画像は運命のキックオフが迫るヒューストンスタジアム

ひろスポ!取材班は1993年10・28「ドーハの悲劇」以前から森保一監督を見てきた。
そして、W杯アメリカ大会切符がその手からこぼれた瞬間も…
空港についたとたん、サングラスが曇るあの湿気や砂漠の暑さも忘れられない。
悲劇の夜、日本代表が手にしたのは「フェアプレー賞」のだけ。そのトロフィーを持ちながら背中を丸めていた川淵三郎チェアマン(当時)の姿や、帰国便チャーター機の中でのハンス・オフト監督(当時)やカズとのやり取りも全部覚えている。
森保一監督はというと、前回W杯カタール大会を経て、今はアメリカなどを舞台に「最高の景色」を目指すと公言し、オランダ代表戦のあとにはハンス・オフト氏らのおかげで今があると感謝した。
そしていよいよ2時間後(現地時間6月29日正午、日本時間30日午前2時)には、テキサス州ヒューストンスタジアムでブラジル代表と対戦する。
長らく見てきたから、先のことがわかったりする。チュニジア代表戦直前には他メディア(山ほどあるから全部見た訳じゃないが)が比較的クローズアップしていなかった上田綺世にスポットを当てた。
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今回も、キックオフが近づくにつれて、ふとPK戦のことが気になり始めた。
王国との決戦がPK勝負になった場合はどうなるのか?さすがに0-0でタイムアップはないだろうが、逆に打ち合いになって死闘にもつれこんだケースなら…
30年以上も前にドーハの悲劇で学んだ「最後の最後まで積極的にプレーする」精神で臨んだはずのカタール大会は、しかし決勝トーナメント1回戦はPK負けとなった。
当然、代表メンバーもスタッフも裏方さんも、「想定内の想定外」まで準備してこの日を迎えているのではあるが、でも何が起こるかわからない。
4月23日、広島市内で<「 サッカー日本代表」広島からエールを送る会(世話人 公益財団法人広島県サッカー協会 会長 宗政潤一郎)>が開かれた。日本サッカー協会の 湯川和之専務理事、下田崇代表GKコーチの(広島市出身)、中下征樹テクニカルスタッフ(呉市出身)とともに森保一監督も関係者やサポーターらを前に大会に懸ける思いを語った。
大会場を埋め尽くした広島の関係者を前にしてのトークコーナーでは、PK戦の話も出た。
その時のやりとりは、こうだった。
-下田さんも責任重大ですね、W杯本番でGKのスタメンは誰に?(前回大会のように)PK戦も想定されますしね。
下田崇氏 プレッシャーと責任を背負いゴールキーパーたちの背中を押せるような立場で頑張っていきたいと思います。(スタメンは)ここではお答えできません。(苦笑い)日本のGKが世界で戦うということしか言えないです。PK戦はキーパーも大事ですが、こちらのテクニカルも大事になります。(と言いながら中下征樹テクニカルスタッフにバトンを渡す)
中下征樹氏 自分は対戦相手の分析と、自チームの振り返りなど多くの情報がある中で必要な情報を絞って森保監督、下田コーチに届けて、選手が自信を持って試合に臨むために後押しをする、そのような仕事をしております。
(相手チームの分析については)8試合、9試合、10試合見ることもありますけど、そこから最終的にミーティングで使う映像用に15ぐらいに持っていくのですが、そこがすごく大変な作業になります。”中下がやってそこまで削ぎ落としたなら信じてる”っていうことを言ってもらえるよう日々、作業しています。
中下征樹テクニカルスタッフのこのコメントは、チュニジア代表戦の前にも紹介した。
中下征樹氏は広島県呉市の出身。<広島からエールを送る会>は瀬戸内海を望むグランドプリンスホテル広島で開催されたから、180度見渡せる大きな窓のずっと向こうに呉湾も見えていた。
観光地としても知られる「音戸の瀬戸」。中下征樹氏は音戸中学でも呉三津田高でもサッカー部で活躍したが、しかし自分のやりたいことは何か?を潮の香の中で自身に問いかけ続けて今はパソコン画面を格闘の場としている。
広島から世界へ。
様々な形でSAMURAI BLUEを構成する。その言葉にできないほどの重圧に耐え、チームの勝利を信じて、膨大な情報から必要不可欠なものをチョイス!広島でのイベントで隣にいた森保一監督も全幅の信頼を口にしていた。
下田崇氏は高校サッカーでも知られている広島皆実高出身。実家のあった辺りは再開発によって整然とした街並みに変わった。だが、下田流というか、その人柄は何年経っても変わらない。
温厚にして強靭。代表メンバーGK陣の鈴木彩艶、大迫敬介、早川友基とともに1次リーグを突破!前日練習後のインタビューで鈴木彩艶は「PKも含めて必ず次に進めるようにする」と”予言”した。下田崇氏の下で万全の体勢を作れているはずだ。
一発勝負。ミスしたら負け。
生きるか死ぬか、みたいな状況にあって、外見は柔らか、中身は鋼のような下田崇氏もまた森保ジャパンを支える柱だ。
サンフレッチェ広島時代から森保一監督を支える、そんなふたりにとっても特別な闘いの幕がもうすぐ上がる。
前日会見の森保一監督は「本気のブラジルとこのワールドカップで戦えることが、我々にとって、未来に大きな財産になると思います」と話し「さらに上を目指す意味では選手たちがここからがワールドカップと言えるようになった」とも言った。
五輪代表監督に就任した時から、ずっと日本サッカーの未来を見据えてそのタスクと向き合ってきた。だからブラジル代表戦はある意味その集大成となる。
「歴史が変わるようなことを起こせるように…」と会見を締めた指揮官だが、まったく同じことをカタール大会直前のひろスポ!独自インタビューでも話していた。
そしてその言葉通り、ドイツ、スペイン撃破!で16強入り。
新規定の今大会ではブラジルを倒してまずは16強入りを果たし、さらにその次も突破すればそこには「最高の景色」に続くはずの、まだ見ぬ風景が広がっていることになる。
(ひろスポ!W杯取材班&平岡誠治・田辺一球)
<日本時間:2026年6月30日午前0時配信>
W杯北中米3カ国大会取材協力:たきのぼり不動産(広島市中区八丁堀12-15)
広島のリフォーム・リノベーションならたきのぼり不動産 (takinobori.co.jp)
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2025年05月07日








