広島市、松井市長はいったいいつまで旧広島市民球場跡地を”放置”し、基町地区住民との話し合いを引っ張るのか…、トップ画像は2017年12月20日撮影、無粋な白い囲いの旧広島市民球場跡地の先に基町高層アパートが見える(トップ画像)
広島のサッカースタジアム問題で2015年7月22日、ひろスポ!では次の記事を掲載した。「空中分解」としたのは、当時の松井市長や湯崎知事の手法では、将来的にスタジアム問題がこう着状態に陥ることは目に見えていた。
松井市長、湯崎知事らトップ会談でサッカースタジアムは”筋書き”通り「宇品へ…」とはいかない切実な事情、このままでは空中分解の可能性大
hirospo.com/pickup/19850.html
さらに今からちょうど2年前、2015年12月19日に上記の記事を受けて次のように報じた。
7月の段階で新サッカースタジアム問題「空中分解の可能性…」と報じたがもはや空中分解寸前…ひろスポ!が報じてきた「懸念」ことごとく的中
hirospo.com/pickup/24397.html
2015年7月の段階で「広島みなと公園優位」を決めた湯崎知事と松井市長は2016年の6月ごろからまったくそのことを言わなくなり、広島商工会議所の深山会頭を引っ張り出して「第3の候補地」として「中央公園自由・芝生広場」をスタジアム建設候補地に加えるという策に出た。
2016年9月14日、サンフレッチェ広島 久保允誉会長と松井市長、湯崎知事、深山会頭の間で2度目の4者会談が開催された。その話し合いの中で「中央公園」を4者合意の上で候補地として検討していくことが決まった、と報じられた。
4者会談ではなぜか、深山会頭のみが会見に応じる形がとられた。会議の内容は非公開。当然、湯崎知事、松井市長も会見に出席しなければならない。が、それができない事情があった。
深山会頭の会見はあくまで表向きの話であり、内情はまったく違う。だから、その当時に報じられた内容も事実ではない。
4者が前向きに「中央公園」を「第3の候補地」として合意した訳ではない。そこにそもそもの無理がある。
結局、ひろスポ!が「空中分解」と報じてからもう2年半になる。
その2年半の間に何があったか?
サンフレッチェ広島では3度目のJ1王者とJ2陥落の危機があり、浅野拓磨がドイツに渡り、佐藤寿人が名古屋グランパスに行き、森保監督が退任して、さらに織田社長も12月いっぱいでクラブを後にする。スタジアム建設のキーマンがどんどんいなくなる。
一方の行政側(3者側)では、広島みなと公園優位の時には頻繁に出てきた「作業部会」なるものが消え失せ、今では広島市文化スポーツ局がスタジアム問題の最前線に立ち、そして基町地区住民と”対峙”している。
この図式はかつての「作業部会」対「宇品地区港湾関係者」に酷似している。その様子は「空中分解」の二の舞を演じようとしているようにもとれる。
2015年12月23日に開催されたサンフレッチェ広島の優勝パレードと優勝報告会を松井市長と湯崎知事は揃って欠席した。ありえない話だ。
そして、きょう2017年12月21日、広島市内では「U-23サッカー日本代表 森保一監督を激励する会」が開催される。
湯崎知事は出席予定だが、松井市長はまたしても欠席で、広島市文化スポーツ部長以下もドタキャン…という有様だ。
森保監督は広島市に4年間で3度のJ1制覇の奇跡をもたらし、スタジアム問題でも粉骨砕身の努力を重ねた大功労者だ。
2013年12月3日の「サンフレッチェ広島は2位でいい」発言から4年。松井市長のスタンスは何も変わっていないのではないか?
なお、きょう12月21日午前中に広島市役所であった会見の席上、松井市長は基町地区住民と12月中にも行うとしていたスタジアム問題に関する意見交換会について「年を越す覚悟でやっています」との見通しを示した。
しかし基町地区住民の間からは、「もう3月までは意見交換会は難しいのではないか」の声すら上がっている。それほどに広島市に対する不信感は根強く、体調を崩す関係者も出るなど相当の負担も強いられているようにも見える。
一度、「空中分解」したら簡単には戻らない。「空中分解」させた当事者である湯崎知事、松井市長が真実を告げ、自らが変わろうとしない限り、この問題は解決しない。
なぜか?
基町地区住民はこれまでの3者側の説明には「真実でないことが含まれている」ことを見抜いているからだ。
そして無意味な時間の経過により、そのツケを払わされるのは税金を納めている市民・県民、である。
広島新サッカースタジアム取材班
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