経営難により1月7日付で活動を停止したNBLの和歌山トライアンズについて、和歌山県の仁坂吉伸知事が13日、チーム存続へバックアップする姿勢を示した。県はこの日、職員に対し募金への協力を呼びかけた。
だが14日にはNBLの会議で和歌山トライアンズの退会届を承認するか否かが最終決定されるとみられ、県知事の支援表明は遅きに失した感が否めない。
2013年に和歌山県内唯一のプロスポーツチームとして発足し、NBLに昨シーズンから参戦し準優勝を果たしたチームも、コートの外では経営陣のバタつきが目につき、借金体質は悪化の一途とたどっていた。
昨年6月に経営陣が刷新されたが巨額の赤字は如何ともしがたく、行政側が支援に乗り出すタイミングはもうこの時点でさえ遅すぎた、と言えるだろう。
県ではこの日、ホームページを通じてチームの現状を説明し支援と募金活動への参加を職員に呼びかけた、というが効果はあまりに効果は限定的で、むしろポーズに過ぎない。
地域に根差し、地域とともに「自分たちの街のスポーツチームを…」と口ではみな簡単に言うが、チーム側、地域側の双方に現実と向き合う真摯な態度がなければそこには”脱落”の危機がつきまとう。
複数のエリアで地域密着のクラブチームが育ちつつある広島は和歌山の現状を他山の石として心に留めておく必要がある。