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2015年03月20日
編集部

広島市長選討論会で広島の未来、多目的サッカースタジアム語り合う

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広島市長選討論会
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「若者が選挙にいかない」「前回市長選の投票率が49・08パーセントに止まったこと」などを背景に、学生の手で現状打破を目指すNPO法人「ドットジェイピー」の中国支部が3月19日午後6時半から広島市青少年センターで「2015広島市長選 広島未来討論会」を開催した。

この日のために準備を進めてきた広島修道大学、広島大学の学生は計9名。この日は安田女子大学の学生も加わり総勢約20人で討論会の運営を行った。

「広島市の未来を担う若者が市長選に興味がないようでは広島市がより良い都市になっていくことは難しい」と主催者側では会場に向かっても呼びかけた。

討論会に参加したのはすでに広島市長選立候補を表明している小谷野薫、前島修、荒木実、河辺尊文の4氏。現職の松井一実氏と同じく立候補を表明している橋本征俊氏は参加を見送った。

学生らの話によると橋本氏には電話で直接、参加を呼びかけたがその場で「先約があるので」と断りをもらったという。

松井市長には3月5日、学生が秘書課に連絡。すると「調整して返事をしたい」との回答だったためしばらく待っていたが返答がなく、何度か秘書課に問い合わせた末、回答締切日の11日になって「先約があるため参加できない」と伝えられた。

だが、今回の討論会の中で参加者のひとりが「秘書課に電話して確認したが公務で来られないわけではなかった」と発言してその姿勢を問う場面があった。

なお、600名までは入れる会場は残念ながら100数十人の傍聴者しか集まらなず「もったない」「学生の姿がない」「主催している学生さんに市民として申し訳ない気持ち」などの声が会場からあがった。

討論会は「平和と観光」、「土砂災害」、「サッカースタジアムの建設場所」、「若者の雇用」などの主催者サイドが用意したテーマに沿って進められた。

討論会の主な内容は次のとおり。一部、文意が変わらないように要約。

「ビジョン、広島市政について」

小谷野 市民のみなさまの中にはどうしてサッカークラブの社長が市長選に出るのか?と不思議に思っておられる方も多いと思います。私は大学を卒業してから経営再建、事業再建、民営化のプロとしてやって参りました。サンフレッチェ広島も経営再建に取り組みました。私がこれまで広島で過ごしてきた時間は私のキャリアの中ではわずかですが、その間サッカーの仕事だけでなく、スタジアム建設、豪雨災害の義援金、高齢者の方の生涯スポーツ支援など様々な活動の中で広島のみなさまと交流を深めそれが私の宝となりました。広島への感謝を込め、その恩返しのために市長選に、となりました。今、広島市では市民の声が届かない、そうした閉塞感が伝わってきます。緊縮財政を言いながら財政は悪化を続け、過去4年間続いたことが繰り返されたら間違いなく暗黒の広島になってしまいます。市民のみなさまとともに「ザ・地方創生」といわれる街を創っていきたいと思います。

前島 広島八区、未来へ末広がる広島へ、詳しくはHPで紹介しています。今回の広島市長選挙は世界が注視しています。何としても安倍政権、松井政権にNOを突き付ける、市民が一致協力して運勢が大凶となった広島の課題に取り組み広島市の運勢を大吉に変える際めて重要な選挙です。「松井はまずい」と警鐘をならすべきです。運命共同体、連帯責任を有権者が自覚して広島市が平和都市であり続けていく意識を国内外に力強く示していかなくてはならない選挙です。

荒木 44年間、核廃絶を考え続けてきました。人類生存の絶対条件である核廃絶のための考え方を、広島、世界のみなさまに伝えるためにきょうも来ました。核廃絶の旗を掲げ続けてきた広島の市長は世界中の人々の命と人生に責任があります。この責任を自覚しその責任を果たす人物が広島市長になるべきです。松井現市長はこの4年間、核廃絶に対して何の考えもないことを証明してきました。この松井さんが立候補するということは核廃絶をさせまいとすることを行動で示すことです。私は地球社会建設を世界に呼びかけるために、広島市長の立場を目指しています。柱になる公理は3つ。ひとつ、すべての人間は地球で共同生活をしている地球市民である…、二つ目、地球市民はこの共同体の安全、繁栄に資する義務を有す…

河辺 私は38年間、広島民主商工会という団体の専従職員として、活動してきました。商工会は多くの中小業社の社長さん、家族、従業員の相談を受けて、市役所を始め、銀行などいろなところへ足を運んできました。広島の事業所の99パーセントは中小企業でそこに働く人は全従業員数の7割近くを占めています。広島の街を考える際に、この中小企業の発展なくして街の発展はない。街づくりというとすぐに大型開発、箱モノづくりが先行していると思われてなりません。地場企業の発展なくして街の発展はありえません。自動車産業を中心としたモノ作り、鷹野橋などの商店街、そうしたところが疲弊する中、広島の街が疲弊し始めています。何とかして広島市に中小企業振興のための基本条例を作り、こうした人たちと一緒になり足元から広島の街の活性化を図りたいと考えます。

「戦後・被爆70年、節目の年にどのようなことを発信していくべきか、また観光客誘致に必要なインフラについて」

前島 広島の史実を検証。2020年、被爆70年にこだわるのは75年草木も生えない広島がいよいよ70年を迎える。このあたりで新しい意味づけが必要です。世界平和、首都広島を宣言して新しい街づくりを!松井市長は実質的に市長不在の4年間。観光ひとつとってもマツダスタジアムに移って、跡地をどうするのか?何か主要なスポットがあっても移動するだけではいけない。全体の経済の発展になっていない。広島八区。未来に、世界に据え広がる広島という観点が大事でそこから考えないと深まりが生まれない。

荒木 核廃絶は実現できる。その根拠はみなさまがこの地峡共同体の一員だと認識する、地球市民になれば核廃絶の道が見えてきます。みんなで助け合う世界に。広島市長は全世界に責任がある。旧市民球場跡地にはドーム型会議場を作れないかと考えている。

河辺 広島の市長は人類初の被爆地として世界に核兵器廃絶を訴える大事なポジション。特に日本国憲法9条の精神で世界に訴えることが大事だと考える。被爆者の中には「リベンジ」という言葉はありません。核兵器は「悪」であり廃絶すべきもので、核抑止論も核の傘もないんです。語り部の人たちの新しい継承も必要だと思います。何より広島の心を世界に発信することが大切。観光客については、広島を多くの人が訪れるのは賑わいのためでなく、祈りのため、負の遺産である原爆ドームに接するためにやってくる。カキ船を原爆ドームのそばにもってきてお酒…、でいいんでしょうか?

小谷野 平和政策の基本として、被爆70周年事業での平和発信、平和市長会議の加盟都市数の拡大、また被爆体験を風化させないため実体験の継承にも全力で取り組む。広島で70年前に起きたことに対して謙虚かつ誠実なスタンスで臨みたい。そうなるとカキ船の移転など、歴史的拝見を考えた場合、とうていありえない。現市長の掲げる迎える平和に止まらず、広島市のリーダーどして、従来の業務とうまく調和させながら海外でも平和発進を行います。さらにアジア初の国連地域本部、国連アジア太平洋本部の設置を目指し、平和行政と街の活性化を両立させたい。観光客の誘致に関しては、サッカービジネスをしており、思うとことろはいろいろあります。観光者の動線、バックパッカーへの対応、広島に立ち寄るだけでなく滞在してもらう工夫も実用。広島の海や山を味わってもらう、広島の食材を使ったフランス料理など自然共生型リゾートの構築も大事。また、私が公約にかかげる旧市民球場跡地への多目的スタジアムの建設も広島の新しい象徴になると確信しています。
最後に観光客誘致だけでなく、広島の活性化のためには広島第2空港の建設も避けて通れないと考えます。

「土砂災害について」

荒木 ※他のテーマについてのコメントに終始

河辺 何より被災者の生活の再建が一番。私自身、安佐北区口田で太田川の増水により床上浸水で1年間、一階に畳のない生活をしました。今回は土砂ですからとても大変で、多くの方が亡くなり住むところもない方がいる。広島市としてどう対応するか?次に被災地の復興問題。専門家の人、地元との話し合いが非常に大事。今、広島市が出している復興街づくりビジョンは地元の意見を聞いたかという点で非常に疑問があります。道路を作ることなどが主流。地元の人と専門家を交え論議をすることが大事。現市政は市役所本庁の中で、上から目線になっている。地元の方たちが怒っているのはこのためではないか?市長権限を各区長に委譲して、区ごとの特性に応じた行政を行うべき。避難道路確保、河川整備、避難場所の耐震化も大事です。今、災害の対策を考えるとき、地域密着の姿勢が大事です。

小谷野 個人的にも義援金募金活動にも関わり、被災地された方のお話を聞きますと、まだまだ足りないことがたくさんあります。広島市の復興街作りビジョン、ここには復興期間10年という表現ありますが「とてもじゃないけど10年は待てない」といった意見を聞いています。また今回の状況を見ていると国、県との連携が迅速にできていので?と感じます。組織と人の問題を見直していきたい。今後は砂防ダムを作るなど復旧作業に全力をあげ、それに加えて地域住民の声を真摯に聞いていく。みんなが安心して住める仕組みを作っていきたい。

前島 卒論をやっていたら阪神淡路大震災が発生したので地域防災について、卒論に取り組みました。そうしたことも踏まえて言いますと、防災の専門家は実際にはいません。それぞれが自分の成果を述べているだけ。天災は繰り返されます。そして人災…。行政は災害に対する街作りを進めていかなくてはならない。74人の命が失われ誰が責任をとるのでしょうか?自分の命は自分で守る。

「サッカースタジアム建設候補地は旧広島市民球場跡地と広島みなと公園、どちらが建設にふわさしいと考えるか?またみなと公園に建設する場合、跡地はどうするべきか?」

河辺 この設問は私自身、ある意味困ったなと思いました。サッカースタジアム検討協議会の提言にも、どちらに建設を、とはありません。今、スタジアムを建設して欲しいと40万の署名があり重みがあります。しかしどこに作って欲しいという署名ではない。今の広島に大きなおカネをかけた箱物が早急にいるのか、という疑問を持っている。広島は今、1兆円を超える負債を抱えています。未来にどれだけの負債を残すのか?まだまだ市民合意がない時点で、このことが市長選挙の争点に、どちらかに軍配をというのはない。サッカー場を大いに建設して欲しい人の声を大いに深めていくべき。

小谷野 私はスタジアム建設協議会の委員もしておりました。まず申し上げたいのはここで言うサッカースタジアムとは、サッカーの試合がない時も音楽、コンサートなど別の集客イベントでも収益のある多目的スタジアムであるということです。メディア報道でよくいうサッカー専用、というのはグラウンドに陸上競技場のトラックがない、ということです。ところが「サッカーしか使えないスタジアム」との誤解が生じています。複合型とか多目的スタジアム、ということで、それを前提に話をすると、多くの市民の声はもちろんのことたくさんの視点から見て明らかに多目的スタジアムは旧市民球場跡地への建設が望ましいということ。スタジアムに一番大切な交通アクセスもよく、例えば嵐、SMAPなどのライブ、パブリックビューイングなどの大型イベントを行うことで中心部の活性化が一年中できると考えます。

前島 広島八区の考えから、建設地の問題より設計思想が大事で広島は路面電車の街。今、横川で止まっている路面電車を三段峡まで延伸する、そうなればみんな三段峡に行ってみようか…となる。魅力ある広島にいかにみんなが集まれるか?詳しくはHPをぜひ見てください。

荒木 今の社会にはいろんな問題があってサッカー場のことは頭にありません。サッカー場は必要ないと思います。

「若者の雇用について」

小谷野 働きやすい環境をつくる前提として、魅力的な働き場所が多いことが大事。市内の雇用を最大限創出し、若者の他の地域への流出を防ぐ。これは広島における地方創生の根幹を成す問題です。まずは企業誘致、育成。広島市内の投資資金の調達を考える必要がある。企業誘致とベンチャー事業の育成を進めたい。さらに広島市の魅力を国内外にアピールして、広島市への対外投資を活発化させる。また、郊外における農業の育成も大事。近郊農業は大きな可能性を秘めており、若い世代の雇用と地域コミュニティーの再構築に繋がる。雇用制度に関しては地元出身者を優先的に正写真採用すること。実際の雇用においてのミスマッチを少なくするための学生域内インターン制度の活用も考えられる。若い方が結婚したあとの子育て支援策も必要。交通ネットワークの充実も大事。

前島 雇用問題は若者だけではないと思う。地方創世。まち、ひと、しごと、総合戦略。まず、仕事が生まれる街づくりを行い、人が育っていく社会の実現、次に人が輝くための仕事づくりを行い街が育っていく社会の実現、第3段階は街をつくるための人づくりを行い人が育っていく社会の実現。広島8区、みんなそれぞれのいいところがある。そして多機能展開。路面電車にお医者さんんが乗って動けば動く病院になる。路面電車の街づくりと言うなら天神川とソレイユの間になぜつくらないのですか?路面電車でマツダスタジアムへも行けない、新白島駅にも路面電車はない…。

荒木 今の時代、労働力が安く買いたたかれています。派遣社員、今企業は簡単にリストラできます。どんな安い賃金でも我慢しないといけない。企業にはいい時、悪い時はあります。今の若い人たちが年収200万、300万で結婚して子育てはできません。どうやれば社会が与えることができるか?金のある人間、ない人間、強い人間と弱い人間では弱い人間が負けてしまう。みなさんで考えていかないといけない。

河辺 私は中小企業の社長さんの相談を38年間聞いてきました。また労働組合と共同して行動してきました。今、現状では大きな格差があり、これをどう改善していいくのか?具体的方策が必要。世間で言うブラック企業は大変な問題です。人を使い捨てにする、特に若者を使い捨てにする…。私が市長になったらブラック企業を公表しようかとも思ったりもしています。ブラック企業の110番の看板を市役所の課に掲げて相談に乗らないといけない。大学を卒業して奨学金を返すあてがなく破産する学生が出ている。こういう社会に憤りを感じる。若い人への支援も非常に大切です。

「最後に」

前島 きのうは夢、あすは希望、きょうは人生という言葉があります。明るい未来とは何か考えるべきです。きょう松井一実さん来てませんね。私はきのう秘書課に聞きました。彼は公務でないんそうです。イカサマ市と私言ってるでしょう。明るい広島とはどういうことか、ひとりひとりが信念を持ち行動していただきたい。

荒木 広島の安全は世界が安全でなければありえません。世界を変える、歴史を変える権利はみんさんの手の中にあります!

河辺 今度の市長選挙にあたり、命と暮らし輝くヒロシマをつくろう、と掲げました。命と暮らしを守る、ということはひとり、ひとりの生活、地場企業の人たちにどうやってお金が回るようにするのか、私は不要不急の大型開発は必要ないが、公共工事、土木費は必要で、耐震化の遅れている学校、防災の問題でいえば広島に数多くかかっている橋、こうした公共工事は必要なんです。地元の中小企業も請け負っていける。そうすることで全体的な底上げができる。若い人にもそこで働いて欲しい。ともに、命と暮らし輝くヒロシマを作っていきましょう。

小谷野 現状の重要課題を決められない広島市政、緊縮財政のもとで赤字拡大の広島市政、市民の声を無視する広島市政、不透明なプロセスが続く広島市政、こうした政治のもとでは広島は沈んでしまいます。都市間競争にも勝てないでしょう。こうした現状を十分に顧みず政党の安易な相乗りに乗る、組織選挙が市民の思いを封じようとしています。まさに暗黒選挙です。しかし我々広島市民は自分たちの住む場所について声を出し、夢を見る権利があります。みなさんとともに暗黒選挙の思惑を打ち破る明るく元気で楽しい、活気のあるわが町を作っていきたい。広島野、特に未来を担う若者には4月12日にしっかり自分の意見を表明していただきたい。ウェイクアップ!ひろしま。

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