夏の大会を前に如水館高校の監督室で最近の高校生の気質などについて語る迫田穆成監督
高校野球広島大会、優勝候補一角と目される如水館は7月15日、2回戦の三次戦で今大会の初陣を迎える。
同校を指揮する迫田穆成監督は7月4日、77歳の誕生日を迎えたばかり。高校野球界では最高齢クラスの指揮官については、今年1月に(株)日刊スポーツ出版社から発行された「永遠の刻(とき)~高校野球100年 歴史に刻む人とチームの物語~」(監修・矢崎良一、本体価格1,700円)の中で「教え子に伝え続ける高校野球の神髄」としても詳しく記されている。
今大会で2011年以来の”夏切符”を目指す如水館は、優勝候補筆頭の崇徳の対抗馬に挙げられており、7月26日にマツダスタジアムで行われる予定の決勝戦で甲子園出場をかけ両校が激突する可能性もある。
「5年も甲子園から離れると、その伝承ができなくなってしまう」と危機感を抱く迫田監督は、エディー・ジョーンズ監督の下でのハードな走り込みなどで世界と渡り合ったラグビー日本代表方式に注目。2月より練習に特別メニューを追加した。
100メートルを18秒で走り、44秒でまたスタートラインに戻ってスタート…。このインターバルトレーニングを続けた結果、31回連続というつわものも出てくるようになった。強靭な下半身と心肺機能を併せ持つことで「6試合勝ち抜き戦」でガス欠知らず、となれば自ずと結果もついてくるという訳だ。
時代の流れを敏感に嗅ぎ取り、「高校野球の神髄」に新たな発想を重ねていく。何歳になっても高校野球は新しい発見の連続で、何度、出場しても新たな物語と出会えるグラウンド。77歳、喜寿を迎えた知将の挑戦は続く。
なお、ひろスポ!では昨年の夏にも迫田監督にインタビューを行った。その内容についても、ひろスポ!最新ニュースとして再度、アップした。