佐古賢一ヘッドコーチ、我慢の時が続く…
広島ドラゴンフライズは2月20日、北海道の函館アリーナでレバンガ北海道と対戦して59-61の僅差で敗れた。広島ドラゴンフライズは1月の終わりから3連勝して上昇気流に乗りかけたがそこから5連敗と完全に失速…。惜しい試合が続いているがこれで11勝22敗と負け数が勝ち数の倍に膨れ上がった。
さらにその内訳を見ていくと厳しい現実が見えてくる…。
広島ドラゴンフライズが現在、参戦しているNBLは今年の秋から始まるBリーグに吸収されるが、BリーグはB1、B2、B3の3部制となる。
参考「spotlight」
spotlight-media.jp/article/192448686039258102
昨年9月、1部でのBリーグ参入を目指した広島ドラゴンフライズはスポンサー獲得などの点で十分に評価されず”まさか!”の2部スタートとなった。この当時は、どのチームもB1参入に向け必死…。それぞれのクラブを抱える自治体の中にも目の色を変えて準備作業を進めているところがあったが、広島県、広島市は極めてクールだった。
その熾烈な「階層分け」競争に”広島の総合力”で敗れた形になったことが、予想どおりとは言えここにきて大きな影を落としている。
それはNBLの現在の順位を見れば一目瞭然、全12チーム中8位までがB1勢、9位の広島ドラゴンフライズ以下、熊本ヴォルターズ、西宮ストークス、つくばロボッツの4チームはすべてB2スタートのチームとなっている。
広島のメディアではこのBリーグ「階層分け」の話題を昨今、ほとんど取りあげないが、他の地域では「我々のチームをB1最強に!」と盛り上がっている。きょうの試合でレバンガ北海道がしぶとく2点差で逃げ切ったのも”そういうこと”だ。
そのB1参入勢と広島ドラゴンフライズのここまでの対戦はどうか?
きょうの1敗でレバンガ北海道戦は1勝2敗となった。他のB1参入勢との対戦の中で唯一、互角に戦っているのがトヨタ自動車アルバルク東京で1勝1敗、その他7チームには負け越しており、そのトータルでは実に4勝19敗。数字だけ見ればまったく歯が立たない状況だ。
一方のB2勢3チームには7勝3敗と好成績を収めている。端的に言えば広島ドラゴンフライズはB2最強、B1とは大差…となる。
広島ドラゴンフライズはB1での戦いをしばらく続ける中でチームを強化していく、という戦略を取るわけではない。B1とB2ではスポンサー探しでの反響も大きく変わってくる。強化費の面でもB2になると苦しくなる。
佐古賢一ヘッドコーチという国内最高峰の指揮官を据えて短期決戦、この秋から始まるBリーグ元年のシーズンでB2勢を圧倒するだけでなく、B1のカテゴリーでも上位に食い込むだけの「エナジー」(佐古コーチ)を蓄えていくことを目指している。
発展的解消となるNBLでの残り試合は22。その中で広島ドラゴンフライズがどれだけB1勢から勝利をもぎ取れるか?高い”空域”での飛行を実現するために、残された時間は少なくなっている。
広島ドラゴンフライズ59-61レバンガ北海道
1P 17-13
2P 10-14
3P 16-17
4P 16-17
会場:函館アリーナ
今シーズン成績:11勝22敗
【スターティングメンバー】
広島:#1 ハミン・クウェインタンス、#7 坂田央、#10 竹内公輔、#18 鵤誠司、#24 田中成也
北海道:#8 多嶋朝飛、#11 桜井良太、#12 西川貴之、#31 青野文彦、#33 ジェロウム・ティルマン
広島ドラゴンフライズ STATS
【得点】
#1 ハミン・クウェインタンス 14点
#7 坂田央 9点
#21 シャノン・ショーター 8点
【リバウンド】
#1 ハミン・クウェインタンス 11リバウンド
#10 竹内公輔 7リバウンド
【アシスト】
#18 鵤誠司 3アシスト
レバンガ北海道 STATS
【得点】
#33 ジェロウム・ティルマン 18点
#11 桜井良太 5点
#31 青野文彦 5点
【リバウンド】
#33 ジェロウム・ティルマン 7リバウンド
#31 青野文彦 6リバウンド
【アシスト】
#5 ジャマール・ソープ 2アシスト
#32 松島良豪 2アシスト