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2025年01月25日
編集部

エディオンピースウイング広島で皇后杯決勝、なでしこ新監督ニールセン氏も見守る中、三菱重工浦和レッズレディースvsアルビレックス新潟レディースはPK勝負へ…そしてJFA宮本恒靖会長の思いは…

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宮本恒靖
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    飛翔会

  • 2

    ダグ

  • レッドヘルメット

画像はエディオンピースウイング広島をバックにした宮本恒靖氏(資料写真)

 

エディオンピースウイング広島での初開催となった女子サッカー皇后杯決勝は、三菱重工浦和レッズレディースがPK戦の末、アルビレックス新潟レディースを振り切り3大会ぶり2度目の優勝を手にした。なでしこジャパンの新監督に就任したニルス・ニールセン監督も視察する中での闘いはピッチとスタンドを同大会史上、記録にも記憶に残る熱気に包まれた。

 

第46回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会・決勝(1月25日、エディオンピースウイング広島)

三菱重工浦和レッズレディース 1−1 アルビレックス新潟レディース
前半1−1
後半0−0
延長前半0−0
延長後半0−0
PK戦
新潟 〇 〇 × 〇 〇
浦和 〇 〇 〇 〇 〇

三菱重工浦和レッズレディースは前回大会の覇者、INAC神戸レオネッサを4-1のスコアで撃破して決勝の舞台に乗り込んできた。アルビレックス新潟レディースの方は日テレ・東京ヴェルディベレーザから試合終了間際に同点ゴールを奪いPK戦を制して勝ち上がった。

 

ちなみに神戸は2024年12月22日の今大会準々決勝でサンフレッチェ広島レジーナを1-0のスコアで破ったが、その一週間後にあった2024-25 WEリーグ クラシエカップ 決勝では広島に敗れている。また浦和は2024年12月8日の同カップ戦準決勝延長119分に決勝ゴールを許して2-3のスコアで広島に惜敗している。新潟もまた2023年10月14日の2023-24WEリーグカップ決勝でPK戦の末、広島に敗れている。

 

試合は浦和の速いパス交換とサイドからの波状攻撃で始まり前半11分、MF塩越柚歩のスルーパスを受けたFW高橋はなのゴールで浦和が先制した。高橋はなのスピードが存分に生きた。

 

散発の攻めで後手に回っていた新潟はしかし、前半25分の最初のCKから流れを引き寄せ前半28分、ペナルティーエリア内でパスを受けたMF滝川結女がドリブルを一気に加速させて相手CBの狭い間を強烈に打ち抜き同点に追いついた。

 

準決勝での互いの試合内容や、皇后杯”百戦錬磨”の浦和とクラブ史上初タイトルを目指す新潟の立場を考えれば、この一撃は際めて大きな意味を持っていたようだ。

 

1-1で迎えた後半も試合は膠着状態となり、早々に延長覚悟の流れなった。セットプレーでも得点の匂いはしてこなかった。延長に入ってもそう。前半、後半ともあっという間に時間が過ぎていった。その間、互いに素早いプレスを続け、球際で体をぶつけあい、両軍GKの好守も光った。

 

ゴール裏では、バスをチャーターするなどして集結したサポーターたちが、やはり互角の応援風景を作り上げた。メーン、バックスタンドでは地元女子チームや親子連れが熱戦に見入った。

 

PK戦はコイントスで浦和サポーター側のゴールを使うことになり、赤い一団がゴール真後ろに集結すると、当然ながら新潟サポーターからブーイングが起きた。結果、PK戦では全10人がゴール枠内に蹴り込み、ただ一度だけ浦和GK池田咲紀子がファインセーブした。さらに5人目では池田咲紀子自らが蹴った。前浦和所属の新潟GK平尾知佳はコースを読み切り飛び込んだが、その指先をかすめた決勝弾は左ポストぎりぎりに飛び込んだ、平尾知佳はそのまましばらく大の字になり起き上がることができなかった。

 

試合後の会見で浦和の楠瀬直木監督は試合以外の部分でも印象深い話をした。

楠瀬直木監督の会見より抜粋

サポーターの方、両チームたくさん来て3000人…それが5000人、1万人…となれるように盛り上げていきたなと思います。きょうは両チームとも、いいところを出し合っていいゲームだったと思います。

やはり、もっと(集客を)増やして興行を成功させていなかないと盛り上がらないので…やはりお客さんがこんなに多いとね、遠方から来てくれてますし、そういう底上げを、今まで3強と言われてましたけど、これで広島さん、新潟さん、まだ次に続くチームいると思いますので、そこをもっと盛り上げていきたい。

ただ、そこはきょうは決勝戦で、準決、決勝はもちろんお客さんは来ると思うけど、そこに来れないようなチームも、というところで…それとちょっと海外流出が多いなと思って、そこもいい、悪いはあるんですけども、やはりもっともっと今みんなでやっているWEリーグを魅力あるリーグにしていかにといけないのかな、と思います。

 

前回大会決勝でINAC神戸レオネッサにPK戦の末敗れた楠瀬直木監督の第一声は「正直ほっとしました」だった。さらに「ほっとした」理由を聞かれると「常勝軍団」を目指しているからだと答えた。が、その話のかなりの時間は皇后杯やWEリーグ、国内での女子サッカー界の「盛り上げ」について割かれた。

 

この日の皇后杯決勝の入場者数3,063人はWEリーグが誕生して以降の4シーズンで最多となり前年のヨドコウ桜スタジアム(INAC神戸レオネッサvs三菱重工浦和レッズレディース)の2,625人を上回った。

 

ひろスポ!ではキックオフ直前に広島県サッカー協会の宗政潤一郎会長と日本サッカー協会の宮本恒靖会長に今回の皇后杯決勝の広島開催について聞いた。

 

日本サッカー協会 宮本恒靖会長の話

去年、このエディオンピースウイング広島ができてA代表の試合もやらせてもらいましたし、集まったお客さんが喜んでいる姿とかを見て、やはり東京以外でやる普及の観点からしてもその意味はすごく感じました。3万人近く入るというキャパシティの面から見ても、かなり大きなポテンシャルがあるんじゃないかと思ってます。

女子サッカーに関してはWEリーグが4年目を迎えてもっと良くしていくために、JリーグとJFAが一緒になって日本のサッカーを盛り立てようという空気が作られつつありますし、なでしこも、また代表のアンダーカテゴリーに関しても若くて才能のある選手が揃ってきているので、新しいニールセン監督の下で、なでしこも新たなフェーズに入っていくんじゃないかという印象です。

レジーナも、今回は決勝に来れませんでしたがいつも上位にいますし、個々にも面白い選手が多いなと思いなら見ています。ここ(エディオンピースウイング広島)でたくさんの人に見てもらえているという事実もあります。ぜひ、日本の女子サッカーを盛り上げる意味でもレジーナにも頑張ってもらいたいと思います。

 

広島県サッカー協会 宗政潤一郎会長の話

前々から我々は、広島でぜひ女子サッカーの代表戦や皇后杯を!と手を挙げていました。なかなかサッカー専用スタジアムがなかったこともあり、広島には回ってこなかったという面は否定できませんでした。しかしこの専用スタジアムができたことによって、そのタイミングで広島に今回の皇后杯決勝を招致できました。

念願が叶い喜んでいますが、今後も皇后杯やなでしこの代表戦を広島に持ってきたいですね。広島はもともと女子サッカーが盛んですが、さらに発展させて広島を女子サッカーのメッカにしたい。そのためにも今回のようなメジャーな大会を開催して、みなさんに観ていただいて、それが広島サッカーの活性化に繋がればと思っています。

(この記事の取材と構成はひろスポ!広島スポーツ100年取材班&田辺一球)

 

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