画像はカープ大野寮から望む瀬戸内海と宮島
カープ新人8人が1月8日、合同トレーニングをスタートさせた。
田辺一球|noteの記事を以下、流用する。
カープダイアリー第8457話「広陵OB高太一ら新人トレスタート…で思い出されるのは中村奨成や中田廉の初日、そして…」(2024年1月8日)
年明け大野寮入りしたルーキーたちはどんな思いを描きながら布団に入り、どんな朝を迎えただろうか?そして目の前に広がる瀬戸内海はどんなふうに映っただろうか?
朝食のあと午10時から合同自主トレが始まった。屋内練習場でのストレッチ、ランニングそしてキャッチボールやノックで体を動かした。
「野球に専念できる環境だと感じた。体の状態が上がっていないので来月のキャンプに向けてもっと動けるようにして、一軍の選手たちと戦っていける体を作りたい」(常廣羽也斗)
“空気に慣れる”という言葉がある。見知らぬ土地に来れば海の色も、土の色も違う。北海道出身の滝田一希や沖縄出身の仲田侑仁あたりは、まずはそこからだろう。
…ということは広陵OBの高太一は断然有利?かもしれない。
広陵といえば、どうしても中村奨成の話は避けて通れない。実家は大野寮から徒歩30分圏内。まさにカープの申し子のような立場にあったのに、1年目から野球以外のことに目が向き過ぎた。6年前の練習初日は夢と希望に溢れていただろうに…
昨季も散々、メディアから女性問題を書き立てられ“追撃の手”は年末にまで及んだ。それでも球団側はこの件についてスルーした。
だから、何度でも同じことが繰り返される。
新人入寮に関連しては、球団体質の根幹に関わる事件も過去にはあった。
やはり広陵OBの中田廉らが年明けに入寮した2009年1月。大勢の記者やカメラクルーが新人たちの様子を追いかける中で怒声が響いた。
声の主は当時の球団部長。球団部長と言えばオーナー(社長)、本部長に次ぐナンバー3の役職だ。
年俸査定とメディアの窓口。要するに選手と記者らの双方にパイプを持つこの球団部長は、双方を上から目線で見る立場にあった。権力の一極集中…その地位を使って、どんなことでもできた。だから大勢が見ている中でも平気で放送局ディレクターに声を荒げることなど日常茶飯事になっていた。
気に入らないことがあれば怒鳴り散らし、気にいった女子アナがいれば頻繁に食事に誘う。ひとり何役もの業務が求められるカープ球団の組織上の特性がマイナスに働くとどうなるか?
中村奨成の一件は文春砲によって白日の下に晒されたが、球団部長の一件は週刊ポストによって暴露された。「広島カープ球団部長が”謎の失踪”」それは新人入寮からわずか半年後のことだった。