黒田博樹が4月18日の中日5回戦で、広島復帰後4度目の先発マウンドに上がり7回7安打2失点と好投した。しかし味方の援護も2点止まりで3勝目はならなかった。
また試合の方は2-2のまま広島にとっては今季早くも6度目の延長戦へ。迎えた延長十一回、5人目のヒースが平田に1号決勝ソロを浴びて延長戦は6戦全敗、さらにチームにとっては早くも8度目の1点差負けとなった。
広島はこれで17試合を消化して6勝11敗。そのうち先発が6回自責点3以内のクオリティスタートに成功した試合が実に15試合もある。
最多は前田健太とこの日の黒田でともに4試合ずつ。前田は1勝1敗で黒田は2勝1敗。なお、黒田の投げた4試合の内容は次のとおり。
3月29日 ヤクルト戦(マツダ)7回5安打無失点、勝ち投手
4月4日 中日戦(ナゴヤドーム)7回7安打3失点、負け投手
4月11日 阪神戦(甲子園)6回7安打2失点、勝ち投手
4月18日 中日戦(マツダ)7回7安打2失点、勝ち負けつかず
黒田は前回、ナゴヤドームでの中日戦で四回まで1安打ピッチング。しかし五回、先頭のエルナンデスに初球を右前打され送りバントで一死二塁から松井雅に2球目のファーストストライクを右前打されたあと場面は二死一、二塁となり、大島にもファーストストライクをレフト線に2点適時二塁打されると亀澤にも初球ツーシームをセカンドの後ろに落とされて1イニングで3点を失った。
「ある程度、相手のことがわかってきた」というこの日は四回、初対戦となる福田に先制の適時三塁打を許し、味方が追い付いてくれた直後の六回にはこの日投じた82球目が甘く入り代打の藤井に勝ち越しタイムリーを許した。
だが、失点はそれだけ。11日の阪神戦(甲子園)では7点の大量援護をしてくれた味方打線に黒田が不満をこぼすはずもないが、それでも昨夜の「スミ1」、薄氷を踏む白星や、松山であったヤクルト戦の、前田の1失点完投を見殺しにする完封負けなどを見ていると、外野からでも「ちょっとどうなの?」と言いたくもなる。
黒田は広島での復帰に際して、「やるからには…」と目標を二桁勝利に設定してそれがかなわぬ場合には「区切りをつけないといけないと思う」と自らにプレッシャーをかけている。
勝てる試合は確実に取るのが鉄則で、本来なら4勝0敗でもおかしくない投球内容なのだが…。
先の甲子園でもそのバットで黒田を援護した新井貴浩は、この試合でも四番に座って六回、同点適時打した。
8年前のエース右腕と主砲の奮闘ぶりを若い選手たちがどう感じ、どう実践しようとしているのか?
あすの広島地方は午後からの降水確率が60パーセント。仮に中止になれば4月は残り7試合。借金が5に逆戻りしたチームが勝率5割で4月を乗り切ろうと思えば6勝1敗の超ハイペースが必要になってくる。