神宮球場でのヤクルト戦プレーボール直前に「黒田抹消」のニュースを発表した広島が超満員の神宮球場3連戦の最後も落としていよいよ窮地に追い込まれた。
4月17日以来、一軍では”中12日”登板となった先発・福井の制球が定まらず、緒方監督は3-0リードから3-2に詰め寄られた三回途中、二死満塁の場面で二番手に九里を指名。ところが期待の救援右腕はいきなり代打・飯原に2点適時二塁打を許し、さらに四回、途中出場の荒木に1号スリーランを浴びて勝敗の行方がこの時点でほぼ決してしまった。
しかも荒木が出てきたのは初回、福井がスタメン雄平の足にぶつけたためで、福井の因果が九里に報いたかっこう。
だが、そもそも登板間隔の空きすぎた福井が制球を乱すのはある程度、予想されたこと。ヤクルトの方はプロ初登板のルーキー風張が初回、二番の菊池の頭部への投球で退場となり、確かに試合は荒れ模様だったが、それに付き合うような投手交代の必要性が本当にあったのかどうなのか?
長らく最下位にいる広島は、それでも先発陣の踏ん張りがこれまでチームにいい緊張感もたらしていた。
事実、今回の9連戦最初のDeNA戦(マツダ)は負け越したもののチームの失点は1、2、1だった。
だが神宮球場に乗り込んでからは初戦が右足に”爆弾”を抱える黒田の先発で4-5敗戦、昨日がジョンソンの力投で6-2快勝のあと今夜は3-7逆転負けとなった。
失点7は広島にとってシーズンワーストタイではあるが、序盤3回で3-0とリードしておきながらひっくり返されたのは今回が初めて。
「打てない打線」に加えて自慢の先発陣の足並みまで乱れ始めた広島は、あす朝一番でマツダスタジアムに戻り首位・巨人との3連戦を迎える。
それにしても、こどもの日に借金二けた、という最悪のシナリオだけは何としても避けたいところだが果たして…。