トップ画像は広島サンプラザホールアリーナのフライガールズ
広島ドラゴンフライズは10月23日、広島市西区の広島サンプラザホールでB1第4節のGAME1、京都ハンナリーズ戦に臨み85-70のスコアで勝って3連勝、通算成績を6勝1敗としてクラブ史上初めて西地区の首位に浮上した。クラブ創設時からブレずに積み重ねてきたことが、実りの秋にひとつの形となったかっこう。
前節まで4連勝で首位だった滋賀レイクスターズが名古屋ダイヤモンドドルフィンズに68-107で完敗して5勝2敗。1敗は東西両地区で広島ドラゴンフライズだけ。ホームでは開幕5連勝!この日の観衆は入場制限下でも1,928人が集まった。
24歳の誕生日を迎えた寺島良は10得点5アシストで古巣の京都ハンナリーズに“恩返し”した。グレゴリー・エチェニケも20得点と如何なくその地力を発揮して2点ビハインドで迎えた第3クォーターでニック・メイヨとともにゲームの流れを引き寄せた。
B1第4節GAME1
広島ドラゴンフライズ 85-70 京都ハンナリーズ
1Q:24-24
2Q:20-22
3Q:19-14
4Q:22-10
<スターター>
広島:寺嶋良、朝山正悟、辻直人、グレゴリー・エチェニケ、ニック・メイヨ
京都:會田圭佑、ジェロウム・ティルマン、鈴木達也、細川一輝、ジャスティン・ハーパ
【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
グレゴリー・エチェニケ 20得点
チャールズ・ジャクソン 15得点
ニック・メイヨ 12得点
◆リバウンド
ニック・メイヨ 8リバウンド
グレゴリー・エチェニケ 7リバウンド
チャールズ・ジャクソン 5リバウンド
◆アシスト
辻直人 6アシスト
寺嶋良 5アシスト
青木保憲 2アシスト
ニック・メイヨ 2アシスト
京都ハンナリーズ
◆得点
ジャスティン・ハーパー 19得点
満田丈太郎 17得点
ジェロウム・ティルマン 11得点
◆リバウンド
ジェロウム・ティルマン 8リバウンド
ジャスティン・ハーパー 6リバウンド
會田圭佑 4リバウンド
◆アシスト
鈴木達也 5アシスト
會田圭佑 4アシスト
久保田義章 3アシスト
【戦評】
1Q
両チーム先制点が決まらない中、#32ハーパーのシュートで京都が先制。対する広島は#0寺嶋が2本連続コーナーからの3Pシュートを決め、得点を伸ばす。広島は続けて#8エチェニケがインサイドで得点を重ね、14対7とリードを広げる。差を縮めたい京都は#25鈴木が巧みなドリブルでレイアップシュートを決めると、#21満田が連続得点し20対21と逆転。その後、広島は#10ジャクソンの力強さを見せつける連続得点で24対21。広島リードで1Q終了かと思われたが、京都#21満田が値千金の3Pシュートを沈め、24対24と同点で1Q終了。
2Q
開始早々、広島#7船生、#4青木がミドルシュートを決めると、京都#31加藤が連続得点。シーソーゲームの展開が続く。広島は#8エチェニケ、#10ジャクソンを中心にインサイドを支配。京都は的を絞らせない攻撃で得点を重ねる。後半に向けてリードを作りたい両チームだが、広島#3辻、京都#21満田が互いに3Pシュートを決め、44対46。京都が2点リードで2Q終了。
3Q
#29細川の3Pシュートで京都が先制。点差を離されたくない広島は#24メイヨが好調。ミドルシュートで得点を重ねていく。#1ケネディの3Pシュートも決まり、59対54と広島が5点リードの展開。対する京都は#21満田がオフェンスを牽引。高い集中力のオフェンスで広島を追いかける。3Q終盤、広島#10ジャクソンが2Pシュートを決め切り、63対60と広島3点リードで3Q終了。
4Q
開始早々、広島が仕掛ける。#8エチェニケ、#10ジャクソンがインサイドを支配しリバウンド、得点を量産。71対60と一気に点差を2桁にし、残り時間7:17。たまらず京都がタイムアウトを要求。勢いに呑まれたくない京都だが、広島の強度の高いディフェンスを前に連続してターンオーバーを犯してしまい、約4分間無得点が続く。その間に広島#7船生、#24メイヨの3Pシュートが決まり、79対64と広島が大きくリード。苦しい展開の京都は#32ハーパーの得点で追い上げを図るも、最後は#1ケネディの3Pシュートが決まり、勝負あり。85対70で広島が勝利。ホームでの連勝を5に伸ばした。
総評
広島は1試合を通してインサイドを支配。#8エチェニケが20得点7リバウンド、#10ジャクソンが15得点5リバウンドと活躍。リズムに乗れない時間帯も徹底したディフェンスから京都のターンオーバーを誘い、57%と高い確率のシュートで勝利を掴んだ。京都は#25鈴木を中心に広島のディフェンスを撹乱し粘り強く得点を重ねたが、4Qの連続ターンオーバーの失点が響いた。#21満田が17得点、#32ハーパーが19得点と奮闘したが、1試合を通して集中したプレーを続け、要所で流れを引き寄せた広島が勝利を収めた。
カイル・ミリングHCの話
「京都はティルマン選手が加わったことで、サイモン選手がプレーできていない状況ということもあり、他の選手たちがモチベーション高く、アグレッシブに来ると予想していた。案の定、前半はシュートをかなり決められた。ハーフタイムでもっとアグレッシブに返してプレーしようと伝えた。後半は、しっかり私たちのディフェンスで京都のポイントを抑えることが出来た。最後まで戦い抜き、勝つことが出来てよかった」
船生誠也の話
「(自分のプレーを振り返ってを聞かれ)チームが大きく変わり、大事な時期に怪我で抜けてしまっていた時に、申し訳ないという気持ちと、外からチームとしての課題を感じていた。怪我をして復帰することは、チームとしてもポジティブなことだがバランスもあるので、どんなことが自分だと出来るのかを考え、今、自分にできることに取り組めた」
寺嶋良の話
「(試合を振り返ってを聞かれ) 対戦相手が古巣で、しかも今日は自分の誕生日という不思議な気分だったが、本当に最高の一日だった。プレーしていても楽しかったし、試合に勝利してバースデーソングを歌ってもらって幸せだと思う。前半は、相手のペースに合わせてしまい、オフェンスは上手くいったが、ディフェンスで気が抜けた部分があった。後半は、ディフェンスに着目してインテンシティを上げることができた」
京都ハンナリーズ小川伸也HCの話
「自分たちのミスに引きずられて、流れをそのまま持っていかれたのが大きかった。良かった面ももちろんあるが、ひとつふたつのミスでチーム自体の雰囲気が落ちてしまった。しっかりと注意していきたい。また、高さのアドバンテージも広島にあった。アドバンテージを消したかったが、40分間トータルでみると上手くいかなかったので修正していきたい」