょうから、優勝確率は60パーセントくらいかな?貯金20で安全圏内」との見方を示していた。
メディアが「優勝騒ぎ」する中でも、百戦錬磨の「栄光の左腕」の眼力はさすがだった。そこからチームは様々な要因が重なり勝てなくなった。そして貯金は6まで目減りした。
首位を行く巨人は貯金14、そして阪神は貯金8。
阪神は9月1日の時点で貯金3だった。大野豊さんはこの時、貯金二桁を前年王者・阪神の優勝への挑戦権獲得の条件に挙げていたが、そこまであと2勝となった。
昨夜は初回の速攻1点を大瀬良が近本への押し出しでパーにした時点でもう勝ち目はなかった。三回の大量失点(今のカープにとって3失点は大量)の発端となった梅野への四球も意味不明だった。
カープ打線は桐敷や岩崎を打てていない。阿部監督は大勢のイニング跨ぎに踏み切ったが岡田監督の桐敷2イニングも「予定通り」だったようで、相手の策の前にまたまた、打線が封じられた。
きょうの予告先発は、1勝1敗、防御率4・00の森と、12勝3敗、防御率2位、1・54の才木。勝ち目は2割ぐらいしかない。
才木は先日の菅野と双璧の”戦闘能力”を有しており、リーク最多の4完投3完封(7イニング1試合含む)。今季は7月2日のマツダスタジアムで一度だけ対戦したが、7回1安打に封じられた。
ただこの日は森下が8回4安打9三振と才木と互角以上の投球をしてスコアボードにゼロを並べたから好ゲームになった。ただ、迎えた延長に野間の送球エラーなどで3点を失い競り負けた。
才木の武器はスライダーとフォーク、快速球の割合は50パーセントの超本格派右腕。特にスライダーの進化が著しい。7月の対戦では例えば秋山は1打席目フォークで、2打席目真っすぐで、3打席目スライダーで空振り三振に仕留められた。これだけで手強さが十分に伝わってくる。
野間はフォークで2度打ち取られ3打席目で四球。菊池はスライダーで2度打ち取られ3打席目で四球。小園はカーブ、フォーク、真っすぐを打てなかった。矢野はスライダーとフォークに沈黙した。三番に入った上本はフォーク、スライダー、フォークで打ち取られた。
みんなよく粘って113球を投げさせたが、真っすぐを右前打した曾澤以外で外野まで飛ばしたのは森下の右飛と小園の左飛だけだった…
そんな才木から先越えしたスラッガーが今季3人いる。6月16日のみずほPayPayドーム福岡では阪神4-0リードの七回、先頭の近藤が真っすぐを5球続けられてライトスタンドに持っていった。まあ、これは試合の流れからして特殊ケースだろう。単に才木が勝負したかっただけ…
8月6日の神宮球場では山田がスライダーを仕留めた。8月13日の東京ドームでは初回、先頭の丸が真っすぐを捉えた。
そんなこんなできょうの甲子園で才木から柵越えする者が出れば、近藤、丸、山田レベル昇格となる。
森の方は今季初登板で阪神打線をよく押し込んだ。8月9日の京セラドーム大阪で5回3安打1失点、自責0。五回、中野に適時二塁打されたのみだった。
が、今季2度目の出番となった8月25日のマツダスタジアムでは4回5失点で返り討ちに遭った。三回、森下翔太に投じたカットボールは3ランとなってレフトスタンドへ。近本にもタイムリーを含む3安打を許した。
きのうのきょう、だから今季3度目の登板となる森はこのふたりにまた苦戦するかも…。きょう負けて6連敗となればマツダスタジアムでのCS・ファーストステージ開催が危うくなると同時にAクラス確保さえピンチ…そうなれば緊急自信回復速報が発出されて非常事態に突入する。