画像はエブリィ福山市民球場
広島は6月20日、あろうことか本拠地のマツダスタジアムでソフトバンク打線に木っ端みじんにされた。4投手が計16安打されて2対16完敗。原因は初回に4失点したドミンゲスの実にテンポの悪い投球にあったのではあるが、山川穂高、柳田悠岐、近藤健介らがいなくてもソフトバンク打線はやはり破壊力十分だ。
それにしても…
交流戦20回目の節目にあたり、改めて確認してみると、広島はこれでソフトバンクに対して通算20勝48敗6分け、勝率・294って酷すぎない?勝率って、だいたい悪くて4割、よくて6割台が普通。それが2割台…
他球団を見渡せば、DeNAがやはりソフトバンクに対して勝率3割台、きょう21日から西武と対戦する巨人が西武に対して3割台とカモにされているが2割台はさすがに広島-ソフトバンクだけ…要するに広島は過去8度のソフトバンクの交流戦Vに多大な貢献をしていて、今年もまた…?
だが、広島の交流戦大敗北の黒歴史はこんなもんじゃない。
マーティ・ブラウン監督のラストイヤーの2009年(要するにマツダスタジアム元年)6月11日のロッテ戦(当時は千葉マリンスタジアム)では、先発の大竹寛が乱調で決して調子のよくなかったロッテ打線に火を点けた。さらに3人目のドーマンが投げた六回は1イニングで15失点、2対23の歴史的大敗となった。
まだある。解説者時代に散々そのマーティを批判していた野村謙二郎監督の1年目、2010年の6月7日のオリックス戦。石原慶幸の2本塁打(しかも3ランと2ラン)など18安打を放った広島は10点取ったが、21点取られて負けた。10者連続安打など25安打も打たれた。しかもその5分の1、5発は柵越えだった。
両翼90メートル、中堅120メートルと狭い福山市民球場での出来事だったとはいえにわかには信じがたい大乱戦だ。いつ終わるとも知れぬノーガードの打ち合いが展開される中、記者席は近くの芦田川界隈から飛んでくる大量の虫の襲撃とでWパニックになっていて「きょう家に帰れんか?」の声が上がっていた。
テレビナイター放送の絶頂期、「人気のセ」「実力のパ」の時代が長らく続き、その代償?として2004年に巨人ほか一部の経営陣の裏工作によって「球界再編」の激震が起こり、近鉄球団が消滅したことなどによる反省から生まれたのが交流戦だ。
当然ながらスタート当時から“本気度”はパ・リーグの方が上だった。20回目を迎えてもなお、その魂は息づいているようだ。今回もまた19日時点で1位から6位まではパ・リーグ勢、よってそのタイミングでセ6球団の交流戦優勝はなくなった。
こんな話をしてもどうか、とは思うが交流戦2部(下位のセ・リーグのこと)の中で1位は広島、阪神、中日の7勝8敗。セ・リーグ首位をキープする阪神と広島のゲーム差に交流戦開始前と今で変わりはない。
ファンもきっとそうだろうが、このお返しは日本シリーズでやれば良い!そう心に強く念じて猛暑、酷暑の夏に挑みたい!(ひろスポ!取材班&田辺一球)
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