画像はファーストを守る木下元秀
広島の日南秋季キャンプは11月16日、第2クール最終日を終えた。あす17日は休日。18日から第3クール、最後の4日間となる。
第2クール2日目の14日からこの日まで3日間、選手とともにキャンプを過ごした新井貴浩監督は代表インタビューに応じて「今のところすごく順調ですね。新しく加わったコーチ陣もしっかりやってくれていますし、彼らもびっくりしていますね。この練習の明るさ、元気の良さ、取り組む姿勢であったりスイングの強さに…」とコメントした。
選手の力を引き上げるのはコーチ陣の役目、それをまとめるのが監督。同世代や気心の知れた面々で構成された首脳陣の横のつながりとそこから選手への縦のつながりがわずか3日間ではあるが、はっきりクッキリ見れ取れる。
インタビューの中で新井貴浩監督は育成3年目の木下元秀の名を挙げ「みなさん、どうですか、木下?」と逆取材した。
キャンプ前にマツダスタジアムであった秋季練習から、13年目31歳の堂林翔太、社会人ルーク―で26歳の末包昇大とともにファーストを守りながら”一軍の空気”に徐々に慣れてきた。
そこに今キャンプではついに、新井貴浩監督、新井良太二軍打撃コーチ、藤井彰人ヘッドコーチ揃い踏み…
大阪生まれで福井県の敦賀気比高に進んだ木下元秀にとって、首脳陣3人は小さい頃、テレビで必死で応援していた面々…。それが今は目の前に…
誰も先のことなど分からない。ただ、佐々岡真司前監督が”予定の5年”を待たず3年で退任となり、新監督に「新井さん」。そこから一気に願ってもいない展開となった。
しかも指揮官の口からは「彼を見ていると自分の若いころとかぶるところが多々ある」とお褒めの言葉?も飛び出した。
新井貴浩監督の現役時代、大卒2年目で「江藤さんが抜けたので…」と巨人にFA移籍した江藤智のあとの「四番」を狙う挑戦は、紆余曲折あって7年目でホームラン王という形で花開いた。
プロの厳しい世界に揉まれながら、あと5年。木下元秀がどんな未来が待っているのか…