交流戦最高勝率を目指すカープの応援で、マツダスタジアムは超満員(2017年6月14日)
ひろスポ!では6月10日、11日に「公権力」にスポットを当て、広島のサッカースタジアム問題に関連して次の記事をアップした。
広島中央署の盗難事件とチケット問題続発のマツダスタジアム増設に何の関係性があるのか、「公権力に不審募る」の声…続編2(6月10日掲載)
hirospo.com/pickup/38556.html
広島中央署の盗難事件とチケット問題続発のマツダスタジアム増設に何の関係性があるのか、「公権力に不審募る」の声…続編3(6月11日掲載)
hirospo.com/pickup/38589.html
6月10日掲載分の中には、次の一節がある。
4月14日、午後9時26分、最初の熊本地震発生。規模はマグネチュード6.2、震度7。
この時、カープは甲子園でタイガースと対戦していた。試合終了時刻は午後9時2分。事情をよく知る広島市の担当者らは、生きた心地がしない毎日を送ってはいないか?
そんな記事をピックアップしてわずか4日後の6月14日午後7時24分ごろ、高知県中部を震源地とした地震があり、広島県では尾道市が震度3、マツダスタジアムのある広島市南区は震度1だった。
今回はマツダスタジアムでオリックス戦が行われており、3万1352人が入場したスタンドは超満員だった。
地震があったのは五回のオリックスの攻撃が終わったころ。スタンドにいたファンに聞いた限り、みな「地震は知りませんでした」という状況。熱戦の結末は延長12回、鈴木誠也のサヨナラ弾で、その時のスタンドの方が揺れていた!?かもしれない。
当たり前の話だが、いつ地震が起こり、どれぐらい揺れるか?は予想できない。
だから万全の備えをするのが普通で、そうするためには「ジャパンパイル」の問題をもう1年半以上も放置している現状はありえない。
「マツダスタジアムが壊れるぞ」と言いたい訳ではない。「杭打ち」の問題も含めて「調査する」と言っていたのに何ら結果を発表しないままでは不安が解消されないのでは?と考える方が普通だと思うのだが…
マツダスタジアムの構造を観れば、その形状から誰もがレフトスタンドが一番「倒れそうだ」と思うだろう。そこに「南北の横揺れがあると、倒壊する恐れもある」というのが上記の記事の中に出てくる元広島市職員の木原康男氏さんの見解である。
木原さんはマツダスタジアムのコンペの時代からかかわってきた広島市の貴重な人材のひとり、である。マツダスタジアムの設計図や必要な資料をすべて集めて、その結果「構造計算書偽装が明らか」であることを前提に、マツダスタジアムの抱える問題点を指摘している。
新サッカースタジアム取材班では2015年の終わりから2016年1月、2月の段階で、広島市担当部署に電話でこう尋ねた。
「マツダスタジアムが倒壊する恐れがある、との話を聞いています。市としてはどうとらえていますか?」
担当者の答えはこうだ。
「そりゃ、建築物ですから、壊れることもありますよ」
マツダスタジアムには災害時のための備蓄倉庫があり、広域避難場所にもなている。それなのに、その程度の認識でほんとに大丈夫なのか?
この状況で本当に何かが起こった時、「予想外でした」は通用しないことだけは間違いない。
広島新サッカースタジアム取材班