画像は1月17日にあったWEリーグ杯優勝報告会でマイクを手に1万人プロジェクト参加を呼び掛ける瀧澤千聖、塩田満彩(中央右)のお凸が祭り状態…
フジテレビのように、内包する課題や悪しき慣習を自分たちの中に止めたまま、未来に向かおうとすると“こうなる”。どうなるかは、様々なメディアやひろスポ!が報じている。
それを思えばWEリーグは懸命だ。
2024年9月、女性たちによる女性たちやそれ以外のみんなのために誕生した女子プロサッカーリーグのトップに3代目にして早々と女性じゃないトップがついた。元Jリーガーで北海道コンサドーレ札幌社長も務めた野々村芳和氏は就任会見の場でこう言った。
「総力を結集して岐路にあるWEリーグをよくしていきたい」
「非常事態であり、1期2年でベースを作って次につなげたい」
さらにこうも…
「誰がやっても本当に難しいミッションだが、スポンサーやサポーターといった仲間を増やし、リーグとクラブが同じ方向に向かっていけるようにしたい」
裏を返せば、2021年9月にスタートしたWEリーグは「リーグとクラブ」が思い思いのベクトルを有してきたことになる。理想を掲げて初代女性チェアらは1試合平均最低でも5000人以上の集客を目指したが、3シーズンを終えても1000人がやっとという状況で数百人しか集まらない日もある。
だが、見事にWEリーグの理念にシンクロしたクラブがある。WEリーグ参戦のためにゼロから作ってきたサンフレッチェ広島レジーナだ。WEリーグカップ戦を2連覇して、しかも集客力はWEリーグトップ。広島スポーツの100年を取材し続けるひろスポ!からすれば、まさに我が意を得たり!である。
ひろスポ!では2024年12月31日、すでにこの記事↓で、サンフレッチェ広島レジーナ躍進の数字を報じている。
もちろん2024年2月に「平和の翼」を羽ばたかせたエディオンピースウイング広島の存在が大きい。だが、それだけではない。広島には戦前戦後を通じての「スポーツ王国広島」の土壌があり、スポーツ活動により復興を加速させた平和を希求する声があり、そしてやはりJリーグ発足当時にプロ化するか否かギリギリでGOサインを引き出したサンフレッチェ広島の歴史とノウハウがある。
…と、ここまでは前置き。きょう1月24日、サンフレッチェ広島レジーナの選手たちは午後5時半からおよそ1時間、広島市西区のJR横川駅南口周辺で自分たちの試合告知ポストカードを配布する。
サンフレッチェ広島レジーナは1試合で1万人動員を目指す「観客動員1万人プロジェクト」を2024年12月に立ち上げた。詳細はレジーナHPに掲載されている。
対象試合は、2024-25SOMPO WEリーグ第13節の三菱重工浦和レッズレディース戦、エディオンピースウイング広島で3月8日午後2時キックオフ。
プロジェクト趣旨としてクラブ側は以下のように述べている。
<本プロジェクトは、選手自身が中心となり「レジーナ史上初の大きなお祭り」を実現し、1万人のお客様に最高の思い出を作っていただくことを目的としています。
試合当日のイベント・演出、地域の皆様との交流、SNS・告知活動などについて、選手が3つの委員会に分かれ自らアイデアを出し、推進・実行していきます。>
このプロジェクトに当たり、クラブ側は3つの「委員会」を構成した。学園祭のノリにも近いが?しかしこれは「自分たちの言葉や態度を相手にきちんと伝える能力を身に着けて、自ら考える習慣を養ってこそプロサッカー選手」というサンフレッチェ広島生みの親、今西和男さん(最初で最後のサンフレッチェ広島総監督)のJリーグ誕生前からの<信念>でもある。
委員会は次の通り。
お祭り実行委員会
左山桃子(リーダー)、近賀ゆかり、市瀬千里、小川愛、上野真実、中嶋淑乃、髙橋美夕紀、笠原綺乃、李誠雅
レジーナの選手たちは地域に根付く委員会
古賀花野(リーダー)、呉屋絵理子、中村楓、早間美空、渡邊真衣、巻胡花、立花葉、森宙舞、福元美穂
サポーター共同委員会
瀧澤千聖(リーダー)、木稲瑠那、松本茉奈加、藤生菜摘、吉野真央、島袋奈美恵、藤田七海、柳瀬楓菜、塩田満彩
3つの委員会の選手たちは、1月12日にエディオンピースウイング広島であったWEリーグ優勝報告会でスタンドを埋めたサポーターに直接、1万人お祭りへの参加を呼び掛けた。WEリーグ公式戦入場者数上位5試合は以下の通り、レジーナはすでにWEリーグ杯決勝で2万人超えを果たしているが、クラブ主催公式戦では過去1度しかない。エディオンピースウイング広島でそれが実現すれば、世間の耳目をいい意味で集めるニィースになるだろう。
WEリーグ公式戦入場者数上位5試合
①2024年12月29日・国立競技場 2万1524人
2024-25WEリーグ杯決勝(サンフレッチェ広島レジーナvsINAC神戸レオネッサ)
②2022年5月14日・国立競技場 1万2330人
2021-22WEリーグ第21節(INAC神戸レオネッサvs三菱重工浦和レッズレディース)
③2024年4月21日・ヨドコウ桜スタジアム 6651人
2023-24WEリーグ第16節(セレッソ大阪ヤンマーレディースvs日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
④2024年5月25日・エディオンピースウイング広島 6305人
2023-24WEリーグ第22節(サンフレッチェ広島レジーナvsセレッソ大阪ヤンマーレディース)
⑤2023年10月14日・等々力陸上競技場 6201人
2023-24WEリーグ杯決勝(サンフレッチェ広島レジーナvsアルビレックス新潟レディース)
(ひろスポ!広島スポ―ツ100年取材班&田辺一球)