保科壽直さん(画像奥)の指導で子どもたちと一緒にトレーニングに取り組む伊藤昂将さん(左)
ひろスポ!では、広島市中区でフィットネスコミュニティー けんこうパークを主催するTIDスポーツトレーナーの保科壽直さんのもとを訪ね、ウイズコロナの日常にあって健康に暮らしていくために大切なことや、夢に向かって成長する子どもたちのトレーニングの在り方、プロ野球など高いレベルの競技者に欠かせないトレーニング方法などについて伺っています。
第1回では、保科さんが考案したTID(Total fitness through Intensity for the purpose of Development)について紹介してもらいました。
TIDは自分の体重と筋力のみを利用したトレーニングで、パワー、スタミナ、スピード、敏捷性、巧緻性、バランス感覚などを段階ごとに確実な方法で獲得していきます。個々の運動能力を最大限に引き出す、それぞれの競技の中で最高の力を発揮させるシステム化された基礎体力養成トレーニングです。主に小中学生のみなさんが対象です。
トップアスリートを目指す子どもたちを応援する「ドリームサポートプロジェクト(DSP)」として現在、トレーニングコースを開催しています。
この春から新たな挑戦…
ドリームサポートプロジェクト(DSPスポーツトレーニングコース)は年会費30万円から。単発の各コースは2,000円から3,500円。詳しくはオフィシャルサイトで。
dsp-tid.com/
第3回は福岡県行橋市に隣接する京都郡苅田町にある西日本工業大学、硬式野球部新4年生の伊藤昂将(いとう・こうすけ)さんに、けんこうパークでのトレーニングなどについて話を聞きました。
-いつごろから通っているのですか?
伊藤 高校3年夏の大会のあとからです。
-高校はどちらですか?
伊藤 大分県立情報科学高校です。監督さんの紹介で通うようになりました。
-大分出身なんですね。大学は部員が多そうですね。
伊藤 はい、100人弱います。
-プロを目指していると聞きました。
伊藤 大学生ですから勉強もしながら、あとは野球のことだけを考えるようにしています。高校3年の時に、自分の中でも頭打ちになっているな、という感じだったので、そこで何かできることはないか、と思っているところに保科さんのところはどうか?という話があって、ぜひ新しいことに挑戦してみようと…。それからずっと通っています。月に1回、多くて2回というペースです。ここで学んだことを福岡でも継続しています。
伊藤昂将さん
-どんな効果がありますか?
伊藤 一番感じるのは肩甲骨の動きなど可動範囲が広がったことです。僕は筋力はあってもしなやかさがないタイプでした。高校時代にも質のいい筋肉をつけるにはどうしたらいいか、いろいろやって、ここに来るようになってからは体全体を使って投げるイメージに近づいてきたように思います。
-身長186センチ、86キロと資料にあります。球速もアップしたのですか?
伊藤 そうですね、145、6キロです。球速もですがキレが増した、という感触があります。バッターの反応を見ていれば分かりますから。スライダー、ツーシーム、フォークボール。変化球も手ごたえがあります。それと、連投してもあまり疲れなくなりました。睡眠や食事、休息などについても保科さんにいろいろ指導してもらっています。
-どんなピッチャーを目指したいですか。
伊藤 阪神にいた藤川球児さんが理想です。動画などであの真っすぐを、どういう風にして投げているのか?下半身をどう使っているのか、など参考にしています。けんこうパークで身に着けた動きや学んだことを、いかに投球フォームに生かすことができるか?そうやって自分で考え工夫しながら大学最後のシーズンを悔いのないようにやっていきたいと思います。