試合前の「ひろスポ!」予想は「こういう時は意外な形でワンサイドになったりするが果たして…?????」だった。手前味噌で恐縮だが的中した。
そして勝ったのは「意外」にも!?6連敗中の阪神の方だった。しかも自身4連敗中だった阪神先発の藤浪には完投勝利という「意外な」オマケもついてきた。
何もよりも「意外」だったのは三回まで1安打ピッチングだった広島先発・福井の四回の6失点…。一死後、自打球を当てた今成に代わり急きょ代打に送られた坂に1球目を右前打されたのが運のツキ?そこからの福井は四球、左前同点適時打、死球、押し出し四球、2点適時二塁打、右犠飛で計5点と真っ逆さま…、さらに藤浪にも二塁打されて6点目を失った。
それでも続投した福井は六回にも2点を失い、この時点で勝負あり。昨夜は無失点で責任回数5回を全うしたヒースをあえて降板させ永川を投入(結果は裏目)した野村監督は今夜は「意外な」ことにまったく動く素振りさえ見せないまま「ワンサイド」になった。
ただ、この試合の一番のポイントとなったイニングは福井が炎上した四回ではない。勝負の分かれ目となったは広島の初回、無死満塁の場面だった。ここで昨日までのロサリオに代わり四番に入った松山は投ゴロ併殺打に倒れ、フラつく藤浪をミスミス、アシストすることになった。
実はこの点についても「ひろスポ!」はわざわざ昨夜の試合後の原稿の中で「中継映像がベンチの野村監督と松山の様子を映し出した。激しい口調の野村監督、直立不動の姿勢で聞き入る松山…」とクローズアップしている。
こういう状況になると、必ずと言っていいほど選手の方は「結果」にとらわれるようになる。萎縮する、という表現があてはる選手も散見される。
昨夜、代打で打席に向かう前、野村監督から耳打ちされた松山のことである。今夜、四番を打つに当たり、その何倍も耳打ち?されたことは容易に想像がつく。
その結果が初回のおよそ”らしくない”スイング”を生み出すことになる。気持ちは「外野フライ」でも実際は当たり損ねのピーゴロ…。要するに自分のスイングがまるでできなくなってしまう。
「重圧のかかる場面になる」ほどに野村采配は普段通りではなくなってくることについても「ひろスポ!」では紹介した。そして動けば動くほど得点シーンは遠のいていく…。
大事な9連戦最初の中日戦は2点、4点、1点と3試合で7点しか奪えず、甲子園に来てまた2点止まり。
これは明らかに「重圧」に対して広島が普段通りの野球をできなくなっていることを示している。
昨夜まで大暴れしていた菊池はあろうことか藤浪の快速球をまともに左脇腹に受けた。その後もプレーを続けたが普通の大人なら間違いなく肋骨がいかれているハズ。いやさすがの菊池も…。
この試合で4安打した丸は元気だが、菊池と二人揃って初めて素晴らしいパフォーマンスを発揮できる。
そんなこんなで広島はもう「3敗しかできない」はずだったのに早くも1敗…。巨人の優勝マジックは14に、そして3位・阪神とのゲーム差も2・5になった。