ナゴヤドームで3連敗を喫した広島が8月21日、マツダスタジアムに東京ドームで阪神に3連勝した巨人を迎える。
移動日なしのハードな一戦。その内容もハードなものになりそうだ。
両軍先発は広島が9勝7敗の前田健太、巨人が7勝5敗のポレダ。投手戦になる可能性が高く、本拠地の広島が有利…かと思えばそうでもない。
マツダスタジアムでは夏休みに入って12試合連続3万人越えの大観衆を集めており、これはもちろん球団最多記録だが、肝心の勝敗の方は5勝7敗。ホーム全体でも26勝27敗1分けで、セ・リーグの中でホームゲームに負け越しているのは広島だけ。
さらに、前田健太と投げ合ってここまで3勝1敗の菅野は昨夜のお立ち台で涙の勝利インタビュー。ここでも広島有利…と考えたいところだが、実はポレダの方が手ごわい?
広島は先の中日3連戦で先発左腕3人に完全に牛耳られた。
初戦の八木には6回3分の2で新井貴浩のソロのみに抑えられ、2戦目のバルデスからも新井貴浩の適時打による1点しか奪えなかった。そして昨夜は大野に七回までゼロ行進。八回、代打小窪の適時打でやっと1点を取り返したが時すでに遅し、だった。
そしてポレダ…。
前回8月7日の対戦(東京ドーム)では8回までに内野安打2本とグスマンの右前打計3本に抑え込まれ、試合は延長12回、スコアレスドローだった。
ポレダ対広島打線は2試合でポレダの1敗、対戦防御率1・69。合計16イニングで15奪三振。広島打線の中では唯一、シアーホルツがスタンドに放り込んでいるが今は二軍再調整中だ。
前田健太対巨人打線は菅野との4度の対戦も含めて6試合で3勝3敗、対戦防御率は1・20。
今夜の試合を落とせば借金が7に膨れる広島、チームの一大危機に前田健太がスコアボードにゼロを並べていく姿が目に浮かぶが、果たして広島打線はポレダから点を取れるのか?
このところ内外野のエラーやバッテリーミスも目立つ広島は心機一転、エースのカードを切る今夜で連敗を止めておかないと「振り向けば最下位」の危機はますます現実味を帯びてくることになる。