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2016年04月01日
編集部編集部

広島みなと公園へのサッカースタジアム案は消滅へ…、松井市長の「ファンがいるからというのではなく」発言からエイプリルフールに思うこと

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旧広島市民球場跡地
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    ダグ

1月に開催された、サンフレッチェ広島を励ます会

 

サッカースタジアム問題のカギとなる宇品が静かになった。3月3日午後3時のサンフレッチェ広島、久保允誉会長独自プラン発表から1カ月、その流れが大きく変わろうとしているのではないか?

一時期、テレビカメラの前で「広島みなと公園優位」の立場を様々な角度から盛んにアピールしていた広島県湯崎知事の姿が県民、サポーターの前から消えたのはなぜか?

3月16日、ひろスポ!関連記事
サッカースタジアム問題で松井市長に代わり?最前線の湯崎知事「宇品」強行突破で「事業主体は県???」「すさまじい執念だがサンフレ使わないのに建設?」の声上がる
hirospo.com/pickup/27640.html

 

湯崎知事の母校、広大付属高校は広島みなと公園にほど近い同じ広島市南区にある。校内にはアカシアの木が茂る。同校のOB会はアカシア会の名で全国にその輪を広げて活動を続けている。

この広島も、アカシアの校舎から輩出された優秀な人材によって支えられている。サンフレッチェ広島の織田秀和代表取締役社長もそう、サンフレッチェ広島後援会長の加藤義明氏もそう、県サッカー協会会長でメキシコ五輪メダリストの小城得達氏も、カープの松田元オーナーもそうだ。ついでに言えばサッカー王国と呼ばれた時代の広島の一翼を担ったのも広大付属だ。

4月1日、広島は雨、アカシアの雨に…と今頃、つぶやいているOBはいないか…

変わって3月29日、広島県、広島市、広島商工会議所の連名で「サッカースタジアムの検討に係る3者会談の延期について」の「共同コメント」がリリースされた。

同日、広島市松井市長は囲み会見に応じて次のように話した。後半に記者との質疑応答がある。これを読めば、広島みなと公園案が「雨に打たれ」ながら断末魔の叫びをあげている様が浮かび上がってくる。

松井市長の3月29日の発言

コメントに述べたとおりであります。ざっくり申し上げますとサッカースタジアム検討協議会の提言を受けて、昨年の1月に県サッカー協会も含めて4者で、平成27年末までに一定の方向を出すということで合意いたしました。

そして、その時に候補地が決定されるまでの間はサッカー協会が外れて県と市と商工会議所の3者でやってくれ、と県サッカー協会会長が言われて、じゃあということになったんですね。そして7月に知事と私と広島商工会議所会頭の3者が候補地の絞り込みについては、みなと公園が優位なんだけども宇品地区の交通課題が解決できてない状況、そこで最終的な決定をするのは困難だから、予算をつけて実現可能かどうか、改めて今年度内に再度、会談を行った上で一定の方向を出すということで、こういった手続きを踏みながら結論を出すことがとても重要な約束だと認識していました。

そうした中、3月3日に久保会長が案を出された。この案については、作業部会の流れに乗らずあとから出されたため、今までの流れと比較のしようがない。結論は分かるけどその理由づけがわからない。それを確認させてください、という中、いまだにお返事がない。

3月25日、県サッカー協会から今までの流れと違う対応があり、いったいどういうことか?(サンフレッチェ広島も含めて)今までと異なる流れが出ているのできちっと整理する意味で3者会談はとりあえず延期とすることになりました。

こちらが持っている疑問をクリアにしてから(久保允誉会長の言う)4者会談へとつなげたい。

もう検討に10年も要している。跡地をどうるすかは前の市長からの引き継ぎ。早くやらんとイカン!早く(4者会談を)開催したいが、きょう、こういう形で延期発表となった。ぜひ4者会談ができるよう久保さんと調整したい。

記者質問「4者会談の時期、見通しは?」

市長 「ありませんサンフレッチェ広島の対応しだいです」

記者質問 「広島みなと公園優位は変わらないか?」

市長 「変わりようがありません。判断を変える素材がないのですから。このリリースにあるように、県立体育館武道場など周辺建築物の扱い、収容人数の基礎とスタジアムの仕様、年間を通じたにぎわいを創出するための機能、広島みなと公園の場合、年間収支が赤字となる根拠、こういったことの情報を最初にいただきたい」

記者質問 「白紙には戻せないのか?」

市長 「今のところは、共通の問題意識をもってもらいちゃんと議論したい」

記者質問 「今年度中の約束が重要ということだが、こういう状況になってどう思うか?」

市長 「万感の思いを込めて残念です」

記者質問 「今後の議論を円滑に進めるために何が必要か?」

市長 「せっかく共同声明を出したのだから、これについて久保会長からこうだと言っていただければ検証できる。それがスタートだ。それ抜きに話をしても生産的な話にならない。跡地は、サッカー場を除けばあそこにタワーを建てろという議員もいる。一方、文化発信をという市民もおられる。市の中でさまざまな意見がある。サッカースタジアムを造るなら根拠がいる。ファンがいるから(居る、または必要だから?)というのではなく、理由がいる。それができていない。それに尽きます」

記者質問 「スタジアム建設の是非も先送りか?」

市長 「建設には場所決めと事業主体決定が必要でそれができていないので建設は見えない状況」

記者質問 「サンフレッチェ広島は4者会談を希望し、市や県は事務レベルの話し合いを希望。どうする?」

市長 「私とすれば単純なことを申し上げている。久保会長の提案には裏付けがあるはず。出せないというのは解せない。それができないから、こちらがお示しすることはできない。もともと4者でやって、広島みなと公園優位ということも7月にやっているのに3月3日に、自分たちの思い通りになっていないというのでは…。合議体でやってきたのに何がそう言っているのかそれが知りたい」

 

松井市長の話は以上だが、途中に極めて不自然な流れの一節がある。発言のあちこちに散らばるサンフレッチェ広島側の対応に問題がある、という部分ではない。この点については久保会長がサンフレッチェ広島ホームページの動画会見第4弾の中で明確に述べているので割愛する。

久保会長動画
www.sanfrecce.co.jp/peace_stadium/

 

松井市長は記者から今後の進め方について聞かれた時、こう答えた。

市長 せっかく共同声明を出したのだから、これについて久保会長からこうだと言っていただければ検証できる。それがスタートだ。それ抜きに話をしても生産的な話にならない。跡地は、サッカー場を除けばあそこにタワーを建てろという議員もいる。一方、文化発信をという市民もおられる。市の中でさまざまな意見がある。サッカースタジアムを造るなら根拠がいる。ファンがいるから(居る、または必要だから?)というのではなく、理由がいる。それができていない。それに尽きます。

「サッカースタジアムを造るなら根拠がいる」とはこれまたすごい発言だが、「ファン」の希望をもとに、旧広島市民球場跡地をスタジアムを核とする広島の世界に誇る新たな舞台装置へと再生させる。別の言い方をすれば、戦後復興の「奇跡の器」だった旧広島市民球場に代わり「平和への軌跡」を引き継ぐ、Hiroshima Peace Memorial Stadium(仮)へと生まれ変わらせるという発想は、その「理由」にはならないということだろうか。

この松井市長の発言は、広島みなと公園案が消えたあとの、自動的に旧広島市民球場跡地へのスタジアム建設となるはずの流れから、”旧広島市民球場跡地を守ろうとする意識”が働いている、ともとれる。

もっと言えば、例え広島みなと公園にスタジアムを建設する案がダメになっても、意地でも旧広島市民球場跡地はサンフレッチェ広島には使わせん!という信念がそこに見え隠れしていないか?

この質疑応答は本来、3月24日にも松井市長、湯崎知事、深山会頭の3者で合意を見るはずだった「広島みなと公園案で決定」の発表を先送りにしたために行われたものだ。

その中で見せた松井市長の「ファンがいるからというのではなく」の、このひと言がもつ意味は重い。

湯崎知事とのツートップで臨むサッカースタジアム問題。湯崎知事がトップ下に引いたあと、前線に残った松井市長は、自らサポーター・市民・県民との対立の構図を浮かび上がらせたその根本的な原因を口にしたことになる。

広島新サッカースタジアム取材班

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