画像は通称カープロードの安部友裕内野手のパネル
広島から戦力外通告を受け現役続行を目指していた安部友裕内野手(33)が11月14日、引退を表明した。
密着取材を続けていたテレビ新広島にその意思を夕方ニュースの中で伝え、中国新聞など他メディアが後追い報道した。あす15日、テレビ新広島の番組に生出演する。
今季15年目、6月で33歳になった安部は2007年高校生ドラフト1巡目で広島へ。16年からのリーグ3連覇に貢献して特に17年は123試合128安打4本塁打49打点17盗塁、打率・310をマークした。
しかし佐々岡真司監督1年目の20年には26試合7安打8打点と出番が激減。今季はウエスタン・リーグで打率4割前後をキープ、新型コロナウイルス感染拡大の影響による8月の一、二軍大幅入れ替えの際でもお呼びがかからず、37試合打率・368で二軍生活を終えシーズン後に12球団合同トライアウトを受けた。
その結果、独立リーグ、福岡北九州フェニックス(西岡剛監督)からオファーがあったものの、希望するNPB11球団から声がかからなかったため、学生野球の指導者など新たな形で野球に関わる道を選んだ。
JR広島駅からマツダスタジアムに続く通称カープロードにはナイン紹介パネルが掲示されている。その数27点。そこには安部の雄姿も紹介されているのだが、わずか1年でその立場は大きく変わった。
ほかにも田中広輔、長野久義、宇草孔基、林晃汰、高橋昂也、塹江敦哉、玉村昇悟ら“パネル不発組”は数多くいる。
この日、宮崎県日南市での秋季キャンプを初めて訪問した新井貴浩監督が見守る中、天福球場では紅白戦が行われ、宇草孔基は2盗塁、玉村昇悟は3回4安打無失点だった。期待される時間がいつまでもある訳ではない。ひろスポ!の「採点」ではパネルの27選手中10選手が「パネルに相応しい活躍ができず…」だった。厳しい世界…だ。