試合後、選手は応援してくれたファンと恒例のハイタッチ
広島ドラゴンフライズは4月4日、広島市東区スポーツセンターで東芝ブレイブサンダース神奈川と対戦、前半を39-37で折り返したが第3ピリオドに15-32と圧倒され、76-90の完敗を喫した。
1269人が詰めかけたアリーナはほぼ満員となり大声援が広島ドラゴンフライズに送られた。しかしポイントガードの北川を故障で欠き、同じく故障明けの平尾も「出場時間25分」までのプレータイム制限をかける中、柳川をその代役にも投入したが経験不足の感は否めず…。
ゲームの行方を決定づけた第3ピリオドについて試合後、佐古賢一ヘッドコーチは「あれだけターンオーバー(攻撃側だったにもかかわらず相手にボールを奪われて攻守が逆転する)が出ると正直お手上げ」とため息…。
さらに「インサイド(ゴール下)でのトラップ(うまく相手の作戦にはめられて攻撃が封じられる)、ハーフラインのトラップ、それにまんまと引っかかって、そうやってビッグクウォーター(大量得点のピリオド)を作られると苦しいですね」と半ばあきれ顔。「トラップに対して臆病になっている」と選手の奮起を促し、さらに個々の選手に厳しい言葉を投げかけた。
「特に平尾(主将)はしちゃいけないところでターンオーバーを出した。相手の2番(ポジション)がポイントガードをやっている時、ターンオーバーはゼロだった。うちは柳川もゲームに出したらすぐターンオーバー。教えるんじゃなく自分たちで感じて欲しい。そういう選手をずっと使ってるわけにはいかない。そろそろ自分たちで気付いて対応しないと。対人ゲームに方程式はないんです。どうしても”どう動けばいんですか?”と答えを欲しがる選手がうちの場合は多い」
この先、東芝ブレイブサンダース神奈川戦もう1試合に続き4月11日からトヨタ自動車アルバルク東京との2連戦、18日から日立サンロッカーズ東京との2連戦(いずれも広島サンプラザホール)を控えるが「簡単に勝ちを拾える相手じゃない、ポイントガード二人が故障してコレという妙案は浮かばない」と最後まで佐古賢一ヘッドコーチは厳しい表情だった。ただこの日、プレーオフ枠残りひとつを争う4位の兵庫ストークスも負けたため、3位の広島ドラゴンフライズは3・5差をキープ。最短だと12日に広島ドラゴンフライズのプレーオフ進出が決まる。
第4ピリオド、残り2分30秒を切って相手に2本のフリースローを決められ90点目が入る。東芝ブレイブサンダース神奈川にはこれで3戦連続90点以上を許す大敗続き。
広島ドラゴンフライズ76-90東芝ブレイブサンダース神奈川
1P 22-21
2P 17-16
3P 15-32
4P 22-21
会場:広島市東区スポーツセンター
来場者数:1,269人
讃岐屋マン・オブ・ザ・マッチ: #10 竹内公輔
医療法人社団飛翔会フェアプレー賞:#12 岡田優介
岡田選手は医療法人社団 飛翔会 寛田 司理事長(広島ドラゴンフライズチームドクター)から目録を手渡されて記念撮影
シーズン通算成績:19勝26敗
この日、26歳の誕生日を迎えた平尾主将は試合後、ファンに今後の巻き返しを誓った。
【スターティングメンバー】
広島:#7 坂田央、#10 竹内公輔、#24 田中成也、#25 平尾充庸、27 ファイ・パプ・ムール
東芝ブレイブサンダース神奈川:#0 藤井祐眞、#9 栗原貴宏、#14 辻直人、#22 アマット・ウンバイ、#34 伊藤俊亮
広島ドラゴンフライズ STATS
【得点】
#13 クリント・チャップマン 16点
#10 竹内公輔 15点
#7 坂田央 13点
#27 ファイ・パプ・ムール 12点
#12 岡田優介 11点
【リバウンド】
#13 クリント・チャップマン 13リバウンド
#10 竹内公輔 5リバウンド
#27 ファイ・パプ・ムール 5リバウンド
【アシスト】
#25 平尾充庸 7アシスト
広島 佐古賢一HCコメント
「第3ピリオド、インサイドのダブルチームとハーフラインのトラップにまんまと引っかかってターンオーバーを量産してしまいました。そこで主導権をとられてからは選手が浮き足立ってしまいました。相手がディフェンスを変えてきたらそれに対応していかないと。これだけターンオーバーが出てしまうと(17ターンオーバー)ちょっとお手上げです。非常にもったいないゲームになってしまいました。完敗でしたし、点差以上に、内容の差がありました」
東芝ブレイブサンダース神奈川 STATS
【得点】
#22 ニック・ファジーカス 31点
#14 辻直人 24点
#25 ジュフ磨々道 10点
【リバウンド】
#22 ニック・ファジーカス 14リバウンド
#25 ジュフ磨々道5リバウンド
【アシスト】
#9 栗原貴宏 4アシスト
#14 辻直人 4アシスト
東芝神奈川 北卓也HCコメント
「勝負所は第3ピリオド、インサイドのダブルチームや、トラップディエンスから相手のミスを誘って、速攻を出して得点できたのが大きかったですね。ただ、前半に39点取られているのはややとられすぎだと思うので、そこはしっかり改善して明日に臨みたいと思います」