中央公園案を受け、意見のとりまとめを進める基町地区だが…(画像は基町高層アパート)
広島のサッカースタジアム問題がまた、”渋滞”にはまり込んだ。
これまで何度も「スタジアム建設へ向け前向きに検討…」の声があがり、そのあと必ず”停滞期”に入るという繰り返しを演じてきたが、今回もまた同じ流れになりつつある。
松井市長、湯崎知事、広島商工会議所・深山会頭の3者会談側の代表が「中央公園案」の説明のため、基町地区の住民代表を訪ねたのは10月2日だった。もうすぐ2カ月が経過する。
基町地区の住民側では12月にも、サンフレッチェ広島を含む「4者」を現地に招き、「数々の疑問点をぶつける」(基町地区住民代表のひとり)時間を設けようと調整してきた。
だが、12月は何かと忙しい。また、基町地区住民の意見をまとめあげる作業も大変で「そもそもサッカーが何か知らない、見たこともない者も大勢いる」(基町地区住民の声)状況にあるという。
基町地区での声をいろいろ拾い上げていくと、どうやら12月中に2度目の”話し合い”を行うことは難しいようだ。
一方、3者会談側の代表的な役割を果たしている広島市文化スポーツ部の杉山朗部長は「住民のみなさんがじっくり話し合ってから、連絡が来るのを待つ」立場にあるという。
なるほど、広島市が吹田市や北九州市や京都市に次々、スタジアム建設問題で追い越されていく理由がよく分かる。
スタジアム推進のリーダー役である行政側に「早期実現」の意欲なし、である。
広島新サッカースタジアム取材班