画像奥に上野真実
手前が柳瀬楓菜
サンフレッチェ広島レジーナ2年連続女王の偉業達成!INAC神戸レオネッサの三冠の夢を砕く
2024-25 WEリーグクラシエカップ決勝(12月29日午後1時キックオフ、国立競技場)
サンフレッチェ広島レジーナ 1ー0 INAC神戸レオネッサ
観衆:21,542人(WEリーグ公式戦最多記録)
得点
33分 上野真実
サンフレッチェ広島レジーナメンバー
先発と交代選手
GK 木稲瑠那
DF 塩田満彩
DF 市瀬千里
DF 左山桃子
DF 藤生菜摘
MF 上野真実
MF 笠原綾乃→56分 中村楓
MF 柳瀬楓菜→72分 瀧澤千聖
FW 立花葉→17分 小川愛
FW 松本茉奈加→72分 渡邊真衣
FW 中嶋淑乃→72分 髙橋美夕紀
ベンチメンバー
福元美穂、島袋奈美恵、李誠雅
サンフレッチェ広島レジーナのWEリーグカップ戦連覇の偉業を、21,524人の国立スタンドが感動と興奮の中、見届けた。国内男女プロサッカーリーグの2024年ラストマッチに相応しい好ゲームになった。
「三冠」の夢破れて呆然とするINAC神戸レオネッサの選手たちと、重圧から解き放たれ嬉し涙と笑顔の花が咲くサンフレッチェ広島レジーナの選手たち。先週日曜日には、広島市安佐南区のサンフレッチェビレッジ第一球技場で同じ1-0のスコアで勝利したINACは皇后杯準決勝に進み、レジーナはエディオンピースウイング広島での皇后杯決勝の舞台を取り逃した。2週連続での対戦、合計180分で、きっとまた両チームとも強くなれたはずだ。
先制ゴールがやはり決勝点になった。32分、相手の長いパスを自陣中盤で跳ね返し、ボランチの柳瀬楓菜が右サイドライン沿いを駆けあがった。
そこから中へ切れ込んで相手のブロックを交わしペナルティエリア手前まで上がってきた笠原綾乃へ。笠原綾乃から近い距離にいたペナルティエリア付近の中嶋淑乃へ。得意の足元キープの中嶋淑乃から最後は絶妙の距離でチャンスをうかがっていた上野真実へボールが渡り、左45度から右足を軸にして上野真実の左足が振り抜かれた。渾身の一撃は相手DFに当たり二十歳のなでしこジャパン代表GK、大熊茜の伸ばす指先もかわしてゴールネットを揺らした。
この日のためにレジーナは、そして吉田恵監督はあらゆる準備を重ねてきた。キックオフから10秒以内に失点しするハメになった今季の過去2度の対戦を踏まえて平常心でゲームの入りを乗り切り、同時に直近の公式戦2試合を欠場した中嶋淑乃と上野真実で先制点を狙いに行った。
リーグ戦でも現在、2位につけるINACはここまで11戦7勝3分け1敗で総得点19だがそのうち9点は開始30分までに奪っている。逆にレジーナは先制すればリーグ戦6戦全勝。1点の重みは想像以上だ。
後半10分を目途に吉田恵監督は中村楓を投入して3バック(5バック)に変更。1-0のまま迎えた72分には中嶋淑乃、松本茉奈加、柳瀬楓菜に代わって瀧澤千聖、髙橋美夕紀、渡邊真衣をピッチに送り込み、スペイン勢3選手を中心にパワープレーに転じるINACの動きを封じる策も奏功した。試合時間が残り少なくなる中、自陣ゴール前での空中戦などをGK木稲瑠那が体を張って跳ね返した。
終わってみれば、INACのシュート数10に対してレジーナは4…だった。
広島から大挙して国立に足を運んだサポーターたちにとっても忘れられない90+6分になった。2021年のクラブ誕生から4年でビッグタイトル2つ。女王の翼はその推進力を着実に増しつつある。
中継インタビューの上野真実
「楓菜があそこまでひとりで突破してくれて、ボールが自分のところに来てくれたので、絶対決めるっていう気持ちで蹴りました」
中継インタビューの左山桃子キャプテン
「チーム全員で戦って勝てたのですごく嬉しいです。(先制点をあの時間に取ったら勝率何パーセントですか、と聞かれて)100パーなんです。ほんとうちのエースが決めてくれたんで、あとはみんなで耐えていい守備ができたと思います」
「(コンディション不良でベンチ外が続く近賀ゆかり選手へ、と言われて)今のレジーナがあるのは近さん、福さん(福元美穂)このふたりが(ゼロからスタートした)このチームを作り上げてくれたと私は思っているので、2連覇できてすごく嬉しいです。(2万人超え、と振られて)ほんと最後まで広島のサポーターの方たちも、私たちにパワーを与えてくれたので私たちも踏ん張ることができて、こういう雰囲気の中でサッカーができることが、去年の近賀さんの言葉じゃないですけどスタンダードになってくれたらいいなというふうに思っています」
公益社団法人日本女子プロサッカーリーグ、野々村芳和チェアのコメント
サンフレッチェ広島レジーナに関わるすべての皆さま、2024-25 WEリーグ クラシエカップ優勝、2連覇おめでとうございます。
両チームとも、決勝にかける強い気持ちを前面に出し、試合開始直後からのアグレッシブなプレーで、試合を盛り上げてくれました。
日頃から両チームを応援いただいているファン・サポーターの皆さまや、今日この国立競技場にご来場いただいた皆さまによって、本当に素晴らしい雰囲気となりました。この「作品」を一緒に作り出して下さった方々に感謝申し上げます。
今日の試合には、WEリーグ公式戦最多入場者数を大幅に更新する「21,524人」の皆さまにご来場いただきました。女子サッカーを初めて生で観た方々も多くいらっしゃったと思います。これからも、女子サッカーやWEリーグならではの楽しさを提供していきたいと思います。
最後になりますが、本大会をタイトルパートナーとして一緒に盛り上げていただいたクラシエ株式会社、試合を中継いただいたテレビ東京をはじめ、多くの皆さまに大会を支え、盛り上げていただいたことに、心より感謝申し上げます。
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