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2023年02月22日
編集部

サンフレッチェ広島開幕戦は「誤審」によってスコアレスドロー、でも、それは30年の積み重ねを見守ってきたエディオンスタジアム広島からのメッセージ…

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エディオンスタジアム広島
  • 3

    飛翔会

  • 2

    ダグ

  • レッドヘルメット

画像は開幕戦キックオフ直前のエディオンスタジアム広島

 

 

ひろスポ!が以下の記事で「この一撃はゴールラインを完全に割っているように中継動画のスローでも確認できるし、そのおよそ7メールのゴールライン沿いでカメラを構えていたひろスポ!取材班もそう確認できた。だって目の前だもの…」と主張したサンフレッチェ広島の開幕戦先制・決勝?ゴール…

 

 

Jリーグ30周年、エディオンスタジアム広島ラストシーズンのサンフレッチェ広島の開幕戦はVARの不調?でスコアレスドロー、でも見るべきものもたくさんあった… | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)

 

ネット上には、問題のシーンの動画がアップされてきたが、2月18日の開幕戦から4日目の22日になって日本サッカー協会(JFA)の扇谷健審判委員長が誤審だったことを認めた。

 

この事実は”取り返しのつかないことやらかした”ことを意味する。

 

単なる誤審ではないからだ。

 

サンフレッチェ広島はエディオンスタジアム広島でのホームゲーム開催ラストイヤーの今季、昨季のJ1リーグ戦3位の上を目指す戦いを宣言している。

 

要するにJ1優勝の勢いで来年2月に完成する新サッカースタジアムに乗り込もう、という青写真、だ。

 

しかもJリーグ30周年のメモリアルシーズンでオリジナル10のサンフレッチェ広島には、歴史の重みを今シーズンには表現する”義務”がある。

 

誤審となったプレーはエディオンスタジアム広島での北海道コンサドーレ札幌戦(午後2時3分キックオフ)の後半29分にあった。

 

サンフレッチェ広島のMF野津田岳人の左CKをDF佐々翔が頭でそらして、ファーの位置から飛び込んだMF川村拓夢がヘディングシュート。それまでにもナイスセーブを連発していた札幌GK菅野孝憲の足元に叩きつけられた一撃は、ゴールラインを完全に割っていた。(繰り返しになるが、ひろスポ!取材班は至近距離でそれを直接、確認した)

 

しかし、ピッチ上の主審・副審はゴールを認めず、VARでも判定を変えなかった。(上記ひろスポ!記事にその詳細)

 

このシーンについて22日午後3時ごろ、扇谷委員長は臨時の日本サッカー協会メディアブリーフィングで、改めて映像をもとに会議をした結果、ゴールを認めるべきだったと結論づけたことを発表した。

 

さらにサンフレッチェ広島から「勝ち点2を失ったんだ」と言われたことを明かし、「事実は変わらないので申し訳ないと思っています、より質の高いVARをリーグに提供することで、信頼を取り戻す努力をさせていただきたい、というようなお話をさせていただいて、ご理解はいただいています」と説明した。

 

クラブ側が「ご理解を」したからと言って、サポーターがすべて「ご理解」するとは限らない。命がけで応援しているのだからだ。”生き死にの問題”になる。

 

素人目には「それならどうして0ー0の結果のままスルー?」となるのだが、「判定ミス」は再試合などの対象となる「競技規則の適用ミス」にはあたらない。

 

開幕戦は当然ながら多くのサポーターがDAZNでの中継を見ており、中継画面でもそのシーンは誰の目にも「ゴール」として確認できた。

 

それがピッチ上では確認できない、というところに問題があることになるが、どこがどう問題だったのか、その説明も扇谷委員長の口からなされてはいたがイマイチ歯切れの悪いものになっていた。

 

扇谷委員長は「ぜひ、彼らに対する誹謗中傷が起こらないようにお願いできればと思っています」とも話していたが、それならそれで誹謗中傷しそうな人たちが納得するような努力が必要だ。のちにとんでないことが起これば、もう取り返しはつかない。

 

広島には扇谷委員長が21日に出向き、謝罪したというが、サポーターにもていねいに説明して深く頭を下げた方がよくないか?「サッカーに関わる全ての方にお詫びしたい」との表現だけで、みんなが納得すればそれはそれで良いのではあるが…

 

…ところで、そうは言っても「誤診」が起きたあの場面…

 

エディオンスタジアム広島のピッチ上がわずかのうちに急変することは誰もが知るところであるが、開幕戦当日も天候は雨。

 

前半はそれでもまずまずの視界が確保され雨量もわずかだったのに、後半に入ると霧雨になり、視界はみるみる不良となった。

 

エディオンスタジアム広島
画像はエディオンスタジアム広島の頭上に、山側から近づいてくる怪しげ?な霧状の流れ…誤審はこの西側のゴールで起きた

 

で、後半29分の野津田CKの場面など、特に何メールか以上になるととても肉眼では正確な判定ができにくい状況が生まれていた。

 

エディオンスタジアム広島ならではの悪条件が整っていた、と言い換えることもできる。(広島待望の新サッカースタジアムは旧広島市民球場跡地から約300メートルの距離にあり、長らくカープを取材してきた経験からしても、あれだけの気候条件の変化というのは街中ではあまり記憶にない…)

 

それは、もしかしたら長年、サンフレッチェ広島の戦いを見守ってきたエディオンスタジアム広島からの無言の檄だったのかもしれない。

 

”J1リーグでタフに勝ち抜くためには、不条理なこともエネルギーに換えて、前を向いていくことが大切なんだよ”と…

 

平和都市、広島に根付く紫の風景の根幹にあるのはフェアプレーの精神。

 

JFAオフィシャルサイトにある「リスペクト宣言」にはこう綴ってある。

 

日本サッカー協会、Jリーグでは、サッカー、スポーツの社会的役割を強く自覚し、2008年度より、サッカー界におけるリスペクトの重要性を認識し、リスペクトプロジェクトを開始しました。

リスペクトの本質を、常に全力を尽くしてプレーすること、そしてそれはフェアプレーの原点であるととらえています。仲間、対戦相手、審判、指導者、用具、施設、保護者、大会関係者、サポーター、競技規則、サッカーというゲームの精神、それらサッカーを取り巻くあらゆるいろいろな関係の中でとらえていきたいと考え、「大切に思うこと」としました。

「フェアで強い日本を目指す」。リスペクトは、世界からも認められた日本が誇る価値です。日本人らしさを出して戦っていくことが大事です。それがサッカー、スポーツの価値を高めていくことにつながります。こういったことはまさに今の社会に必要なことです。社会からサッカーが尊敬され、サッカーが文化となる。サッカーから、スポーツ、そして日本社会にこういった価値観を広めていきたいと考えています。

 

………

さあ、戦いは始まったばかり。最後にはあの誤審があったから、と笑える日が来ることをサポーターたちも信じて…(ひろスポ!広島スポ―ツ100年取材班&田辺一球)

 

(加筆)

サンフレッチェ広島は22日、オフィシャルサイトに以下の声明をアップした。

 

2月18日(土)に開催された2023明治安田生命J1リーグ 第1節 北海道コンサドーレ札幌戦、後半29分のシーンについて、本日、日本サッカー協会(JFA)の扇谷健司審判委員長が臨時のメディアブリーフィングを行い、誤審があったと発表しました。それを受けて、仙田信吾代表取締役社長および足立修強化部長が囲み会見を行いました。

仙田信吾 代表取締役社長 コメント

2月18日(土)開催のホーム・北海道コンサドーレ札幌戦は、0-0の引き分けという結果になりました。この試合で、後半29分、川村拓夢選手のゴールが微妙な判定となりましたが、VAR判定を受けて、ゴールは成立しておらず得点は認められませんでした。
この試合について、昨日21日(火)、JFA審判委員長扇谷健司氏が来社され、ミヒャエル・スキッベ監督はじめ、サンフレッチェ広島に対して説明がありました。内容は、VARを検証した結果、ボールはゴールラインを割っていたとし、その上で、誤審であったことを謝罪されました。

サンフレッチェ広島といたしましては、試合は成立しており、JFA審判部の真摯なご対応を受けて、問題を蒸し返すことは避け、再発防止のために今後いっそうの審判員の練度向上を要望しました。

チームは、勝点2を逃したという複雑な思いを払拭して、来たる2月26日(日)のアルビレックス新潟戦に、気持ちを新たにして立ち向かっていきます。サンフレッチェ・ファミリーの皆様の応援を宜しくお願いいたします。

加えてお願いです。審判員の皆さんは毎試合ベストを尽くしてくださっています。スポーツマン精神に則って、審判員への誹謗中傷など決してないように、お願いいたします。

足立修 強化部長 コメント

日本サッカー協会からのメディアブリーフィングの通り、VARがJリーグに導入されてまだ間もない状況の中で、VARシステムを活用する審判員の今後の育成に精一杯尽力すると、扇谷審判委員長もおっしゃられました。クラブも今回の対応に納得しております。現在は映像で判定を下していますが、Jリーグもいずれはカタールワールドカップで使用されたテクノロジーの導入をしなければならない時代に入ってきたと思います。

このたび、日本サッカー協会の審判委員会の方が誤審を認め、わざわざ広島まで謝罪に来ていただいたことは非常に稀な話であり、私のサッカー人生としても初めてのケースです。

誠心誠意ご対応いただいたことに心から感謝申し上げます。クラブからは今後、今回と同様の事象が起こらないことをお願いいたしました。同時に、フェアで紳士的なクラブとして、より一層フェアプレー精神に基づいて邁進していきたいと思っております。引き続きの応援をよろしくお願いします。

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