9連戦初戦に大瀬良を立てた広島は昨夜、阪神に1対3で惜敗した…、ように見えるがその実態は否。唯一の得点は相手のタイムリーエラーによるものだったし、自軍の3倍の15安打を阪神打線に許して試合の主導権は終始握られていた。
甲子園3連戦の頭を落として3位・阪神がゲーム差1に急接近してきた。6月8日に巨人に首位の座を譲って以来キープしてきた2位の座が危うくなってきた。
今夜の予告先発は広島が九里、阪神が藤浪。この顔合わせはすでに5月13日の米子で実現している。
九里はこの試合で三回、大和に先制適時打を許しながらも7回を投げ4安打1失点。藤浪は七回、松山に同点適時打を打たれ7回6安打1失点。痛み分けに終わっている。(試合は延長十二回、梵のサヨナラホームランで広島勝利)
ただしこの時の広島打線は藤浪の前に10個もの三振を喫している。ルーキーイヤーの昨年の3試合と合わせて、「広島打線対藤浪」は合計5試合で藤浪の3勝負けなし。こんな数字が耳に入れば、昨夜の大瀬良に続いて今夜の九里も余分な力が入ってきそう…。
藤浪の凄さは被ホームラン数にも表れている。規定投球回数到達者の中で3本はセ・リーグ最少。今季はやたらとホームランによる得点を重ね勝利を重ねてきた広島打線(12球団最多の91本塁打)が藤浪に苦労している理由はこのことと無縁ではない。
しかも昨夜のゲームの最終打席ですでに28本塁打のエルドレッドが左手の指を痛めた模様。そのエルドレッドとともに長打でチームの勝利に貢献してきたロサリオの調子も急降下しており、今夜の「広島打線対藤浪」は藤浪優勢で進む可能性が高まりつつある。