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2023年02月03日
編集部

B1レギュラーシーズン折り返しで首位争い続く広島ドラゴンフライズは「優勝」に手が届くのか?チーム発足当初から”コートに立つ”メディカルコンディショニングパートナー寛田司CEOに聞く

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カイル・ミリングヘッドコーチ
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画像は「かちじゃけー!」と叫ぶカイル・ミリングヘッドコーチ

 

カイル・ミリングヘッドコーチ体制で2年目のシーズンを戦う広島ドラゴンフライズが第20節を終えてB1西地区で2位につけている。首位の島根スサノオマジックとは1ゲーム差。今後も競り合いが予想される。

 

ここまで26勝8敗、勝率・765。直近の4試合はアルバルク東京と宇都宮ブレックス相手に1勝3敗と失速した。

 

2月4日、5日はホームのエフピコアリーナふくやまでサンロッカーズ渋谷と対戦。2月は4試合しか組まれていないだけに確実に勝っておきたいところだ。

 

そこでクラブの発足当時からチームの成長をメディカルコンディショニングパートナーの立場で見守っている医療法人社団 飛翔会 の寛田司理事長に2022-23シーズンの戦いぶりと後半戦の展望を聞いた。

 

 

-チームはしばらく西地区首位を走っていました。9連勝のあと、アルバルク東京に連敗したのは痛かったのですが、そのあとは昨季の王者、宇都宮ブレックス相手に敵地で1勝1敗でした。現在、レギュラーシーズン全60試合の折り返しを過ぎ64試合を消化しています。ここまでの戦いからどんなことが分かるのでしょうか。

 

 

広島ドラゴンフライズはこれまでB2で4シーズンを戦い、B1では3シーズン目に入りました。チームとして、おそらく3年計画ぐらいで明確に「優勝」を狙っています。私も今シーズンは“いける”と…

 

昨シーズンは、カイル・ミリングヘッドコーチに替わって最初の戦いという中で、B1で勝ち越すことができました。

 

寺嶋良、辻直人ら日本人選手はそのまま残り、上澤俊喜が加入。青木保憲が先ごろ仙台89ERSに移籍しましたが、昨年12月に中村拓人と契約しました。約6歳若返ったことになります。クラブとしてはこうした動きが大切になってきます。

 

今のチームを見ていると、寺嶋もいいし辻もボールを持てるし、ほかにもポイントガードで上澤も持てるし、中村もそう。去年は足首を痛めていた船生誠也がボールを持てばバタバタしていても落ち着くし、琉球でドウェインと一緒にやっていた(2020-21の1シーズン)のでホットラインもつながる。

 

もっと言えばアイザイア・マーフィーだってドウェイン・エバンスだって、ケリー・ブラックシアー・ジュニアもニック・メイヨもみんなボールを持てる、そういうビッグマンを今のチームは集めていますから。

 

クラブによっては、すごくガッチリしていて少々のことでは倒れないような、インサイドでは絶対負けないぞ、という感じのビッグマンで勝負に来ます。でも今のチームは組織として守備から攻撃へと展開しますから、そういう相手にも勝ってきています。

 

それはすでに昨シーズンから積み上げてきているもので、そこにケリーとドウェインが加わって組織力により磨きがかかってきた、というのが大きく勝ち越している要因でしょう。

 

特にドウェイン。彼は接戦になった時に勝ち切る力を持っています。バスケットIQが高いんです。例えパスが通らなくなっても自分で持ち込んで、相手に当たりながらファウルをもらう。向こうはドウェインが突っ込んでくるのが一番嫌なはずです。

 

広島ドラゴンフライズ
応援する声は高まる一方…

 

 

-ドウェインは琉球ゴールデンキングス2季目の2021-22シーズン、レギュラーシーズンベスト5だっただけのことはありますね。この時、平均17・1得点、7・1リバウンド、2・9アシストでしたが前節を終えてやはり17・1得点、8・6リバウンド、4・5アシストです!

 

 

けっきょく向こうはドウェインをファウルで止めざるを得ない。相手もそれを見越して中を固めていますが、ビッグマンのファウルが4つになって思うようにプレーできなくなる。今月、アウェイであった滋賀レイクス戦なんかはそうでした。

 

そうなってくると相手は中に入ってくるエバンスを相手に“絞る”形になって今度は両サイドが空いてきます。ほとんどの選手がスリーポイントを打てますから打てるチャンスが大幅に増えます。

 

かと思えばケリーもニックも自分で中に入っていきますから、そこでも得点シーンが生まれます。見ているファンの方にはたまらない展開ですね。

 

残念だったのはドウェインが病み上がりだったアルバルク東京戦です。私は2試合とも勝てたと思っています。ヘッドコーチ、スタッフ、選手も同じ思いではないでしょうか。

 

 

-1月7日に左太腿のケガで全治2週間、2試合欠場のあとみんなと合わせる時間もないままコートに戻ってきましたがGAME1はフィールドゴールなしの1得点でした。

 

 

ドウェインもプレッシャーをかけられて思うようなプレーができませんでした。アルバルク東京は目いっぱいのプレーで、特にGAME1のリバウンド数ではダブルスコア。体を張って果敢にボールを奪いに来ました。もちろんこちらも頑張ってはいるのですが、相手の頑張りはそれ以上でした。平均身長、平均体重も向こうが上。

 

GAME2ではフィールドゴールの試投数が相手の65に対して57。2試合とも3点差負けでしたらどこかのタイミングでひっくり返すチャンスはあったはずでそのへんが反省点。まあ、アルバルク東京相手にこういうことが言えるようになった訳で、東京に勝って当たり前のチームになりつつあります。優勝狙い!それだけのチーム力が備わってきています。

 

-ほかにはどんなプラスαが見られますか?

 

 

やっぱりアシスタントコーチ兼任になった朝山正悟の存在が光ります。ミーティング中でもミリングヘッドコーチが輪の中に入るまで、ずっとつないで話をしていますからね。きれいにまとめていますよ。もう広島に来て8年目ですからね。ドウェインも個人主義じゃないんで、そういう時にはチームのことを考えて「俺を信じてどんどんドライブしてこい」などと、いろいろ声をかけています。

 

逆に加入してまだ日が浅い中村拓人も、すぐにチームに馴染みました。一昨年12月には特別指定選手としてプレー済ですから、我々がどんなバスケをやるのかをよく知っています。

 

選手全体を見渡すと、ドウェインの脚の肉離れ以外には大きなケガがないことも大きいですね。それはスタッフたちの頑張りもあるんだろうなと、思います。

 

現在、チームには森田憲吾ヘッドトレーナー、石坂航平アシスタントトレーナー、高橋大輔ストレングスコーチがいますが、3人とも飛翔会グループの職員ですから連携もうまくいっています。

 

そして何より、この3人の言うことを選手たちがよく聞いてくれるのでフィジカルもしっかりして、ケガもしない。辻もキャプテンだから言うことは言うし、選手、スタッフで言いやすい環境がしっかりできています。

 

中村拓人
相手ポイントガードにつく中村拓人

ドウェイン・エバンス
ドウェイン・エバンスはファウルをもぎ取り次々にフリースローを沈める

 

 

-週末にはエフピコアリーナふくやまでサンロッカーズ渋谷戦、翌週は広島サンプラザホールで群馬クレインサンダーズ戦。2月はこの4試合だけ。再び連勝街道に入りたいところです。相手からたっぷりマークされているドウェイン・エバンスの動きはどうか?若い中村拓人がどんな表情でコートに立つか?また、いろいろ見てみたいと思います。

 

 

ドウェインが欠場した今月水曜日の2試合、大阪エヴェッサ戦と滋賀レイクス戦は余裕を持ってとまでは言いませんが、ほかの選手たちでしっかりカバーして勝つことができました。佐土原遼が外国人選手のケガや疲れが溜まっている時には、フィジカルを生かしてきっちり仕事をしてくれています。バスケIQの高い面々が揃っていますから、互いにカバーし合いながら組織力でひとつひとつ勝ちを重ねていくことを期待しています。

 

寛田 司
飛翔会グループCEO
医療法人社団飛翔会 理事長
・日本整形外科学会認定医
・日本リハビリテーション学会
臨床認定医
・日本医師会認定健康スポーツ医
・日本統合医療学会認定医
・広島県医師会スポーツ医部会委員
・広島県体育協会医科学委員
・広島県サッカー協会医事委員長
・広島県サッカー協会理事
・元サンフレッチェ広島FC チームドクター
・広島ドラゴンフライズ チームドクター

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