画像は開幕前の撮影風景
明治安田生命J1リーグ第6節(3月21日・昭和電工ドーム大分、観衆6,231人)
サンフレッチェ広島がJ1開幕から6戦を無敗で乗り切った。△△〇△〇〇。前節、ホームで待望の初勝利。中3日で乗り込んだアウェーでは大分トリニータを相手に今季初の先制点を許しながら、青山敏弘、川辺駿、鮎川峻のゴールで3-1快勝して還暦バースデーの城福浩監督にこれ以上ない勝ち点3をプレゼントした。
1年前のこの日、サンフレッチェ広島は県外のクラブと非公開の練習マッチを組んだ。コロナ禍の影響で第1節、鹿島アントラーズ戦に快勝したあと、まったく先が見えない状況だった。
そして、誕生日について聞かれた城福浩監督のコメントは次のようなものだった。
「もうとにかく今は自分自身の体調を崩さない。そのスキを作らないことに注力しています。新幹線移動で2試合分やって帰ってきたら、もう体を休めるだけ。まあ家族とちょっとやりとりしたぐらいで、すごく静かな、誰からも振られない非常に平和な誕生日でした」
今年は大きく状況が変わった。
試合後、60番の赤いユニホームを着せられて祝福のシャワーを浴びた。インタビューマイクが向けられても選手たちの騒動は”締め”とならず、ずぶ濡れの白シャツネクタイ姿で笑顔を見せる指揮官の姿が映し出された。
「よく覚えてないですけど、誕生日当日の試合は初めてだと思いますし、それをこのような形で選手に祝ってもらって本当に嬉しいです。彼らと一緒にやれて本当に嬉しいです」
嬉しさは勝ち点を12まで積み上げて暫定5位につけていることで倍増だ。大変失礼ながら第2節終了時点でのひろスポ!の記事は次のようなものだった。
……
この日は2度も2点リードとしながら1度目はわずか7分で1点差にされた。
2度目はハーフタイムを挟み、後半開始9分で1点差にされた。相手にすれば、”まだまだいける”となる典型的なパターン…
これだけやられると、疑心暗鬼になるのが一番怖い。次節は中2日でのホーム、北海道コンサドーレ札幌戦。限られた時間しかないが、最初のインターバルまでの大事な”入り6試合”の勝ち点勘定と、3連勝スタートの川崎フロンターレの勢いを考えれば、残り4戦を勝ち続けるのが理想だ。
……
偉そうに!?書かせてもらったことがほぼ実現した。負けない川崎フロンターレは1試合多く消化して勝ち点19だがその背中が春霞の向こうに消えることはなかった。
付け加えるなら第4節、鹿島アントラーズ戦に1-1で引き分けたあと「これだけいろんな選手が出ているので、それが財産となってリーグの中盤後半には必ず生きると思っています」とした指揮官コメントはこの日もまた繰り返された。
「エゼキエウと藤井は前半で替わって非常に悔しい思いをしたと思いますけど、彼らの頑張りがって後半受け継いで逆転できたと思いますし、全員で繋いできた結果だと思うので勝てて良かったです」
「今シーズンはほぼ全員が関わってリーグ戦とカップ戦を戦ってきているので、これが結果に繋がりより底上げが成されていると…。過密日程を戦い切れると思っていますのでこの流れを続けていきたい」
4バックには前節の佐々木翔と東俊希に替えて野上結貴と茶島雄介を先発に起用。MFもも3人入れ替えた。
後半7分にFW長沢駿の頭で決められるという相当、尾を引きそうな形で先制されたが後半21分、浅野雄也から茶島雄介に繋ぎ際どい姿勢から上がったクロスに青山敏弘が頭で反応。同点ゴールはギリギリの高さで飛び込んで行った。
直後に佐々木翔と柏好文がピッチへ。後半42分、今津佑太が持ち上がり繰り出したスルーパスに絶妙の反応を見せたのが川辺駿。振り抜いた右足で今季初ゴール。後半48分には5人目の交代で出番となり10分以上走り続けていた鮎川峻の足元にこぼれ球が…。相手GKとの1対1の場面でプロ初ゴールを記録した鮎川峻は胸を張ってU-20日本代表候補キャンプに行ける。初代表に選出された川辺駿も、だ。
この日の出来過ぎたストーリーが4月のリーグ戦再開以降にどう展開するか、は分からない。分かっているのは「前線からのハードワークと後ろからのビルドアップと、全員でサッカーをやって得点に絡んでいく」(城福浩監督)ということ。ここまで7失点に対しての11得点は10人の力でマークしている。
サンフレッチェ広島先発メンバー
GK
大迫敬介
DF
今津佑太
野上結貴
荒木隼人
茶島雄介(後半21分佐々木翔)
MF
川辺駿
青山敏弘
藤井智也(後半1分森島司)
浅野雄也(後半35分鮎川峻)
エゼキエウ(後半1分ジュニオール・サントス)
FW
ドウグラス ヴィエイラ(後半21分柏好文)
林卓人、長沼洋一
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