来春のセンバツ大会へ向け重要な戦いになる高校野球広島県秋季大会の決勝と3位決定戦が10月6日、三次市のみよし運動公園野球場であった。
決勝に勝ち上がってきたのは広島新庄と尾道商。広島新庄が9対3で打ち勝ち、3年ぶり5度目の優勝を果たした。
広島新庄は三回、主将の下志音(2年)らの4安打を集めて3点を先制。その裏、2点を返されたが五回、一番からの攻撃が繋がり3点を追加して6対2として試合の主導権を握った。五番を打った明光竜之介(2年)は4打数4安打3打点、七番の浜岡琉斗(2年)は5打数3安打4打点。
広島新庄の先発は秋田駿(2年)。今大会初先発となった左腕はストライクを先行させてリズムを作り四回以降は1失点。奪った三振は11個でしかも無四球。準決勝で広陵から13点を奪った尾道 商打線に反撃の糸口を与えなかった。
広陵と盈進の間で行われた3位決定戦は延長勝負となった。九回表に2点を取って3対3同点に追いついた盈進は延長十一回、敵失も絡めて無死満塁として城本康貴(1年)の犠飛で勝ち越し。さらに相手バッテリーの虚をつくセーフティバントなどで加点して7対3とした。
しかしその裏、広陵の四番・渡部聖弥(2年)に二死から3ランを運ばれて1点差。それでもエースの意地、渡瀬藍司(2年)がひとりで投げ切って、母校を初のセンバツ出場に導く可能性を秘める中国大会切符を掴み取った。
盈進は、負けはしたものの準決勝の広島新庄戦でも九回に同点に追いついており、そのタフな戦いぶりが光る。
2年連続のセンバツ出場を目指した広陵は準決勝で13失点、この日も守りの乱れなどがあり、古豪らしさを発揮できぬまま秋の大会を終えた。
広島新庄、尾道商、盈進は10月25日から始まる秋季中国地区大会(どらドラパーク米子市民球場ほか)に出場する。同大会には開催権の鳥取から4校、他の4県から3校が出場する。
広島新庄は3年ぶり8度目の出場、尾道商は3年ぶり13度目の出場、盈進は2年ぶり8度目の出場。5年連続20度目の出場となる鳥取城北、2年連続7度目の創志学園や3年連続15度目の倉敷商業が居る岡山勢がセンバツに向けてのライバルになる。