田中 聡(たなか・さとし)専門学校・美術予備校で講師をするかたわら、広島を中心にイラストレーターとしても活動中。カープやサンフレッチェのイラストを中心に、日々のあれこれをブログに掲載しています。tnksts.jugem.jp
大瀬良投手が待望のシーズン初勝利をマークしました。本当におめでとうございます。
新人王のその右腕にかかる周囲の期待も大きくとても大変だったと思います。
3月31日のDeNA戦、今シーズン最初の登板では初回にバックの守備が乱れに乱れてなんと初回にバルディリスに満塁ホームランを打たれてしまいました。
続く4月7日の巨人戦では八回までゼロを並べて1-0のスコアで初勝利…、まであとアウト3つの九回、またしてもバックの守備の乱れから同点にされました。
そのあと4月14日の松山でのヤクルト戦は二回まで0点で抑えたあと降雨ノーゲーム。21日の巨人戦(前橋)でも味方のエラー絡みで失点して28日のDeNA戦(マツダ)は八回まで0-0のこう着状態の中、九回、先頭打者のショートゴロが内野安打にすり替わり、そこから決勝の1点を奪われました。
でも「何かが足りないと野球の神様が教えてくれている」とその日、試合後にコメントした大瀬良投手がその笑顔をグラウンドで絶やすことはありませんでした。
5月、月が変わって迎えたこの日のピッチングはマツダスタジアムの超満員のファンの声援を背に9回を投げ2失点。同点のまま九回裏の攻撃は一死満塁となり、自分の代打に送られた小窪選手の内野フライが相手のミスを呼び込むサヨナラ勝ちとなりました。
試合終了からしばらく経って、マツダスタジアムからは少し離れた広島市内のコンビニエンスストアで、こんな会話を耳にしました。
「大瀬良クンやっと勝てたね」
「あの笑顔がステキよね」
カープファンも広島市民も、みんな我がことのように喜んでくれているようで、そんな選手がこの街にいてくれることがとても誇らしく思えるこどもの日の一日前の夜でした。