画像は日南・天福球場隣接の屋内練習場から出てきた佐々木泰
新井貴浩監督の、2024年シーズン最終戦(10月5日、マツダスタジアム)の、あのあいさつ…
「もうすでに来季に向かう戦いは始まっています。あさってから若手の教育リーグが宮崎で始まります。秋季練習も始まります。秋季キャンプもあります」のあとのこの一節が話題になった…
「来シーズンは様々なことが変化する年になると思います。来シーズンだけではなくその先のカープのことを考えると変わっていかなければいけない、そう考えています。変わるということはそれとともに痛みも生じてくると思います。今年よりも来シーズンはさらに険しく厳しい道のりになると思います、覚悟と信念を持って強いチーム、強い選手を育てていきたいと思います」
カープファンは「変化」や「痛み」にたぶん、反応したのだろう。ネット上では「変化と言ったのに打撃コーチもそのまま、どうなっとんじゃ?」みたいな、みなさんの”困惑”する声を多々見かけた。
では、その答えは?
至って簡単!若手への切り替え!それが「痛み」を伴う「変化」だ。
事実、今回の日南キャンプでは二軍メンバーの東光寺組に、野手組で言うと田中広輔を筆頭に、松山竜平、野間峻祥、上本崇司、それに大盛穂、羽月隆太郎、さらには曾澤翼が名を連ね、主力組が2月11日に沖縄に移動しても日南に止まった。
首脳陣の結論は、日南キャンプから沖縄キャンプへの移動時の一二軍入れ替えなし!けっきょく野手・投手を通じての離脱者はキャンプイン3日目に腰の張りを訴え三軍メニュー中の黒原拓未だけ(畝龍実三軍コーチと調整メニュー中)。しかも沖縄切符を手にした今回のメンバーには、引き続き”二軍降格なし”の”特権”が付託される。「サバイバル」が常套句のカープキャンプでは極めて珍しい。
それは何を意味するのか?…でまた最初の「変化」と「痛み」に戻る。
東光寺でめいっぱいのロングティー、田中広輔
日南最終日、朝山東洋打撃コーチのトスで200球ロングティ―を終えた渡邉悠斗は空になったケースを持って腰を地面と平行に回す
マスメディアはよく”やりっ放し”報道する。それでは本質は見えてこない。新井貴浩監督は昨秋の段階で「もうすでに来季に向かう戦いは始まっています。あさってから若手の教育リーグが宮崎で始まります」と言っていた。
その言葉通り「若手の教育リーグ」ではスタメンをほぼ固定して、先発ローテも崩さなかった。
2024年フェニックス・リーグの野手陣打撃成績(主に打順の並び)
佐藤啓介 39打数4安打0打点
内田湘大 40打数15安打5打点
田村俊介 40打数14安打6打点
仲田侑仁 43打数1安打0打点
ラミレス 24打数3安打1打点
二俣翔一 36打数8安打1打点
中村貴浩 33打数13安打3打点
ロベルト 39打数8安打4打点
名原典彦 14打数3安打1打点
前川誠太 2打数0安打0打点
清水叶人 13打数0安打0打点
持丸泰輝 12打数0安打0打点
高木翔斗 11打数1安打0打点
上記メンバーで今回の東光寺組はドミニカ勢を除けば、名原典彦、前川誠太、高木翔斗だけ。19歳の大砲候補、仲田侑仁はフェニックス・リーグでヒットが出なくても四番を打ち続けた。そのAクラスの飛距離には今回の日南で磨きがかかった。
ドラフト4位ルーキーの渡邉悠斗がプロの先輩たちをどこまで脅かすか?と見てきたが、いろいろなことに挑戦しているから、まだまだこれから…まずは地面と平行に腰を回すところから、だろう。
ドラ1の佐々木泰はイケメン過ぎて、最初から主力組ではメディアの取材攻勢に潰される???入団前に痛めた左肩の状況は深刻ではないのだろうが、かと言って軽傷でもないはずだ。二軍スタートをプラス材料として、コンディション優先で2月いっぱいは鍛えていけば、希望の春が待っているかもしれない。
ただ、首脳陣が思い描いていた?夢プランには修正が加えられているはずだ。
サードに佐々木泰、セカンドに小園海斗…
(ひろスポ!キャンプ取材班&田辺一球)
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(2024年10月318日掲載)