マツダスタジアムに集結した二軍メンバー(資料画像)
2万9988人、3万1466人、3万1621人、1万3334人。札幌ドームで日本ハムに連敗した広島は、そのあとのマツダスタジアム3連戦と呉市にある二河球場での試合で「4戦連続大入り」という歴史的な好記録をマークした。
4試合合計で実に10万6409人…。ところが肝心の試合のスコアの方は3-10、5-16、1-8、0-2…。まさに集客力と試合内容が真逆…。
当然、ファンの間からも不満の声、注文の声が上がっている。
「負けは負けでも、もっと競った展開にして欲しい」「せっかく2回も応援に行ったのにどちらも序盤で負けが決まってしまった」「こんな内容ならちょっともう行く気もなくなるかも…」
そんな中、コアなファン?の間からは「一、二軍を総入れ替えして戦ってみては?」という声が高まりつつある!?
現在、交流戦最下位の一軍はそれでもセ・リーグ順位は首位巨人に1・5差の第2位と好位置につけている。
一方の二軍も同じく2位でこちらは首位のソフトバンクに0・5差。そしてともについ最近までは首位を走っていた。
ただ、2位に後退した時の試合内容は一軍と二軍でまるで違う。
一軍は冒頭に示した通り、3-10、5-16の大敗でチームの連敗を4に伸ばし、続くオリックス戦でも1-8の完敗で首位の座から滑り落ちた。
一方の二軍はソフトバンクとの直接対決(福岡。雁の巣ほか)で2-7●、4-4△、7-8と善戦むなしく2位に後退した。
しかも現在、広島の二軍にはそうそうたる顔ぶれが揃っている。
WBC代表にも名を連ね、四番としての実績も十分な栗原、
昨年春先に左膝靱帯断裂の大けがをして今も万全とは言えないが繋ぎ役として最適の東出、
開幕から二軍でマスクをかぶるベテランガッツマンの倉、
一軍では抜群の打撃力を見せながらも外国人枠の問題で二軍の四番を打つロサリオ、
ウエスタン・リーグ出塁率3割7分以上で走・攻・守すべてに高いレベルにある天谷、
同じく攻守両面で確実に計算できる外野手の廣瀬、
傍目にはよく分からない理由で二軍行きとなった強打のキラ…、
若手も前田智徳の最初の背番号51を引き継ぐ鈴木誠也、
ウエスタン・リーグホームラン数トップの同じく2年目、高橋、
打数は少ないが打率が4割に迫る中村憲…
投手陣も抑え候補として獲得したフィリップスは二軍で21試合に投げいまだに自責0、
さらにファームのローテーション投手、今井と福井はウエスタン・リーグ投手10傑の3位にランキングされている。
誰とは言わないがこのメンバーの中には「今なら上でもホームランも狙って打てる!」と豪語するツワモノまでいる。
こうした数字の面に加えて内田二軍監督の下、「フォア・ザ・チーム」に徹することを叩き込まれた二軍は決して試合の途中で白旗を上げるようなことはない。
実際、6月8日のソフトバンク戦(福岡・飯塚)では、序盤3回で8点を失いながら、中盤以降で猛反撃。1点差まで詰め寄った。
二番に入った中村憲が内野安打2本を含む5安打、三番・天谷は3号ツーランを放ち、四番・ロサリオは4の2の3打点で、七回に見せた一番・安部からの4連打は鮮やかだった。
現実問題としてメンバーを総替えすることはできないが、やろうと思えばほかにも手はある。
幸い6月11日は一、二軍とも試合がない。
一軍はマツダスタジアムで練習のあと移動、二軍は山口・由宇練習場で紅白戦。
ならばマツダスタジアムで一軍対二軍の“ガチンコ勝負”を企画?するべきだった。無観客のマツダスタジアムで勝利の雄叫びを上げるのは果たしてどちらの「闘士の赤」のユニホームだろうか?