画像はバラの花を手に公式戦に臨む福山シティFC
Jリーグの風、福山・備後へ…
福山シティFCがJリーグ昇格に向けて一気に加速する。
年明け早々の1月5日にはトップチームの新監督に、レノファ山口を2シーズンでJFLからJ2まで引き上げたかつてのサンフレッチェ広島戦士、上野展裕氏が就任することを発表。
選手も昨季まで所属した29人のうち15人がチームに別れを告げる形になり、大幅入れ替えによる戦力強化を断行した。
新監督、新加入選手会見は1月17日に福山市内で行われる予定。また16日にはJリーグ昇格への条件のつとつとなる自前の練習施設の地鎮祭がある。
場所は福山市新浜町にある福山市所有の浄化センター跡地。市街地西寄り、国道2号線に近くアクセスは申し分ない。
新たな活動拠点となる「エヴォルヴィンフットボールフィールド」の完成予定は7月末。これでまたひとつJリーグ昇格のための条件が整う。
福山シティFCの岡本佳大代表(33)は最短2シーズンでのJ3昇格を明確なクラブ目標に掲げている。
そのためには地元福山市とのさらなる関係強化や市民らサポーターへの浸透度の拡大、広島県サッカー協会との連携などを同時進行させる必要がある。
最大の“難所”は備後エリアを代表する新サッカースタジアム誕生までの道筋…。ピッチ内外での“パワープレー”でJリーグの風を福山・備後に呼び込む。
岡本佳大代表の話(聞き手はひろスポ!広島スポーツ100年取材班)
-上野監督は正に適任、どういう経緯で契約したのですか。
岡本 3年間チームを率いてもらった小谷野(拓夢)監督が退任したから、じゃなくて、以前から名将と言われるような指導者の方のリサーチは続けていました。上野監督はその中のひとり。でもつながり、という意味では今年になって、です。
小谷野監督の退任にあたり、まず我々の3年間の歩みを振り返り、積み上げてきたものを継続していただけることを前提に、また昨シースン勝てなかった事実を踏まえて難しいゲーム、短期勝負でも勝ち切る力を産み出してくれる人材を、ということで海外の指導者も含めて検討した結果、2023年シーズンを指揮していただくベストな方が上野監督、という結果になりました。
上野監督はジュニアユース、ユース世代の国際大会、地域リーグ、JFL、Jリーグとあらゆるカテゴリーを経験されていて、育成かつ勝てるサッカー、という指導者です。今回、話を進めるに当たってはクラブのビジョン、方向性にも共感してもらいました。
-クラブとしてはピッチ外でもJリーグ昇格へ向け、やることがたくさんあると思います。地域とのつながりでは新たな展開は?
岡本 福山市の遊休地に建設する「エヴォルヴィンフットボールフィールド」は地域密着のひとつの証明になると思います。福山市には企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)を使ってこの練習場整備事業への寄付も募ってもらっています(目標額8,000万円)。
クラブとしてはさらに地域密着を推進するために、スポーツ庁の総合型地域スポーツクラブへの申請手続きも進めています。
-そして新スタジアム…
岡本 はい、昨年スタジアム推進室を立ち上げましたが、いよいよスタジアムプロジェクトを稼働させるための国内外施設の視察をスタートさせます。これまは中・長期的なビジョンで進めてきたプロジェクトに“背水の陣”で臨む、それが2023年ということになります。もちろん最短2シーズンでのJ昇格を目指します。