FA市場が賑わいを見せる中、広島の丸佳浩外野手に関する報道が相次いでいる。
ひろスポ!では、他のメディアとは別の視点でこの件を報じたが、やはりアクセスが殺到した。「いいね」もたくさんついている。共感した読者が多いのだろう。
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FA行使が伝えられる丸と、巨人とロッテとソフトバンクと「僕が他球団のユニホームを着て…」の黒田の言葉と
hirospo.com/pickup/51060.html
上記の記事の中では「仮にそうであるならば、あとは本人がそこに行きたいかどうか?という話になる。」と記した。
しかしここで訂正を加えたい。
上記記事でも触れておいたが決めるのは「本人」だが、丸の今後の動向の鍵を握るのはやはり「家族」だ。
丸は誰のために戦っているのか?答えは簡単、「カープは広島そのものです」と答えた話はすでに紹介したが、広島のため、ファンのため、そして家族のため、だ。
11月5日に「ゆっくり考えたい」とコメントした丸は11月6日にはノーコメントだった。「ゆっくり」と言うのだからもちろん1日では答えは出ないだろう。FA権行使の期限は11月13日だ。
まず、丸は宣言するのか、しなのか?
たぶんするだろう。メディアはすることを前提に報じている。
FA宣言すれば今度は”争奪戦”を経てどうするのか?そこではやはり「家族と相談して」と本人が言うように、将来を見据えた選択が必要になる。
失礼ながら雑草のごとく逞しい精神力で、広島の地に根を張り太い幹となり大きな実をつけた丸の11年間は、プロ野球選手を目指す人、あるいはプロ野球人の中においてもまさにお手本のようなものであったと考えられる。
広島の土壌、広島の気候風土がよほど合っていたのだろう。丸の”種”が他の土地に蒔かれていたらどうなっていたのか…
それでは、丸太のごとく成長した。このあと、もしも「新井さん」並みに野球を続けるならまだこれまでと同じぐらい残されている、野球人生をどうするか?
話は変わるが、ソフトバンクの柳田悠岐外野手にとって、今回の日本シリーズは、とても素晴らしいものだったことだろう。
クライマックスシリーズ、ファーストステージ。札幌ドームで日本ハムと戦っているころから柳田外野手は「広島へ行くんじゃ!」と言い続け、「広島を堪能します」とマツダスタジアムに乗り込んできた。
結果的には広島を撃破して2年連続の日本一。「気持ちよかったですね。広島で胴上げ。幸せでした。空がきれいでしたよ」のコメントを残した。
広島ファンでも誇れるようなひと言、だ。
だからだろう。広島のファンからも最後には温かい拍手を受けた。それが柳田外野手の今シーズンのエンディングになった。
丸外野手より1学年上の柳田外野手もまた広島の土壌(広島商~広島経済大学)で育った。ただし細かった幹は福岡の地で実に”しなり”のある大木になった。
ふたりのスラッガーが競演した今シリーズは、戦前の予想どおり素晴らしい熱戦を展開した。
ファンとすれば、そんな熱戦をまた観たいと誰もが思うだろう。丸外野手は家族のため、ファンのためにどんな選択をするだろうか?