雪の舞う広島広域公園第二球技場でコカ・コーラウエスト レッドスパークスが際どい試合を勝ち切りシーズン4冠の偉業まであと1勝とした。
グラウンドの一部や北側の山々には雪が残る
第75回全日本女子ホッケー選手権大会の準決勝。第1試合はソニーHC BRAVIA Ladiesが4-0でグラクソ・スミスクライン Orange Unitedを一蹴。準決勝第2試合、勝てば日本リーグ最終戦と同じ対戦となるコカ・コーラウエスト レッドスパークスは試合序盤からリズムを作ろうと攻めるが思うようにパスが繋がらず、しかも前半終了間際にはペナルティコーナーも外して0-0で折り返した。
大規模な宅地を背景に、攻め込むコカ・コーラウエスト レッドスパークス
後半に入っても互いに決め手を欠き、さらにコカ・コーラウエスト レッドスパークスはペナルティコーナーを立て続けに2本取りながらここでも決めきれず試合はとうとうチームにとって今季初のシュートアウト戦(サッカーでいうPK戦)に持ち込まれた。
互いに5人で競うシュートアウト戦は一人目、二人目と立て続けに決めきれなかったがGK吉川由佳がよく踏ん張りけっきょく5人中2人がともに決めてサドンデスとなり6人目の勝負へ。ここで2巡目一番手に指名されたFW加藤彰子が初回に続き素早い動きで確実に押し込み、コカ・コーラウエスト レッドスパークスの執念が勝利を引き寄せた。
大会連覇を目指すソニーHC BRAVIA Ladiesとの”決戦”は14日同球技場で午前11時から。
決勝進出弾を落ち着いて決めた加藤
加藤の話
相手のゴールキーパーも粘るので、最後までしっかり見てからシュートを撃ちました。緊張したけどチームのために、そして決勝に出たいと強い意識で決めました。吉川さんが(先に)止めてくれて楽になった。チームの勝利です。
吉川の話
冷静に、1本1本止めました。失点したとしても心に余裕を持つことを心掛け、乱されないよう注意しました。(チームの)課題が見えてきた試合でしたがゼロで行けたのは良かったです。
新井麻月主将の話
前回の試合から1カ月間があり、(加藤ら)ジャパンのメンバーとも(アルゼンチンで開催された国際大会から帰国して間もないため)合わせる時間がなかったけど、勝てて良かったです。シュートアウトはどれだけ勝ちたい気持ちが強いか。地元の応援をいただき負けるわけにはいきませんでした。
柳承辰監督の話
展開があまり良くなかったし、チャンスも少なかった。ペナルティコーナーを決めることができず苦しかった。でもシュートアウトも力だと思う。昨日、練習の最後にシュートアウトもやった。南都銀行が引いてくることは想定できた。あすのソニーはカウンターで一気に展開してくる。そこを防ぎ我々はパスワークで繋いでいく。私はひと言も「四冠」とは言っていませんが、みなさんが期待しているのであす、60分間しっかり走ってみなさんと今年の締めくくりに喜びたい。