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2023年02月08日
編集部

広島新サッカースタジアム指定管理者にサンフレッチェ広島、大規模コンサート開催不可の新たな空間どう平和を発信していくか…

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サッカースタジアム
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画像は建設中の新サッカースタジアム工事現場に掲げてある完成予想図

 

広島市が公募していた現在建設が進む新サッカースタジアム(2024年2月1日開業予定)の指定管理者にサンフレッチェ広島が決まった。同日2月8日、サンフレッチェ広島はこれを受け次のようにコメントした。

 

サンフレッチェ広島(以下、当社)は、「サッカー事業を通じて、夢と感動を共有し、地域に貢献すること」をクラブ理念に掲げ、設立以来、日本一の育成・普及型クラブをめざして事業を展開しております。

このたび、当社は広島市都市整備局指定管理者指定審議会(サッカースタジアム審査部会)の審議を経て、広島市から、2024年開業予定の広島サッカースタジアム指定管理者候補者に選定されました。

当社は、広島の新たなシンボルとなる新スタジアムが、多世代かつ多様な多くの人々が集うことで、広島市中心部活性化の起爆剤となるよう、スタジアムパークプロジェクトを2020年に立ち上げ、その実現に取り組んで参りました。

私たちが目指しているのは世界基準のサッカースタジアムであり、『まちなかスタジアム』として、試合開催日はもちろん、試合日以外も一年中いつでもにぎわう都心交流型スタジアムパークです。

引き続き、県民・市民の方に日常的に親しまれ、観光客の方からは必ず訪れたいと思ってもらえる広島の新たなランドマークの実現に向け、関係各所の皆様と協力のうえ、今後もより一層、精進して参ります。

株式会社サンフレッチェ広島

 

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広島市のホームページに当社作成の『広島サッカースタジアムの管理運営に関する提案概要資料』が掲載されております。下記のリンクからご覧いただけます。

www.city.hiroshima.lg.jp/site/shiteikanri-koubo/299614.html

 

■お問合せ
サンフレッチェ広島  スタジアムパーク準備室
TEL:082―258―4416

 

……

 

ひろスポ!ひろスタ特命取材班では、Jリーグの誕生当初から広島の新スタジアム問題を追いかけてきた。特に広島市の態度には幾度となくサンフレッチェ広島、サポーター、広島県民には振り回されてきた。

秋葉忠利前広島市長は新スタジアム建設を公約に掲げながら当選すると「お手伝いするだけ」と態度を豹変させた。秋葉前市長からバトンを受けた松井一実市長は湯崎英彦県知事ともにスタジアム建設場所を「宇品」にミスリードすることに最善を尽くし、国からレッドカードをもらって文字通り「オウンゴール」で失点すると、第1の候補地だった旧広島市民球場跡地をすっ飛ばして、基町地区住民の猛反発を押し切り、現在建設が進む「中央公園」にスタジアム機能をねじ込んだ。

これら30年以上も続いた負の連鎖を全て受け止めた上で、サンフレッチェ広島が指定管理者となることで、新スタジアムが文字通り「世界に誇る広島の新たな舞台装置」になることを誰もが期待している。

日本代表の森保一監督も何度も声を上げているように「広島からの新たな平和発信」機能を担うことも極めて重要だ。

逆に言えば「失敗」は許されない。サッカー競技以外でも広く使われる本体施設、それに付随する施設をサポーター、市民県民で応援し盛り上げていく必要がある。

ただ、ひろスポ!が年明け1月1日の以下の記事で指摘したように、サンフレッチェ広島が指定管理者として果たすべき役割を考えた場合、課題が多々存在するのは間違いない。

 

広島新サッカースタジアム完成まで「あと357日」、ハード面着々の一方で、キャパ3万人&コンサート等音楽イベント不可で肝心の収益性改善にイエローカード? | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)

 

 

プロ野球興行だけで年間200万人集客が見込めるマツダスタジアム指定管理者は広島東洋カープ。「新球場効果」で100万人にも届かなかった年間入場者数は200万人に跳ね上がり、球団の経営規模はイッキに12球団トップレベルになった。

だが、新サッカースタジアムにその成功体験をそのまま当てはめることはできない。サンフレッチェ広島の2021年度の売上高は34億5900万円、同じく広島東洋カープは約116億円。コロナ禍の影響をモロに受けての数字ではあるが、3倍近い開きがある。カープのおよそ3分の1の“体力”しかないサンフレッチェ広島が単体で新サッカースタジアムをうまく回していくのは大変なことだ。

踏んだり蹴ったりのアフター東京五輪のメーン施設だった国立競技場について、スポーツ庁は2022年12月28日、その後利用に関する新方針を公表した。民営にしても公費として年間10億円の負担が必要となり「負の遺産」との批判は免れない情勢となっている。

 

広島市の「広島サッカースタジアムの指定管理者の公募」(2022年10月7日から12月15日)に応募してきたのはサンフレッチェ広島だけ、だった。うわさのレベルも含めて「うちも手を上げるかも」という声をとうとう聞かないままサンフレッチェ広島だけという結果に落ち着いた。

 

新サッカースタジアムと互いにその機能を補完し合う「中央公園広場エリア等整備・管理運営事業」(Park-PFI事業)の公募には2つの企業グループの応募があり、次の顔ぶれに決まった。

 

(代表者 構成員) エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社

(構成員) 株式会社RCC文化センター

(構成員) 株式会社エディオン

(構成員) NTTアーバンバリューサポート株式会社

(構成員) 株式会社NTTファシリティーズ

(構成員) 大成建設株式会社 中国支店

(構成員) 株式会社中国新聞社

(構成員) 日本工営株式会社

(構成員) 広島電鉄株式会社

(構成員) 株式会社UID

 

一方、旧広島市民球場跡地で3月に開業する複合イベント施設もやはりPark-PFI方式(公園に施設を設置して運営する民間事業者を公募により選定する制度 公園に民間の優良な投資を誘導することで、管理者の財政負担を軽減しつつ公園の質や利便性を向上させることを目的とする)で公募があり、エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社を代表法人とする企業グループ「NEW HIROSHIMA GATEPARK」が選ばれた。

 

「NEW HIROSHIMA GATEPARK」構成メンバー

事業主
大成建設株式会社中国支店
株式会社中国新聞社
株式会社広島バスセンター
広島電鉄株式会社

構成法人
NTTアーバンバリューサポート株式会社
株式会社NTTファシリティーズ
株式会社シーケィ・テック
株式会社NSP設計

 

新サッカースタジアムでは、収益を大きく左右する大型イベント、特に音の出るコンサート系イベントは開催しない、ことになっている。

この条件をそのまま本番でも適用するならば、サンフレッチェ広島以外に新サッカースタジアムの指定管理者に…、という企業が出てこないのも頷ける。どうやってスタジアム本ファイの稼働率を上げるか?アマチュア使用の場合は使用料が抑えられる。3万人が入るような大型イベントがどれだけ開催可能なのか?簡単な話ではない。

広島が新サッカースタジアムのモデルのひとつとしてきたヴィッセル神戸のホームスタジアム「ノエビアスタジアム神戸」もまたヴィッセル神戸の運営会社であり楽天の子会社である楽天ヴィッセル神戸が運営管理を行っている。Jリーグの各クラブでは類似の事例は数多く存在する。

後発の広島とすればそれら先行する他のホームタウンの運営状況に照らし合わせながら、広島らしさを加えて平和都市オリジナルの指定管理方法を大胆かつ繊細に進めていくことになるだろう。(ひろスタ特命取材班&田辺一球)

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