仁川アジア大会、サッカーの男子1次リーグ最終戦が行われた。連覇を狙う日本はここまで2試合で0得点7失点のネパールを4-0で撃破。勝ち点6としてD組2位で決勝トーナメント進出を決めた。D組1位は日本に3-1で勝ち3戦全勝で勝ち点9のイラク。
決勝トーナメント1回戦の相手はパレスチナで25日午後5時キックオフ。
前半0-0の均衡を破ったのはMF野津田のゴールだった。GKの頭の上を越えクロスバーを直撃した一撃は直前で大きく沈んだ分、そのままゴールネットに突き刺さった。得意の左足にその感触が確かに刻みこまれた。
広島に生まれ、広島で育った。小さいころからの夢だったサンフレッチェ広島のユニホームにも袖を通し、J1連覇のピッチを駆け抜け、そして目指すはフル代表。その通過点となる21歳以下代表での初ゴールでチームに勢いを呼び込んだ。
後半にはMF中島(FC東京)と、ワントップの鈴木(新潟)の2ゴールでネパールを突き放した。野津田は仁川に乗り込み3試合目にしてフル出場。初戦のクウェート戦もスタメンだったが2戦目のイラク戦は1-2ビハインドの後半16分からピッチに立ち目の前で相手に3点目を決められた。
ひとたび後手に回ればもう勝つことは難しくなるのが国際大会。常に相手より優位な形に持っていく、と言う意味では野津田の先制ゴールは大きな意味があった。
「いよいよここから気の抜けない戦いが始まる」と勝って兜の緒を締める手倉森誠監督。2年後のリオデジャネイロ五輪を目指す21歳以下代表の戦いは、そして野津田の左足はどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか?