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2014年12月04日
編集部

日本バスケいよいよ窮地、本丸空中分解で東京五輪へ赤信号

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NBL地元開幕戦で1試合1000人を大幅に下回る集客となった和歌山トライアンズの本拠地、ノーリツアリーナ和歌山

 

日本バスケットボール協会は12月3日、都内で臨時の理事会を開き全理事の辞職を決めた。

長年、放置してきた国内統一リーグ問題の代償は大きく、組織の刷新以外に残された道がなくなったわけだが、リーダー不在の組織はまた同じ道を歩む可能性もある。

どうして、こんなことになったのか?

1993年のJリーグ誕生から12年後の2005年bjリーグがスタートした。プロ化の道を選ばなかった日本バスケットボール協会から独立した新リーグは”魅せる要素”をふんだんに取り入れ、チーム数を増やし力をつけた。”目の上のたんこぶ”、に対して日本バスケットボール協会は対抗策を打った。「bjリーグに所属する選手はどんなに有能でも日本代表には選ばない」。既得権を振りかざし、新興勢力を叩き潰しにかかったと言っていい。

叩かれた方も黙ってはいない。自分たちの選択こそが最良の道ということを証明するためにエクスパンションを繰り返し、スタート時の6チームから東地区12、西地区10の計22チームまでに”仲間を増殖”させた。

bjリーグ誕生に遅れを取った旧協会派は「日本リーグ」の名称を2007年には「JBL」に変え、2013年にはさらに「NBL」に変えた。

だが名前は代わっても「日本リーグ」の時代からの形は本質的には変わっていない。bjリーグは地域名が呼称に入り、「NBL」は広島ドラゴンフライズのようにbjリーグと変わらないチームもあれば、昔ながらの企業名をそのままチーム名としているところもある。チーム数は東地区7、西地区6の13チーム。地域密着度では、北海道をのぞく全地域に拡散したbjリーグに圧倒されつつある。

びんごの広島ドラゴンフライズファン
「広島にバスケでつながる風景を」をテーマに誕生した広島ドラゴンフライズは開幕からわずかの期間で多くのファンの心をつかむことに成功。コート内でも熱戦が続き、NBLの台風の目となりつつある。

国際バスケットボール連盟(FIBA)は一国に1リーグの大原則を反故する形になっている日本協会に何度もイエローカードを出してきたが、事態は一向に改善されず、東京五輪開催決定など、何度もチャンスがあったにもかかわらず関係者がひとつになることはなかった。

10月23日には日本バスケットボール協会、深津泰彦会長が臨時理事会で辞意を表明して了承された。丸尾充副会長が会長を代行する対症療法がとられたあと、今回に総辞職劇となった。

この時期と前後してNBLの和歌山トライアンズでは、2013〜14年シーズン準優勝に対する選手への出来高払い報酬総額約800万円が支払われていないことが明らかになった。広島ドラゴンフライはちょうどこのころ和歌山トライアンズと試合を行った。2連戦に集まったNBL地元開幕戦のノーリツアリーナ和歌山の入場者数は1日目669人、2日目も806人止まりだった。

騒動はこれだけに止まらない。10月18日には、NBLがつくばロボッツをリーグの管理下で運営すると発表した。運営会社の経営が悪化したロボッツは12月1日に11人もの選手が自由契約になり残った選手は4人となった。今月から新法人がチーム運営を引き継ぐ予定で、NBLは新法人への移管を認めるかどうかをきょう4日に判断する。

こうした一連の動きは以前なら”泣き寝入り”となっていただろう。しかし今の時代、選手は簡単に自分たちの声を表に出せる。

ロボッツの選手たちはツイッターで現状をオープンにした。その内幕は厳しいもので、新法人は数名の選手に対して「生活が困難な金額」を提示してきたという。さらに、ロボッツの経営問題で責任を問われて辞任したNBL前専務理事が、新法人の社長に就任する、という”反則”行為も選手たちの失望感を誘った。

bjリーグの方も経営的には厳しい。それでも小さな経営で小回りを利かせ、国内各自治体との関係を良好に保ちながら子供たちの育成を図るアカデミーの普及などJリーグをモデルにした組織作りを地道に進めている。

 

広島ではこの秋、広島ドラゴンフライズがNBLに参戦したことで地域にバスケットボールの魅力が広まりつつある。さらに新たな広島バスケの芽がもうひとつ。bjリーグ昇格を目指す広島サン・スターズが10月3日に広島市内で会見を開き、bjチャレンジリーグへの参戦を発表した。

広島サン・スターズ集合写真
広島サン・スターズの記者会見の模様

この会見には株式会社日本プロバスケットボールリーグの 河内 敏光コミッシナー、bjチャレンジリーグ 最高責任者で株式会社日本プロバスケットボールリーグの中野秀光代表取締役社長らも列席した。

この時、 河内 コミッシナーは次のように語っていた。

「統一リーグ(問題)は週1回、5、6時間やっているが何も決まっておりません。広島での2チームが、新たな統一リーグできた場合(どうなるか)、という話も出てない。ただフランチャイズを大切に、という考えでいる。ロス(ロサンセルス)にはレイカーズとクリッパーズがいる。地域規模にもかかわらず盛り上がる、ことは必ずある。それをないがしろにして、ここは1チームでないとはいかん、ということではないと考えます」

決定打を打てないまま、とうとう国内バスケットボール組織は来るところまで来てしまった、ということになる。

FIBAから日本協会が資格停止処分を受けたことが判明したのは、11月26日だった。すべての世代の日本代表は国際試合への出場が停止され、来夏に予定される2016年リオデジャネイロ五輪予選への出場も、現時点では不可能となっている。国内1リーグでまとまっている女子バスケ界も同じく国際試合出場停止となった。

ここに至る原因を作ってきた関係者に厳罰が課される訳でもなく、無責任体質のままFIBA頼みの姿勢を崩さない面々には、もはや自浄能力はない、と言っていい。

ベネッセのある調査によれば、小学生に人気の球技はサッカー・フットサル、野球・ソフトボール、硬式・軟式テニス、バスケットボールの順になっている。サッカー、野球は男子の割合が非常に高く、テニスとバスケットボールは男女の比率が拮抗している。

小学生に人気の球技であるにもかかわらず国際大会への道は閉ざされたまま…。そして、これまでかかわってきた関係者の総辞職によって、バスケで世界とつながろうとする子供たちの未来はさらに雲行きの怪しいものになりつつある。

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